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■『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』■(映画) 


パーシージャクソントオリンポスノカミガミ
「ハリー・ポッター」のヒットを受けて、ハリウッドではファンタジー小説の映画化が盛んですが、本作もその中のひとつ。
リック・リオーダンという方が書かれた全5作からなるシリーズの1作目を、クリス・コロンバスが映画化しました。

とにかく、この手の小説にあまり造詣のない僕としては、へぇ、こんな小説もあったんやねぇ・・・と、近く公開される『ダレン・シャン』ともども、驚いているような次第です。

こういった小説はお子様たちには広く読まれているようなんですが(ベストセラーだからこそ映画化されるんですわな)、その映画化作品がヒットするとは必ずしもいえないわけで。

無論、『ライラの冒険/黄金の羅針盤』(07)のことをいってるんですけどね(笑)。
あの作品なんてキャスティングも豪華だったし、映画としても個人的にはけっこう面白く観ることができたんですけど、どうも製作サイドとしては思ったほどの興行成績が上げられなかったようで。
原作は何作も続いているのに、映画は1作でおしまい、というのは映画を作る方にも、原作を書く方にもちょいとキツい話。

で、この『パーシー・ジャクソン~』なんですけど、観る前の印象としてはその『ライラの冒険~』と同じようなイメージを持ってしまったのは僕だけでしょうか。
いやいや、べつに『ライラの冒険~』にダニエル・クレイグが、本作にはピアーズ・ブロスナンが出演しているから、ってわけじゃなくて(あ、それもあるかな・笑)、なんかねぇ、監督がクリス・コロンバスだし、どうしても『ハリー・ポッター~』の二番煎じ? みたいなイメージがね。

「ハリー・ポッターの監督の新作!」みたいな宣伝方法は、『ライラの冒険~』の際の「『ロード・オブ・ザ・リング』のニューライン・シネマの新作!」を思い起こさせてしまいましてねぇ、どうも行く末が案じられてしまいましてねぇ・・・。

パーシージャクソントオリンポスノカミガミ1
そもそも、クリス・コロンバスの作品って、個人的に「肌の合わない監督」のなかの一人でありまして(笑)、そういうこともあってけっこうハードルを下げて本作を観たのですが・・・。

これが、意外と面白かったんです。


主人公はパーシー・ジャクソン(ローガン・ラーマン)という17歳の高校生。
彼がなんとギリシャ神話の神の一人であるポセイドンと人間の女性との間にできたハーフ(デミゴッドというんだそうな)だという設定。

え? ギリシャ神話の神って、古代の話じゃないのかい? って思うでしょ?
僕もそう思いましたがな・・・。


なんとギリシャの神々は現在アメリカに住んでらっしゃって、エンパイアステートビルのてっぺんにオリンポスの宮殿があるという設定。
そんな無茶な・・・(笑)、と最初は思ったんですけど、劇中には実際にアメリカにあるギリシャ神話にまつわる建物(ナッシュビルにあるパルテノン宮殿とか)が重要アイテムとして物語に絡んでくるんですよ。で、これがなかなか巧いなぁ、と。

あ、なるほど、そういう展開なら現代のアメリカにギリシャの神々がいたっておかしくないわなぁ、と妙に納得したのでした。
日本だってミニチュアの世界遺跡が一堂に会するようなテーマパークもありますが、ってことは、そこには世界中の神々がお越しになっていて、とってもご利益があるわけですね(なんのご利益だ?)。

物語はそんなアメリカのギリシャ神話にまつわる名所案内(ラスベガスはギリシャ神話にまつわるかどうかはともかく、ここを浦島太郎の竜宮城のような設定にしているのは秀逸だと思いました)をしながらも、主人公に課せられた使命を全うするという定番のストーリー展開を主軸として、当然ながらギリシャ神話にまつわるキャラクターたちとの戦いをSFXを駆使して描いていくという、一大ファンタジー・アドベンチャーに仕上っています。

パーシージャクソントオリンポスノカミガミ2
こういった作品につきものの、妙な説教臭さとか、やたら大人びた主人公の描き方ってものもなく、あくまで作り手は低視線。

逆にそれによって多少の物足りなさもありますが、ターゲットはファミリー層なのでしょう、理屈抜きで楽しめるエンターテインメントに仕上っており、春休みというこの時期の公開はグッド・タイミングだと思いますね。

ファミリー層とはいえ、お父さん向けにはユマ・サーマン演じる蛇女メドゥーサ(彼女が絶品でした!)や、出番は少ないながらもロザリオ・ドーソンの妖艶なキャラというお楽しみもありますし、お母さんにはゼウスを演じるショーン・ビーンや先述のピアーズ・ブロスナンの勇姿が拝めるということで、つくづく映画としてはいい題材だよなぁ、と感心してしまいました。
音楽を担当したクリストフ・ベックも、フル・オーケストラを駆使しての壮大なスコアでファンタジーを盛り上げており、間違いなく彼の代表作になったことと思います。


ところで、本作はエンドクレジットが始まって、しばらくするともう1エピソード残っています。
けっこう洒落たエピソードになっていますのでお見逃しなきように!
僕が観た際には、半分くらいの観客が席を立って出て行こうとして、また戻ってきてらっしゃいました(観ないで出て行った方もおられたと思うぞ)。

(MOVIX橿原にて鑑賞)

【採点:100点中70点】



※リック・リオーダンによる原作。
原作では主人公は12歳なんだそうな。
それと、ギリシャの神々は現代人に姿を変えて生活しているとのこと。
映画ではそういう描写はありませんでしたねぇ・・・。



※クリストフ・ベックによる本作のサントラ。
輸入盤のみのリリースになっています。





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