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■『サブウェイ123 激突』■(映画) 


サブウェイ123
リメイク流行りのハリウッドにおいて、ああ、これもその対象になっちゃったんですねぇ、な感のある本作。
70年代パニック映画の秀作である『サブウェイ・パニック』(74)を、トニー・スコットがリメイクということで、それだけならばともかく、主演がデンゼル・ワシントンにジョン・トボルタというそのキャスティングにはとりあえずそそられました。
原典におけるウォルター・マッソーとロバート・ショウとの相違、というような見方よりも、両者の間には30年以上の隔たりがあるわけですから、もちろん現代風にアレンジされた内容になっているのは当然のこと。
ならば、先入観なしでまったくのオリジナル作品という視線で本作を観ました。

とにかく、デンゼル・ワシントンとジョン・トラボルタの演技合戦がまず見もの。そこにあら嬉やジョン・タトゥーロも登場しての、とりあえずはそれぞれの俳優の演技の妙が堪能できます。
地下鉄ジャックの首謀者の犯行動機も、なるほど現代ゆえの設定がなされていて、本作はその時点で原典とはすっぱり袂を分かったスタンスなんですよね。

ただねぇ、とにかく鼻についたのはいささか病的ともいえるトニー・スコットの美的感覚あふれる映像。
いやいや、美しいものもそればっかりだと時として悪趣味になってしまうもので、本作なんてそのいい例。
なんだか2時間のミュージック・ビデオを観ているようで、それはそれで楽しからずやではありますが、それも限度があるってなもんで。

最初は、なるほど凝ったオープニング・クレジットだなぁ、と思っていたんですけど、それがオープニングだけではなく全編にわたって披露されるものですから、観ていてだんだんイライラしてくる。
トラボルタ演じる首謀犯の、ちょっと頭の線の切れたキャラを、その凝った、観ていてイライラしてくる映像として表現(つまりはそれを観る観客を、首謀犯に感情移入させるってこと?)しようとしているのか定かではないのですが、白バイがやたらクラッシュするアクション・シーン(これまた凝った編集が施されている)もひっくるめて、すんごく安っぽいんですよ(ついでに触れるならば、ハリー・グレッグソン・ウィリアムズのスコアも驚くほど安っぽい・・・)。

へへへ、俺って映像派だからぁ、こんなスタイリッシュな絵も撮れるんだぜぇ、てなカメラを持って間もないアマチュア監督じゃないのですから、齢60を超えるトニー・スコットがいまさらこのような映像を見せるというのもなぁ。
それを好意的にとるならば原典回帰なんでしょうけど、悪くとるなら小手先の技術におんぶにだっこしたかな、と。特にクライマックスの地下鉄暴走シーンのなんと迫力のないことよ・・・。

アクション映画の要素も登場人物の心理戦もあり、なのですが、ちっともドキドキワクワクしないままに結末を迎える本作を観て、トニー・スコットもそろそろ・・・(そろそろ何だよ?)と思ってしまったのは僕だけでしょうか?

(MOVIX橿原にて鑑賞)

【採点:100点中55点】


※本作の原典。デイヴィッド・シャイアのスコアともどもじつにスリリングな逸品。
開巻早々に登場する日本人観光客の御一行様がなんとも珍妙でございます(笑)



※じつは僕は東京の地下鉄ファンでもあります。
東京で暮らしていた頃は、この本で書かれていることなんて全部頭の中に入ってたんですけどねぇ。でも、93年に東京を離れてから路線も増えてしまいました・・・。
「おのぼり」する際には必携の書。



※こちらは地下鉄を利用して都内の名所巡りのガイド本。
明確なカテゴリー分けがしてあって、目的別のタウンウォッチングにはもってこいです。
ああ、また東京へ行きたくなったなぁ・・・。


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