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更新したいのはやまやまですが・・・。 

まったく、こちらのブログが更新できておりませんで、申し訳ございません。
退院後、本業のほうもあれやこれや忙しく・・・というのは単なる言い訳に過ぎないのですが、あえて言い訳言わせてください(笑)

とにかく、本業のほうが期末を迎えて、その関連でいろいろと資料の製作やら、なんやかんやとやっていると、自宅に帰ってパソコンの前に座ると、気持ちが緩んでしまうのでしょうか、猛烈な睡魔に襲われてしまうのです。

明日、更新しよう。
来週、更新しよう。
もうちょっと、目が冴えている時に更新しよう。

とダラダラ伸ばして、早や2カ月。
そして、今年も残すところあと2カ月と、気持ちばかりが焦っている次第で・・・。

とはいえ、週末にはちゃんと映画観てますよ!(笑)
なんせ、映画観ないと番組で語れませんのでね。

サントラCDも買っているし、ご紹介したい作品もいっぱいあります。

ということで、番組も退院後は休みなく、順調にこなしています。
だったら、その内容をアップしなさいよ、ってなもんですが・・・。

このまま行ってしまうと、年が明けてからの更新になりかねない。
ここらで、ほんとに立ち向かわななきゃ、という思いはやまやまなんですがね・・・(笑)

ま、ブログを閉鎖するなんてことは考えておりませんので、気長に待ってやっていてください。

■『KANO~1931 海の向こうの甲子園~』■(映画) 







カノ1931ウミノムコウノコウシエン
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一昨年、日本でも公開され、感銘を受けた台湾映画『セデック・バレ』(11)のスタッフ再結集の本作。

『セデック・バレ』が2013年の台湾での興行成績1位となったのに続き、本作は2014年の1位になったという。
それだけ台湾本国の人々の共感を得たということだ。
日本ではいつ公開になるのかと楽しみにしていたら、意外とあっさり公開されたのには正直拍子抜けしたものだが(笑)、それでも嬉しいことには変わりがない。

この時期、『バンクーバーの朝日』、『アゲイン 28年目の甲子園』に続き、なぜか野球に関する映画が立て続けに公開されたが、その決定版ともいえるのが、この『KANO』である。
『セデック・バレ』の監督だったウェイ・ダーションは本作ではプロデュースにまわり、『セデック・バレ』では俳優として出演していたマー・ジーシアンが監督を務めている。


日清戦争の結果、下関条約において日本は当時の清国の領地だった台湾を日本の統治下とすることとなった。
以降、第二次大戦で日本が敗戦するまで、台湾は日本の一部なのだった。
その中で、日本人と台湾に住む人との間で衝突が起こったのも不思議ではない。
それを描いたのが『セデック・バレ』だったわけだが、とにかく当時の台湾は、そこで暮らす人々も混沌としており、台湾には大陸から渡ってきた漢民族と、もともと台湾に住んでいた原住民(しかも数多くの部族がいた)、そしてそこに日本人も加わったという形。


1931年(昭和6年)。
この映画の主人公である近藤兵太郎(永瀬正敏)は、もともと松山商業高校の野球部の監督だった。
野球に賭ける思いと情熱が、部員に対してスパルタな指導という形で出てしまったことで学校の反感を買い、失意の中、日本本土を離れて妻(坂井真紀)と娘と三人で台湾の嘉義という街に移り住み、会計士として暮らしていた。

ある日近藤は、地元の高校の野球部員たちが練習しているところに出くわす。
その嘉義農林学校野球部の部員たちは、大陸からの漢民族、台湾原住民、そして日本人と当時の台湾そのものを現すかのような多民族で構成されていた。
近藤は、部員たちそれぞれの身体能力を目の当たりにし、一度は失っていた情熱、そして部員たちを甲子園へ出場させるという熱意が蘇ることを実感する。
周囲の勧めもあって、近藤は嘉義農林学校、つまり嘉農(KANO)野球部の監督となり、部員たちを厳しく指導していくことになる。
その甲斐あって、嘉農は地元台湾での地区予選で優勝。
見事、甲子園への出場を果たす。
そこでも並み居る日本本土の強豪校を打ち負かし、いよいよ中京商業との決勝を迎えるのだった。


