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■『THE 4TH KIND フォース・カインド』■(映画) 


フォースカインド
アラスカ州ノーム(という場所があるのも知らなかったよ)では、数年間の間で住民の多くが行方不明になっていたそうな(よほどそこに住むのがイヤだったのかな)。
そこへ、自身も旦那さんが殺害されるという憂き目に遭い、精神的に不安定な精神科医(そういう設定もどうかと思うぞ)であるアビゲイル・タイラー博士(面長)は、ノームの住民に対して睡眠療法でもって、その街で起こっているとおぼしき尋常ならざる出来事の原因を究明しようとするのであった。

この映画は、そのタイラー博士(面長)が睡眠療法を通じてその身に起こった不可解な出来事を、実際の映像と再現フィルムでもって描くというユニークな内容。
じつはノームで起こっている出来事というのは、とんでもなくどエライことでありました、ということが最後にはわかってくるという仕掛け。

ほんとに世の中には信じられないような出来事が起こっているんだねぇ、とびっくらこいてしまう映画で、特にお子様には見聞を広めるためにも、学校の授業を割いてでも見せてあげるのがよろかろう。
ただし、これがもとでトラウマになったって当方は一切責任持ちませんけどね。


とにかく、こういうフェイク・ドキュメンタリーものってのは、どれだけ観る者をノセてくれるかで評価が分かれてくるもので、このジャンルの映画には作り手のサービス精神が満ち満ちているものが多い、といのが、僕がこの手の作品に妙に食指をそそられる理由だったりするのです。
ただ、サービス精神過剰なあまり、正直シラけてしまう作品が多いのも事実。
かの『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(99)なんて、けっこうウキウキしながら観たもんですが、消化不良で二日酔い、いや、二日酔いで消化不良(どっちでもいいけど)みたいな幕切れには、正直ガックリきたものですし、我らがジャパニーズ・ムービーの『ノロイ』(05)などは、メディアミックス(本やらサイトやらなんやらかんやら。の割にはほとんど話題にもなんにもならなかったけど)で盛り上げようと作り手が頑張りすぎたために、肝心の本作はアラだらけというお粗末な結果になっていたものです。
個人的には、はなっから劇映画以外には見えない、ルジェロ・デオダード監督の傑作『食人族』(80)は、けっして出来のいい作品とは言えないながらも、そこに作り手の愛を随所に感じるものでありまして、技巧ばかりに凝っている昨今の作品群にはその爪の垢を煎じて飲んでいただきたく思うくらいです。
なんというか、サービス精神と作り手の心意気の塩梅っていうんですかね、それがうまくバランスが取れている作品は、「うそつけぇ~~~~っ!」と嘲笑しながらも、そこには観る方からの愛が込められているってなもんや三度傘。

フォースカインド1
で、この『フォース・カインド』ですが、まずタイトルがいいですねぇ。
「フォース・カインド」ってのは、「第四種接近遭遇」のこと。懐かしいですよね、この響き! 
本作のパンフで久々に目にしましたよ、アレン・ハイネック博士の名前を。
かのスピルバーグの『未知との遭遇』(77)の原題は「第三種接近遭遇」。公開された頃にはこの博士の名前と共に、「第何種接近遭遇とはなんたらかんたら・・・」ってのが流行語みたいに浸透していたものでした。
で、本作のタイトルはいわゆる『未知との遭遇』よりもまださらにその先を描いている、つまりは異星人によって人類がなんやかんやされてしまいました、ということを扱っていて、さらにそれに関連した実際の映像が披露されるという、まさにセンセーショナルかつショッキングな作品というわけなのです。
それが、なんでアラスカ州ノームの人々だけに起こるのか? というのは映画を観ておくんなせぇ。あ、特に明解な回答は得られませんけど・・・。


先にも書いたように、本作では実際映像と再現フィルムの入れ子構造になっており、とにかくその実際映像は凄いですわ。
でも・・・、予告編でそのすべてを見せてしまっているという、最近よくみられる配給会社のバカタレな姿勢が残念ながら本作でも展開。
によって、料金払って劇場へ行った方は、番茶の出がらしを見せられることになるのでご注意を。

本編を楽しみたいのなら、一切の情報を完全にシャットアウトするべき。ってことは、これを読んでいる時点でアウトなんですけど(笑) いや、ここではネタバレは一切しない主義なので、そこんところは安心していただいていいですよ。
ま、とにかく、予告編以上の衝撃映像は本編では望めないということだけは名言しておきます。
それでも観にいってやろうと思うような奇特な観客に本作が支えられている(初日の場内はけっこう客入りありましたよ)ということは、配給会社の面々も大いに感謝せねばなるまい。


で、いったい何の話だったっけ?
そうそう、やっぱり実際映像と再現映像との差は激しいです。なんせ主役のタイラー博士(面長)と、ミラ・ジョヴォヴィッチじゃぁ雲泥の差。でも、観ている間はそれが混乱しないのがなんとも不思議。
ミラ・ジョヴォヴィッチを筆頭に、イライアス・コーティーズ(彼が登場する自体、胡散臭さ度が高いのですけど)や脇役一筋ウィル・パットンという再現映像組キャスティングも、まぁ、いいところを揃えておりまして、特にミラジョヴォの苦悩するヒロインは劇映画としてはなかなかの演技を見せてくれます。
ま、でも本当の意味での演技者は実際映像の中で白目剥いてる名もなき俳優(面長含む)たちなのは、本作を観ればよくわかろうというもの。

演技面はともかく、映像の技術面についてもちょいと触れねばなるまい・・・。
実際映像のあの処理はなかなか臨場感があっていいんですけど、本作のかなり最初のほうでヒロイン(面長ではなくミラジョヴォのほう)が、自家用機でフライングするシーンが出てくるのですが、そのSFXがやけにクオリティが高いのです。
のっけからああいう場面を見せられると、どのような映像も作ることができるじゃねえか、と、観ているほうは思ってしまうわけですよ。
つまり、本作もサービス精神旺盛な部分が裏目に出てしまった感があって、見世物としての面白さはあるものの、再三書くように予告編で散々みせられた映像以外の衝撃場面もなく、観終わって「あ、そう」という極めて淡白な印象しか残らなかったのでありました。

そうそう、最後まで気になったのは、あのゲロは誰が掃除したのだろうか? ということ。

(MOVIX橿原にて鑑賞)

【採点:100点中50点】



※なにもかもが中途半端だった『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』。
鼻水だけがリアルでしたねぇ。



※やたら「役者」が上手すぎたのも裏目に出た『ノロイ』。


※フェイク・ドキュメンタリーの金字塔!(そんな大層なものでもありませんが)




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