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■『アバター』:3D版■(映画) 


アバター5
2D版を観ていたく感激し、矢も立ても堪らず劇場を替えてその日のうちに3D版を鑑賞しました。
2D版は朝の一回目に鑑賞したのですが、その劇場では未だ3D上映の設備が整っておらず、チケットカウンターのおね~さんが観客に逐一「当館は3D上映ではございませんが、よろしいでしょうか?」と断りを入れてらっしゃったのも大変といえば大変なことで。
これだけの話題作であるにも関わらず、場内の観客数のあまりの少なさに、いかに通常料金より300円高くとも、観客は3D上映館へ流れていってしまうのだなぁ・・・と痛感した次第。

で、その日の夜に3D上映館に行ったらば、驚くほどの込み具合!!
もちろん、レイトショーということで割安ということもあるのでしょうが、会場のアナウンスと共に入場する観客の列が幾重にも折り曲がって連なる様を見たのは、その劇場では初めてでした。


さて、3D上映というのはご存知のように特殊な眼鏡をかけて鑑賞するわけですが、これには劇場によって様々な方式がありまして、僕が観た劇場では最も普及しているという「XpanD社」のアクティブ・ステレオ方式というやつ。
知識の受け売りなので詳細はともかく、眼鏡に電池が内臓されているということでそれなりに重みがあります。
この劇場では過去に『クリスマス・キャロル』『カールじいさんの空飛ぶ家』を鑑賞していますが、僕自身、眼鏡をかけておりまして、その上から3D用の眼鏡をかけるという形になる。
で、この特殊眼鏡が重いものですから、映画を観ているうちに徐々にズリ下がってくるんですよ。
なので、観ている間は何度もズレを直さなきゃいけないし、ともすればずっと手で眼鏡を押さえてなきゃいけない。ってことは映画に集中できないんですよね。


アバター6
実際に、過去の2作もそれぞれに感銘を受けた作品であるし、その3D効果もそれなりに楽しめはしたものの、映画そのものを楽しんだり理解する以前に、3D効果と眼鏡をかけるわずらわしさが先行してしまって、つまりは映画を十二分に楽しむことができなかったんです。
さらにこの眼鏡をかけると、視野が狭くなるわ映像が暗くなるわで、3D効果のためならばこのあたりのことはガマンしなくちゃいけないのかもしれませんが、そういう意味では一長一短があるんですよね。

なので、ここ数年3D映画が積極的に作られて公開されておりますが、僕自身なぜにそこまで作り手は3Dにこだわるんだろうか? というのはずっと疑問でした。

べつに映画そのものが素晴らしければ、2Dでもいいんじゃないの?
単にアトラクションとして映画を作るのならば、映画の技術は進んでもその中身は後退していくのでは?

という懸念はここ数年より強くなる一方でした。
ただ、先の2作を観た際、『アバター』の3D版予告編というのが流れ、その際の3D効果を目の当りにし、さらに本作が「3D革命」とまで謳われているのを耳にして、それならば過去の2作品での欠点を解消してくれているのではないだろうか、という期待を抱いたのでした。


さて、2D版を観た際、あぁ、ここが「飛び出してくる」んだな、と思った箇所が幾つかありまして、たとえば冒頭に登場する主人公ジェイクが眠るカプセル内の水泡であったり、惑星パンドラの風景であったり、予想のつくところも多々ありまして、なるほど実際に3D版ではそういったシーンの数々が飛び出してきました。
たとえばパンドラのジャングルに生い茂る植物だったり、舞い散る火の粉、クラゲのような木の精といった、細かな部分では絶大な効果を発揮(実際に目の前に草や火の粉やクラゲがちらつくんですよね)するのですが、ドラマ部分やクライマックスの戦闘シーンといった場面のでの効果はさほど得られないのです。
まして、先にも書いたようにこの「XpanD」の眼鏡を通じてスクリーンを観た場合、けっこう暗く観えるし視野が狭くなるんですよ。いわば、サングラスをして映画を観ているような感じ。

あと、ズリ下がるという点では、今回から眼鏡にバンドがついており、それで頭に固定できるように改良されていたのは嬉しかったです。
ただ、ズレないように! と多少強く装着したものですから、ズレはしないものの途中で次第に頭痛が・・・。
しかも本作は2時間40分という長丁場ですから、クライマックスの戦闘シーンではすでに苦痛を強いられるような状態。
エンドクレジットが始まって、我慢できずに眼鏡を取ったらば、先にも書いたように一気に画面が明るくなって(エンドクレジットの文字も鮮明な白なんですよね、本当は)、しかも視界も一気に広くなりましたとさ。


ジェームズ・キャメロンは本作を3D映画として作ることを前提として製作してきたわけで、それが12年経ってようやく完成にいたったわけですが、これはあくまで僕の見解であり、「XpanD」の眼鏡での鑑賞したうえでの感想ですが、はたして3D映画って、映画そのものを楽しめる要素なんだろうか? というある種の疑問が生じてくるのです。

もともとの映像の明るさが表現できないという時点で、作り手にとってこれは見逃せないところだと思いますし、他の3D上映方式であればそのあたりは解消されているのかもしれませんが、少なくとも僕が観た方式では、映画のギミックは楽しめても、映画そのものを楽しむには遠いといわざるを得ません。
ゆえに、本作は3D映画の革命でもなんでもなく、ここんところハリウッドで作られているその手の映画の範疇を超えるものでなかったのは、やっぱり残念でしたねぇ・・・。

キャメロンは眼鏡の必要なしで3D効果を得られる映像を追求しているそうですが、実際にそういうスタイルが開発されないうちは、3D映画の一長一短の垣根はまったく縮まらないんだろうなぁ、と痛感した次第。
ただ、話のネタとして、そして300円の経済的余裕のある方、3D映画をまだ観たことがない方には、本作の3Dは一度体験しておいて損は無いと思います。
ただし、何度も書きますが、今回の方式では作り手の目指すものが十分全うできているとは到底言いがたい。そんな印象を受けました。

映画そのものを楽しむならば、2Dで十分だと思いますよ。

(TOHOシネマズ橿原にて「3D字幕版」を鑑賞)

【採点:100点中55点】



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