とにかく、「熱い!」の一言に尽きる(笑)
部員を指導する近藤は、終始喜怒哀楽を顔に出さない、何を考えているのかわからないような鉄面皮キャラ。
それじゃあ野球に対する情熱なんて、観ているこちらには伝わってこないじゃないかってなものだが、彼のちょっとした仕草や行動に彼の部員たちへの愛情が垣間見え、それがたまらなくいいのだ。
劇中、いろいろとそんな場面があるのだが、それが是非ごらんいただくとして、特にクライマックスの嘉農のピッチャーとのバンテージの場面(ご覧になった方はお判りかと思うが)などは、涙なくしては観られない。


意外だったのは、日本統治下の台湾ということで、どうしても日本人に対する否定的な描写というのも出てくるんだろうな、と思っていたがほとんどそういうものはなかった。
(一部、台湾原住民に対して偏見を持った日本人記者(小市慢太郎)のような人物も登場するが、彼でさえクライマックスでは嘉農の部員たちの姿に感銘を受ける)

『セデック・バレ』が、台湾原住民による抗日運動(蜂起した台湾原住民タイヤル族に、本土から移住していた数多くの日本人が殺害された。その鎮圧のため送り込まれた日本軍とタイヤル族との間で凄まじい攻防戦が繰り広げられた)である「霧社事件」を描いていたにもかかわらずだ。
しかも、舞台となる1931年は、方や「霧社事件」が起き、方や嘉農高校が甲子園に出場した年という、台湾という国で考えると相反するかのような出来事が起こった年でもある。


今回、本作をプロデュースしたウェイ・ダーションは、『セデック・バレ』の前に日本でもヒットした『海角七号 君想う国境の南』(08)を撮っている。
台湾と日本の関係、統治下の台湾と現代の台湾をオーバーラップさせた秀作で、その中でも日本人に対する描写には相当に気遣った演出をしていたように思う。
そこに、彼の台湾と日本との関係、それに対する考えが強く表れているように感じるのだ。

たしかに第二次大戦を挟んで、日本はアジア諸国に対して理不尽なふるまいをしたかもしれない。
しかし、歴史は歴史として、いまは友好的な関係を築くことが互いの国の発展に結びつくのではないか。
もちろん、そのためには事実はきちんと理解し踏まえたうえで。
そのきっかけの一つして、彼の作る作品が大きな意味を持ってくるのだと思う。
『セデック・バレ』で描かれたものは日本と台湾との間の黒歴史ではあるが、その中においてもけっして日本人がすべて悪い、という描き方をしていないところにも顕著である。
ゆえに僕はあの作品にも感銘を受けたのだった。

さらに本作で興味深かったのは、本作では嘉農と近藤監督との熱きドラマがメインとなっているが、ここに当時の台湾南部の灌漑事業に貢献した八田與一(大沢たかお)のエピソードも時間を割いて盛り込んでいること。
ここでも、日本がけっしてアジア諸国にとってマイナスな存在ではなかったことを、日本人ではなく台湾映画で描いているというところに意義があるのだ。


そういった諸々のエピソードを盛り込みつつ堂々3時間に及ぶ本作。
台湾映画とはいえ8~9割は日本語が飛び交い、顔なじみの日本の俳優も登場することで親近感もある。
さらにテンポのよい演出でまったく時間を感じさせない。
特に野球の場面になると、まるで実況中継を観ているかのような臨場感もあって、そのあたりの満足度も相当高い。
ここで、もう少し部員一人一人を掘り下げれば、さらに物語に深みが出たかと思うのだが、それをすると3時間では収まらなくなってしまうだろう(笑)

とにかく、すぐ隣の国であり、比較的友好的な関係にある台湾と、かつてこのような出来事があったということを知るだけでも、大きな意義のある作品。
ぜひ、観る機会と時間的な余裕があれば、ご覧いただきたい逸品である。



カノウウミノムコウノコウシエン
スコアを担当したのは佐藤直紀。
いまさら説明するまでもない、売れっ子作曲家の一人だ。

なんでもウェイ・ダーションは『セデック・バレ』でも彼を起用したかった、なんて書いていたが、それではリッキー・ホー(『セデック・バレ』のスコア担当)に失礼というもの(笑)

それはともかく、佐藤直紀によるスコアは、本編以上に熱い仕上がり!
コンスタントに担当作品を送り出す佐藤氏だが、今回は台湾映画にまでその活動の場を広げた形となった。

