■『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』■(映画) 







ぼくはあすきのうのきみとでーとする
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🎦TOHOシネマズ橿原にて鑑賞🎦

なんだか昨今の邦画は、アニメかラブストーリーばっかりな感がするが、そんな中にもキラリと光る逸品があったりして、おちおち見過ごせないところがスリリングだ。

本作も、タイトルを見た時に「え? それって、どいうこと?」と、しばし立ち止まって考えてしまう。
普通に考えれば、「タイムスリップものかよ!」とツっこんでしまうところだが、いや、監督が三木孝浩となると、『陽だまりの彼女』(03)の前例もあるし、額面通りの映画だったりするので・・・スリリングだ(笑)

まぁ、ご贔屓の女優である、いまもっとも三白眼が魅力的な女優である、小松菜奈が主演ということもあって、少なからず興味があった作品だったので、額面通りのSFチックな展開を期待して、カップルひしめく劇場の隅っこで、こそこそと席を取って鑑賞した(って、これって『陽だまりの彼女』の時と同じシチュエーションだな・・・)。


本作は京都を舞台に展開する壮大なラヴ・ストーリーである。
主人公の大学生(福士蒼汰)が、叡山電車にたまたま乗り合わせた美少女(小松菜奈)にひと目ぼれ。
勇気を出して、
「なぁなぁ、つきあってぇなぁ~~~」(注:本編ではとことん標準語。登場人物のほとんどが京都出身という設定なのに・・・)
といきなり言い寄られたって、普通は抵抗感&嫌悪感を抱いて無視するところだが、そこは福士蒼汰のようなイケメンなので、
「ええよ~~~」
ってなもので。
そこでトントン拍子に二人はいい仲になっていくのだが、突然女性のほうから、
「わたし、あんたの未来が見える、言うたらどないする?」
と衝撃の告白をされてしまう。
はてさて、彼女はなにか妙な宗教をしているんだろうか。
それとも、福士蒼汰を騙す詐欺師なんだろうか、ってなお話。


原作は150万部を超えるベストセラーということで、場内のほとんどのお客さんは結末を知っていながら鑑賞しているんだろうなぁ・・・。知らないのは、野郎一人で小松菜奈目当て来ている僕ぐらいだろうなぁ・・・、といじけながら(べ、べつにいじけてないけど)観ていたが、ははぁ、これって『陽だまりの彼女』の時のように、民俗学でいうところの異類婚姻譚(あ、『陽だまりの彼女』未見の方にはネタバレしてるかな)だな。
京都が舞台だし、さしずめ小松菜奈は伏見稲荷の狐の化身で、罠にかかっていたところを、福士蒼汰に助けられて、その恩返しで彼の前に現れたってやつだ。
そうだ! そうに違いない!
と思いながら見ていたが・・・見事に外れた(笑)

それこそ、狐につままれたってやつだ。
まぁ、同じネタを二回もやらんわな、監督も。


ここで、本作のネタバレをするわけにはいかないが、正直なところこの映画は「それなりに頭を使う作品」ではある。
ただのラブストーリーだろ、デートムービーにちょうどいいや、ってな軽い気持ちで観ていると、肝心なところで整理がつかなくなるので、なんじゃこりゃ、ってなことになりかねない。
本作の魅力を最大限に味わうには、二人が繰り広げるデートの一挙手一投足まで(けっこうこっぱずかしいセリフも飛び出すが、それらもすべて意味がある、というのが驚異だ)細かく見ておく必要がある。

まぁ、先にも書いたように、原作がベストセラーなもんで、観客の多くはそれが映像化されるとどうなるんだろ、みたいな視点で鑑賞しているということなんだろう。


映画は先に書いたように、ヒロインの衝撃的な告白までけっこうなエピソードが描かれるが、そこで初めて映画のタイトルが挿入される。
そのタイミングも恐ろしいくらいにバッチリだ。

そこから怒涛の展開になっていくのだが、ストーリーがキチンと理解できた向きには、その後は涙無くしては観られない展開になっていく。
まぁ、場内のあちこちから、クライマックスにかけて鼻をすする音が聞こえていたので(季節柄、幾人かは風邪っぴきかもしれないが)、本作の魅力を味わっているカップルも多かったようだ。そりゃ、よかったよかった。


本筋以外の部分では、舞台が京都ということもあって名所が随所に出てくる。
原作者自身が京都にゆかりのある方だそうなので、なおさらだ。
残念ながら、僕自身は京都にまったく土地勘がないので、そのあたりの魅力を100%味わうことはできなかったが、映画ファンには「京都みなみ会館」が、二人のデート場所という形で実名で出てくるところに、ある種のエクスタシーを感じることだろう(エクスタシーという表現が適切かはともかく)。


いやいや、ほんとにただのラブストーリーだと思って、あやうくこの佳作を観逃すところだった。
野郎一人でも十分鑑賞に耐えうる作品なので、ぜひお薦めする。
もちろん、デートムービーとしても最適であることは言うまでもない。

個人的には小松菜奈の魅力にまたまたやられてしまったが、劇中の彼女の若い頃を演じたのが清原果耶だったのが嬉しいサプライズだった。



📖パンフレット📖

・縦257㎜×横210㎜
・24ページ(内見開き1ページ) 無線綴じ くるみ製本
・㈱九栄社
・定価:667円(税抜き)

表紙・裏表紙ともにマット調のPP張りで、手触りが良い。
京都のロケ地MAPに4ページを割き、細かく触れている(もちろん、京都みなみ会館も)のがところがいい。
途中にネタバレ注意の見開きページがあり、映画鑑賞後に見るようにとの但し書き。
そこに本作のキモの部分についての解説あり。
主題歌を担当したユニット、back numberに関する部分が2ページ。
それなら、スコアを担当した松谷卓氏にもページを割くべきだ。



♬音楽♬
ぼくはあすきのうのきみとでーとする
スコア担当は松谷卓。

テレビ朝日系の「大改造!! 劇的ビフォーアフター」のあの音楽を担当した、といえばよくお分かりかと思う。
数々の映画のスコアも担当されているが、個人的には『神様のカルテ』(11)が印象深かった。

本作の魅力の一つに、間違いなく松谷氏のスコアを挙げることができる。
特にクライマックスで、本編を盛り上げるスコアの美しさは、観客の涙腺を破壊するにあまりあるもので、また新しい代表作がここに誕生した。

なお、サウンドトラックにはback numberが唄う主題歌は未収録。
エンドクレジットに流れるback numberが唄う主題歌「ハッピーエンド」は、小林武史プロデュース。
叡山電車とおぼしき走る車両の中から、外の景色をとらえた映像をバックに流れるこのナンバー自体はいいと思うのだが、いわゆるスコアとはまったく関連性はない。
『世界から猫が消えたなら』(16)の時のように、小林氏がスコアを担当して、その主題歌も小林氏のプロデュースというのなら、話は別だが。

できれば、エンドクレジットも、印象的だった松谷氏のスコアで通してほしかった。


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ぼくはあすきのうのきみとでーとするしゅだいかしょかいげんていばん
back numberによる主題歌「ハッピーエンド」初回限定盤。
DVD付き。







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ぼくはあすきのうのきみとでーとするしゅだいかつうじょうばん
こちらは通常盤。








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