今回も、物語を大いに盛り上げるという、彼の自己主張を忘れないスコアが秀逸。
ほんと、クドさスレスレ(笑)のところで、それでも「聴かせる」スコアを鳴らすそのスタイルは、日本と台湾とでは、映画の製作環境も違ったことだろうが、ブレることがないのがさすがだ。

また、本作の主題歌として、これまた日台韓のアーティスト5名が参加して熱唱する「風になって~勇者的浪漫~」がこれまた聴きものである。
『セデック・バレ』でもエンドクレジットには出演者総出(台湾、日本共々)で合唱するナンバーが流れたものだが、こういうところにも、ウェイ・ダーションの本作に対する姿勢が感じられるというものだ。

サントラについてはCDとダウンロードにて販売中。
サントラCDは台湾本国にて、通常盤と小型のブックレットになった写真集が封入された特別盤の2種類がリリースされている。
そして日本公開に合わせて、国内盤もリリースされた。
台湾盤の写真集を確認していないので比較できないが、おそらくは国内盤にも封入されているものと同じではないだろうか。
僕が入手した国内盤に関していえば、プラケースと小冊子が紙ケースに収まっている形。
小冊子(写真集)はおそらく台湾盤(特別盤)と同じものかと思うのだが。

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■『マップ・トゥ・ザ・スターズ』■(映画) 







マップトゥザスターズ
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ハリウッド・セレブの一人であるハヴァナ(ジュリアン・ムーア)は、歳を重ねるごとにオファーされる役も少なくなり最近かなり焦り気味。
いろんなコネ(そこには肉体関係も絡む)を使って、なんとか役をもらおうとやっきになっている。
ハヴァナの母(サラ・ガドン)も有名女優だったが、火事がもとで何年も前に亡くなっている。しかし、ことあるごとにハヴァナの前に幽霊となって現われては、彼女をさらにイラつかせるのだ。

一方、ハリウッド・セレブに絶大な支持を得ているカウンセラー、スタッフォード(ジョン・キューザック)は、自宅にセレブを招いては、インチキ臭い施術をしている。ハヴァナも彼の元へ通う患者の一人だった。
スタッフォードの息子ベンジーは、『いけない子守り』なるTVドラマで一躍人気者になった子役で、未成年のうちにセレブの仲間入り。となると、進むのはドラッグ常習への道。
母親のクリスティーナ(オリヴィア・ウィリアムズ)はベンジーのマネージャー的存在で、彼女と夫スタッフォードは、たとえ息子のドラッグ常習が表沙汰になっても、揉み消すくらいの力をハリウッドでは持っていた。

そんな欲の権化のようなセレブが跳梁跋扈(登場する幽霊のほうが、生身の人間よりもピュアだったりする)するハリウッドに、一人の女性がやってくる。
アガサ(ミア・ワシコウスカ)と名乗る彼女は顔や腕に火傷の跡がある。
たまたまアガサを乗せたリムジンの運転手ジェローム(ロバート・パティンソン)は、どこか不思議な魅力のある彼女に魅せられていく。


ハリウッドの内幕ものといえば、『サンセット大通り』(50)が有名だが、個人的に敬愛するデイヴィッド・リンチも傑作『マルホランド・ドライブ』(01)を撮っている。
ただ、前者は実在のハリウッド・セレブが実名、あるいは本人の役で登場する、まさに内幕ものだったが、後者はハリウッドに憧れたヒロインが、挫折の末自らの命を絶つその刹那を描いたもので、内幕ものという括りでは、両者には大きな格差があるように思う。

同じデイヴィッドでもこちらはクローネンバーグ。
その最新作はどちらかといえば『サンセット大通り』の流れを汲む内容だった。


本作は、実際にハリウッドでリムジンの運転手をしていた人物(劇中のジェロームにそのキャラが反映されている)の手記をクローネンバーグが映画化したもの。
登場人物はあくまでも創作だが、そこに実在のセレブのエピソードもいろいろと盛り込まれていることは明らか。
わかりやすいところでは、ベンジーなどはマコーレー・カルキン(劇中の『いけない子守り』なる作品は彼が出演した『危険な遊び』(93)を連想させる)や、ドリュー・バリモアあたりをモデルとしているのだろう。

さて、この物語に登場するアガサとはいったい何者なのか?
物語上、具体的な「秘密」を持ち、それがドラマティックな展開につながっていくわけだが、それとは別に彼女の存在自体がじつに興味深かった。
アガサはツイッター仲間のキャリー・フィッシャー(キャリー・フィッシャー本人が演じている)を通じて、ハヴァナの個人秘書となる。
一方、彼女はスタッフォード一家に対しても、大きな影響を与えていくのだが、ここで話は大きく反れる。

俗に「この世」を司る四大元素といえば「火・水・土・気」。
本作の舞台となるハリウッドは、「映画」を生み出す場所であり、「映画」は人間の姿の縮図、つまり「この世」の縮図ともいえる。
映画=人間の姿=この世、と捉えたとき、本作には四大元素を示唆するシチュエーションが登場する。
まず、「火」と「水」。
ハヴァナの母が亡くなった原因は火事。
アガサは体のあちこちに火傷を負っている。
ハヴァナの母が幽霊となって現れるのは風呂やプール。
また、ベンジーのファンだった重病の少女。彼女を見舞うことで世間から好評化を得ようとしたベンジーだったが、少女は急逝してしまう。その少女も幽霊となってベンジーの前に現れるが、それはプールサイドで。
さらには、とある登場人物が焼死するエピソードが登場するが、それもまたプールサイドで。などなど。

「土」に関して言えば、アガサはハリウッドの「とある場所」に執着している。
また、ウォーク・オブ・ザ・フェイムにひれ伏す。などなど。

そして、「気」だが、これはこの映画を観ている観客の「視線」だ。
スクリーンの中で繰り広げられるセレブの本質を「のぞき見」する、我々観客の邪な(笑)視線。
映画は観客の視線があってこそ、映画として成り立つ。

そんな「四大元素」を物語に含みつつ、そこで繰り広げられるのはエキセントリックなキャラクターによる饗宴だ。それらは総じて人間の負の要素のメタファーである。

それら登場人物が持つ、人間の欲にまみれた「四大元素」を浄化するのが、ほかでもないアガサなのだ。
彼女の登場によって、ハヴァナもスタッフォード一家も破滅の道をたどることになる。
欲にまみれたがために、夢や希望を産み出す本来あるべき姿を見失ったハリウッドを浄化するために使わされた、天使のような存在。それがアガサなのである。
彼女がいかなる方法で「汚れたハリウッド」を浄化するか、それは実際に映画をご覧いただきたい。

今回、初めてハリウッドで映画を撮ったクローネンバーグが、映画の中に忍ばせた映画の都に対する痛烈な皮肉ともとれる本作。
いや、裏を返せばこれは、彼なりのハリウッドへの憧れをテーマとした、ひとつの愛情表現なのかもしれない。

とにかく、驚くべきはジュリアン・ムーアだ。
本作では、ヌード、3Pはもとより、トイレでの排便シーン(放屁までも!)まで披露している。それでなくても、リスキーな役柄であるのに、それらをこなすその女優魂には平伏さずにおれない。
想像するに、同世代のニコール・キッドマンが『ペーパーボーイ 真夏の引力』(12)で豪快な放尿シーンを披露して話題になったが、「あっちがそれなら、こっちはこうよ!」(そういえば『ペーパーボーイ~』にもジョン・キューザックが出演していたなぁ・・・)、ということだったのだろうか(多分、違うと思うけど)。
クローネンバーグ自身、本拠地はカナダなのでいくらハリウッドの内幕ものを作って、これはけしからん!! てなことで、たとえばハリウッドから追放されたって屁の河童なわけだが、ジュリアン・ムーアや、他のアメリカ人俳優は、そこが本拠地なのだ。
それでもなお、本作の意図するものを汲んでリスキーな役に挑戦するジュリアン・ムーアをはじめ俳優たちのプロ意識は賞賛に値する。
ジュリアン・ムーアがカンヌ映画祭にて見事、主演女優賞を勝ち取ったのも、そういうところが評価されたのだろう。

さらに、出る作品ごとに「ヘンな女優」道を歩んでいるミア・ワシコウスカ。
これは確実にいい路線だと思う。彼女はもう、アリスには戻れない(笑)

あと、驚いたのはキャリー・フィッシャー。
かつてのレイア姫も、いまではジャバ・ザ・ハットのような体型に変貌していたのには驚愕した。
年末公開の『スター・ウォーズ ジェダイの覚醒』にもレイア役で出演するそうだが、あれではいろんな意味でダメなんじゃないか(何がどうダメなのかは、ここでは触れないけど)。


じつは『イグジステンス』(99)からクローネンバーグ作品はとんとご無沙汰だった。
その間、興味深いジャンルの作品も幾つか発表していたが、ことごとくミニシアターでの公開ということで、観る機会を逃していた。
じつに16年ぶりのクローネンバーグ作品は、「映画」とそれを産み出す「ハリウッド」に対する、歪んだ愛を描いた、2015年最初に観るには大いに満足のいく仕上がりだったのが嬉しい。



マップトゥザスターズ
スコアはクローネンバーグといえばこの人、ハワード・ショア。
たとえば『LOTR』のような壮大なシンフォニーも書けば、本作のような前衛音楽のようなスコアも書く才人。
今回のスタイルは、全編アンビエントなスタイル。
シンフォニックなものよりも、こういうスタイルを欲したのはクローネンバーグの意図だったそうだ。

それでも、時折ドラマティックな旋律やデジタル・ビートが響くようなスコアも聴くことができる。
かように『LOTR』とはまた違う魅力を引き出しているのは、ショア自身の才能もさることながら、クローネンバーグの采配によるものも大きいのだと思う。

先に「四大元素」のことで、「気」は観客の視線と書いたが、もちろん、映画を彩るスコアもまた「気」の一つであることは言うまでもない。

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ビンさんの銀幕音楽堂・第647回(2014年6月21日放送分) 







【放送日:2014年6月14日 PM9:00オンエア】

・ニューシネマ・サウンド

『天地創造』ostより「Noah's Ark」(co:黛敏郎)
『ノアズ・アーク』ostより「March of the Animals」(co:ボール・グラボウスキー)

『ノア 約束の舟』ostより「箱舟を作る」(co:クリント・マンセル)
『ノア 約束の舟』ostより「マーシー・イズ」(vo:パティ・スミス)

・銀幕音楽堂メールボックス

番組宛にいただいた、メール、FAXの紹介

『ザ・コンテンダー』ostより「End Title: The Chapel of Democracy」(co:ラリー・グループ)

このほか、番組にチケット提供していただいてます、MOVIX橿原さんの上映情報など。


以上のラインナップでお送りいたします。



奈良のコミュニティFM、FMハイホー(81.4MHz http://www.fm814.co.jp/)にて、お送りしております1時間の「映画音楽専門番組」です。

放送日:毎週土曜日 PM 9時~10時

コミュニティFMですので、奈良県内だとカーラジオならたいてい聴取可能なのですが、自宅となると限られた地域しかクリアに聴けません。
もし、聴取可能だよ~、という地域にお住まいであれば聴いていただけるとありがたいです。
聴けない方には、雰囲気だけでもお伝えすべく、ここに放送内容をUPしておきます。

番組では、MOVIX橿原のペア・チケットをプレゼント中!
ご希望の方は、上のリンク先より当番組宛に番組の感想、リクエスト、映画に関連することならなんでもメール、FAX、受け付けております。
いただいた方には全国のMOVIXで使用できる(できれば地元、MOVIX橿原で使用していただきたい・・・)ペア・チケットをお送りいたします。



《裏ばなし》

まだ、MOVIX橿原さん閉館のニュースのショックが後を引いている状況です。
そのニュースの後、ようやくMOVIX橿原さんへ行きましたら、ロビーのあちらこちらに閉館のおしらせの看板が。
さらには、映画の予告編が始まる前にも、スクリーンに大きくおしらせが映し出されておりまして、嗚呼、やはり閉館するのは事実なのだなぁ・・・と。

とはいえ、まだ2ヵ月もあるわけですし、MOVIX橿原さんも特別上映の企画も思案中ということですので、どうか有終の美を飾らんことを祈るばかりですし、当番組もそれまではバックアップしていく所存であります。

さて、今回は先週から公開が始まった話題作、『ノア 約束の舟』をニューシネマ・サウンドのコーナーで。
それに伴い、過去の「ノアの方舟」映画をピックアップ。

続いて、今回もたくさんいただいたメール、FAX(やはりというか、その内容はMOVIX橿原さんに関するものがほとんどではありましたが)を紹介する「銀幕音楽堂メールBOX」のコーナー。

最後に今回も僕がMOVIX橿原さんで観た、思い出深い作品として『ザ・コンテンダー』を挙げました。
2001年の公開当時、主演のジョアン・アレンがアカデミー賞主演女優賞にノミネートされるなど、けっこう話題になった映画です。

たしか、この映画も奈良県下独占上映だったはず。
オープン当初から、奈良県下独占上映の作品を積極的に取り上げていただいたのには、映画ファンとしては本当に嬉しい限りでありました。

その劇場が無くなるなんて・・・やっぱりさびしい・・・。


ノアヤクソクノフネ
『ノア 約束の舟』のサントラ。
スコア担当はクリント・マンセル。

奇才、ダーレン・アロノフスキーが旧約聖書の「ノアの方舟」のエピソードを映画化。
これまでのフィルモグラフィーから察するに、一筋縄ではいかない作品に仕上がっているだろうと思っていたところ、さすがアロノフスキー、血みどろの殺戮絵巻が展開する、けっして文部省推薦にはならんだろう映画に仕上がっていた。
いや、それでこそのアロノフスキーだ。

スコアはアロノフスキーといえば、名コンビのクリント・マンセルが、ビッグバジェットな映画に負けない壮大なスコアを展開。
されど、監督同様、マンセルのブレない仕事ぶりには思わず聴き惚れてしまうほどだ。
ミニマルな旋律はもちろんのこと、旧約聖書の世界にエレキ・ギターも鳴り渡る。
しかし、物語の時代背景の雰囲気を損なわない仕事ぶりが、プロのなせる技である。

劇中の登場人物がくちずさむ「子守唄」は、パンクの母、パティ・スミスが手掛けており、エンドクレジットでは彼女自らがヴォーカルを務め、クリント・マンセル率いるクロノス・カルテットが伴奏をしている。


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テンチソウゾウ
『天地創造』(66)のサントラ。
スコア担当は黛敏郎。

ジョン・ヒューストンが旧約聖書の中から数話をピックアップして映画化したオールスター・キャスト出演の超大作。
ちなみにヒューストン自身が「ノアの方舟」のノアを演じるという、いわゆるオイシイところをさらっている。
プロデュースはディノ・デ・ラウレンティス。

音楽は当初、ストラヴィンスキーの作品を使用する計画もあったというが、当時36歳だった黛敏郎が大抜擢。
見事なスコアを書き上げ、公開当時のアカデミー賞作曲賞にもノミネートされた。

伊Legendレーベルより公開当時リリースされた同収録内容のサントラCDがリリースされていたが、大幅に収録曲も増え、2枚組完全盤として2011年に同レーベルより1500枚限定でリリースされた。


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ノアズアーク
『ノアズ・アーク』(99)のサントラ。
スコア担当はポール・グラボウスキー。

ホールマーク社製作のTVドラマ。
ノア役にジョン・ヴォイトその妻にメアリー・スティーンバージェン、他にF・マーリー・エイブラハムズ、ジェームズ・コバーンと錚々たる面々が出演。
監督はジョン・アーヴィン。

「ノアの方舟」のエピソードに「ソドムとゴモラ」のエピソードを盛り込んだりと、けっこう好き勝手な内容になっている。
驚くのは大洪水の後、ノア一家以外人類は消滅してしまったハズなのに、ジェーム・コバーン演じる行商人が筏に乗ってやって来るなどのビックリ仰天なエピソードも多々あって、ツッコミどころ満載である。

ちなみにダーレン・アレノフスキーは99年頃に「ノアの方舟」の映画製作に取り掛かるが、このTVドラマがあったために計画を中止したそうだ。

スコアを書いたポール・グラボウスキーはオーストラリア出身の作曲家。
オーストラリアにて様々なジャンルの音楽を取り入れた現代音楽集団オーストラリア・アート・オーケストラ(AAO)を率い、ワールド・ツアーも行っている。
映画音楽は本作の監督ジョン・アーヴィン作品も幾つか手掛けているが、CDで聴けるものとしては数少なく本作などはそういう意味でも貴重な一枚である。

フル・オーケストラによるオーソドックスかつダイナミックなスコアに仕上がっており、特に方舟に動物たちが乗り込む際に流れるマーチは、黛敏郎の『天地創造』におけるスコアの影響が大きいように思う。

米VARESE SARABANDEよりリリース。


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ザコンテンダー
『ザ・コンテンダー』(00)のサントラ。
スコア担当はラリー・グループ。

アメリカ副大統領が急死、その後任としてとある女性議員が候補として浮上するが、それを蹴落とそうとする対立議員は、彼女の若き頃のスキャンダルを暴露しようとする。
ヒロインの女性議員役にジョアン・アレン。彼女はこの作品でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされるなど好評を博した。
一方、対立議員を本作のプロデュースも担当したゲイリー・オールドマンが熱演。
この二人の演技合戦も見ものだ。

スコアはラリー・グループが担当。
その後、アメリカのTVドラマなどで活躍している。
劇中ではサスペンスフルなスコアが流れるが、エンドタイトルは溜飲を下げるかのごとく、爽快なスコアに仕上がっている。

カナダのレーベルCITADELよりリリース。本作の監督テッド・ルーリーの99年の作品『Deterrence』(99)(日本未公開)とのカップリング(スコアは同じくラリー・グループが担当)。


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ビンさんの銀幕音楽堂・第644回(2014年5月31日放送分) 







【放送日:2014年5月31日 PM9:00オンエア】

・銀幕アラカルト:鈴木則文監督、追悼特集

『温泉スッポン芸者』より「テーマ」(co:荒木一郎)
『温泉スッポン芸者』より「温泉スッポン芸者」(vo:杉本美樹)

『不良姐御伝 猪鹿お蝶』より「テーマ」(co:荒木一郎)

『トラック野郎』より「一番星ブルース 」(vo:菅原文太、愛川欽也)

『大奥十八景』より「むらさき」(vo:はる)
『大奥十八景』より「四万六千日」(vo:はる)


・ニューシネマ・サウンド

『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』ostより「The Cross Hands」(co:スティーヴン・プライス)


・銀幕音楽堂メールボックス

番組宛にいただいた、メール、FAXの紹介

このほか、番組にチケット提供していただいてます、MOVIX橿原さんの上映情報など。


以上のラインナップでお送りいたします。



奈良のコミュニティFM、FMハイホー(81.4MHz http://www.fm814.co.jp/)にて、お送りしております1時間の「映画音楽専門番組」です。

放送日:毎週土曜日 PM 9時~10時

コミュニティFMですので、奈良県内だとカーラジオならたいてい聴取可能なのですが、自宅となると限られた地域しかクリアに聴けません。
もし、聴取可能だよ~、という地域にお住まいであれば聴いていただけるとありがたいです。
聴けない方には、雰囲気だけでもお伝えすべく、ここに放送内容をUPしておきます。

番組では、MOVIX橿原のペア・チケットをプレゼント中!
ご希望の方は、上のリンク先より当番組宛に番組の感想、リクエスト、映画に関連することならなんでもメール、FAX、受け付けております。
いただいた方には全国のMOVIXで使用できる(できれば地元、MOVIX橿原で使用していただきたい・・・)ペア・チケットをお送りいたします。



《裏ばなし》

去る5月15日、数多くの娯楽映画を撮った鈴木則文監督が亡くなりました。

幼少の頃から、鈴木監督作品をあれこれ観ていた(その大半は「成人映画」扱いでしたが)僕にとって、人格形成に多大なる影響を与えたその作品群は、そのまま今は亡き父親との思い出に結びつくものでした。

我が家に近い大和高田市にあった映画館や大阪は東大阪や新世界にあった映画館へ幼少の僕を連れて行っては、2~3本立て映画(ジャンルもそのほとんどが任侠映画、実録ヤクザ映画、SF、ホラー、マカロニ・ウェスタン等々)を半日かけて観るのが日曜日の恒例行事。

そんな中に、当時は東映が成人向けの映画を作っておりまして、3本立てならば大抵そこに1本はそういった映画が組み込まれていたものです。

もぎりのおばちゃんが、
「これ、大人の観る映画でっせ」
と、父親に言うと、
「かめへん、かめへん、子供にはまだわからへんから」
といって、入場したものでした。で、もぎりのおばちゃんもそれを止めないんですよね。
そういう時代だったんです(笑)

なので、幼少の頃に鈴木監督のピンキーバイオレンス映画の類などの洗礼(それは同時に池玲子や杉本美樹の洗礼でもある)を受けた僕にとっては、今回の監督の訃報はじつに寂しいものでした。

なんでも鈴木監督は、もう一度菅原文太&愛川欽也主演で『トラック野郎』の最新作を作る意欲があったと聞きます。

嗚呼、亡くなられる前にぜひ、劇場で監督の新作を観たかった!
でも、それは叶えられぬこととなったのでした。

番組では鈴木監督作品の音楽をもっと取り上げたかったのですが、時間の関係もあってご覧のとおりのラインナップとなりました。

特に僕が鈴木監督の映画を劇場で観た最後の作品となった『大奥十八景』(86)の音楽を手掛けた和製ロックバンド「はる」の楽曲は、随分前にも一度取り上げましたが、まさに監督追悼のエレジーとしてお聴きいただきたい。
合掌。

替わって、現在公開中の映画とその音楽を紹介するニューシネマ・サウンドは、番組にチケット提供いただいてます、奈良のシネマコンプレックスMOVIX橿原さんにて、先週から奈良県下独占上映が始まった『ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!』を取り上げます。
サントラはソングコンピレーション盤とスコア盤の2種類がありますが、番組では『ゼロ・グラヴィティ』で本年度アカデミー賞作曲賞を受賞した、スティーヴン・プライスによるスリリングなスコアをお送りいたします。



スギモトミキバーサスイケレイコ
『杉本美樹VS池玲子』。

Hotwax Traxレーベルによる、日本製カルト映画のサントラシリーズの一枚。

東映ピンキーバイオレンスの2大巨乳、もとい、2大巨頭である杉本美樹、池玲子主演作より、劇中スコアや主題歌を集めたファン垂涎の一枚。

特に杉本美樹が歌う「温泉スッポン芸者」は秀逸!!(笑)


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【タワーレコード】



ゾクギンマクロック
『続 銀幕ロック(演歌)』。

主に東映の任侠物、実録ヤクザ物といった作品の主題歌、挿入歌を網羅したシリーズ2枚目。

『トラック野郎』シリーズの主題歌「一番星ブルース」が収録されている。

他に藤純子の「緋牡丹博徒」や梅宮辰夫の「ダイナマイト・ロック」など、ファン(何のファンだ?)にはたまらない一枚。


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オオオクジュウハッケイ
『大奥十八景』(86)のイメージ・アルバム。

ソングナンバー担当は「はる」。

この「はる」結成と解散云々に関しては、メンバーだった佐藤正則氏が自身のブログで詳細を書かれているので、興味のある方は参照されたし。

僕自身も、このLPレコードを日本橋の中古ショップで発掘した際に、喜びのあまり佐藤氏のブログにコメントを書き込みさせてもらっている。
ありがたいことに、コメントは削除されずに残してくださっている。

当アルバムはCD化もされたそうだが、発行枚数は少なかったようだ。
ぜひ、多くの方に楽曲を堪能していただきたいが、地道にネット等で発掘していただくしかないのが現状である。

番組ではテーマ曲である「むらさき」と劇中で展開されるトンデモナイ運動会のBGMとして流れる(この場面のスペクタクル感といったら!!)「四万六千日」を取り上げている。

機会があれば、鈴木監督自身が作詞しているエンディング・テーマである「愛・いまひとたびの」もお送りしたいところだ。




ワールズエンド
『ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!』のサントラ。
スコア担当はスティーヴン・プライス。

エドガー・ライト監督、サイモン・ペグ、ニック・フロスト共演によるSFコメディ。
学生時代の友人が大人になって再会、果たせなかった12件のパブ制覇をやり遂げようとするうちに、彼らの周囲ではトンデモナイことが起こっている、というお話。

スティーヴン・プライスは『ゼロ・グラヴィティ』で本年度アカデミー賞作曲賞を獲ったばかり。
今回も基本はオーソドックスなスコアながら、そこにデジタルな要素を盛り込んで独自の音楽世界を展開。

サントラはスコア盤とソング盤の2種類リリースされており、スコア盤はダウンロードのみの販売となる。


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