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ビンさんの銀幕音楽堂・第702回(2015年7月18日放送分) 



【放送日:2015年7月18日 PM9:00オンエア】

・ニューシネマ・サウンド

『おおかみ子供の雨と雪』ostより「きときと-四本足の踊り」(co:高木正勝)

『バケモノの子』ostより「バケモノ交興曲」(co:高木正勝)


・銀幕音楽堂メールボックス

番組にいただいた、メール、FAXを紹介。

『百日紅~Miss HOKUSAI』ostより「百日紅~Miss HOKUSAI」(co:富貴晴美)
『百日紅~Miss HOKUSAI』ostより「Ukiyoe artist & DaughterI」(co:富貴晴美)
『百日紅~Miss HOKUSAI』ostより「Fell in love with you in Edo」(co:富貴晴美)

『雨の訪問者』ostより「雨の訪問者のワルツ」(co:フランシス・レイ)


以上のラインナップでお送りいたします。



奈良のコミュニティFM、FMハイホー(81.4MHz http://www.fm814.co.jp/)にて、お送りしております1時間の「映画音楽専門番組」です。

放送日:毎週土曜日 PM 9時~10時
再放送日:毎週水曜日 PM 6時~7時 (土曜日放送分の再放送です)

コミュニティFMですので、奈良県内だとカーラジオならたいてい聴取可能なのですが、自宅となると限られた地域しかクリアに聴けません。
もし、聴取可能だよ~、という地域にお住まいであれば聴いていただけるとありがたいです。
聴けない方には、雰囲気だけでもお伝えすべく、ここに放送内容をUPしておきます。



《裏ばなし》

※※※ 先週に引き続き、オンエア後のアップで、申し訳ございません。 ※※※

どちらかというと、実写映画に比べて鑑賞本数は極端に少ないアニメ映画。
それでも、今年は個人的に大好きなアニメ作家の作品が続いて公開されて、ホントに嬉しい年でした(って、まだ半分しか過ぎてないけど)。

まずは、公開される作品の度に、その作り込まれた世界観に感嘆する、細田守監督の最新作『バケモノ子』が先週から公開始まりました。
今回も十分堪能いたしましたが、そのあたりのお話をスコアを交えて紹介。

そして、2回劇場で観て、2回とも同じ個所で号泣してしまった『河童のクゥと夏休み』を撮った原恵一監督。
その原監督の最新作は、5月に公開された『百日紅~Mis Hokusai』。

公開当時はサントラのリリースはなかった(椎名林檎が歌う主題歌はリリースされていたけれど)が、ここにきてようやくスコア盤サントラがリリースされました。
ご贔屓の富貴晴美さんのスコア、これでやっと紹介できます(笑)

メールボックスのコーナーでは、リクエストいただきました、チャールズ・ブロンソンが出演した異色ラヴ・サスペンス『雨の訪問者』(70)から有名な「ワルツ」をお送りいたします。

ご用とお急ぎでない方は、ぜひぜひお聴きあれ♪



オオカミコドモノアメトユキ
『おおかみこどもの雨と雪』(12)のサントラ。
スコア担当は高木正勝。

『バケモノの子』を紹介する前に、細田監督の前作であり、同じくスコアを担当した高木氏を紹介するにあたり、『おおかみこどもの雨と雪』から、「きときと-四本足の踊り」を。

ちょうど昨年の今頃、うちの番組で「TVから流れる映画音楽」ということで取り上げたスコアだが、あいかわらず「サントリーの天然水」のCMで使われているので、とっかかり安さという意味でも再度取り上げた次第。


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バケモノノコゲンテイセイサンバン
『バケモノの子』のサントラ。
スコア担当は高木正勝。

細田監督の最新作。
母を亡くし、行き場を無くした少年と、異世界に住むバケモノとの交流を描く。

スコアは前作同様、高木氏が担当。
今回は、監督よりピアノを排したスコアを書くように、と要請があったとのこと。
どちらかといえば、ヒロイック・ファンタジーの要素もある作品なので、スコアもダイナミックな仕上がりになっている。

バケモノノコツウジョウバン
とはいえ、今回もスコアに抽象的なタイトルがつけられているので、映画のサントラであると同時に、高木氏の新作アルバム、と捉えてもいいのかもしれない。
その独特な世界観は、今回も映画に見事にマッチしている。

なお、ミスチルの歌う主題歌はサントラには収録されていない。
個人的には前作のような、スコアに密接に関連した主題歌を期待していたが、今回の作品で唯一辛い点数をつけるとするならば、商業主義に走ってしまった主題歌の在り方、それに尽きる。

よって、主題歌が収録されていなくて正解である。

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さて、そのサントラCDだが、今回は初回限定仕様盤と通常盤の2種類がリリースされている。

その仕様がどう違うのか、はっきり確認せずに初回盤をネットで注文した。
おそらくは『おおかみこども~』のようなジャケットになっているのかな、とその程度の認識しかなかったのだが、自宅に製品が到着してその大きさに驚いた。

写真に掲げているように、A4サイズ(縦サイズが1㎝ほど短いので、変形A4版というべきか)のダブルジャケット仕様になっている。

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そこに表面がポスター、裏面に曲目と高木氏のコメントが掲載されているものと、CDが封入されている。







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ポスターは広げるとこんな感じ。

















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ポスターの裏面はこんな感じ。




















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問題はディスクを留めている厚紙の方。
厚紙の真ん中にディスクを留めるゴム状のものが張り付けられていて、そこにディスクをはめ込むという方式なのだが、当然、ディスクの盤面は厚紙に直接当たることになる。

取扱いに注意すれば、盤面に傷はつかないだろうが、デリケートな向きにはこれだけで拒否反応が起こること必至だ。
こういう形式は韓国映画やアジア圏の映画のサントラで、たまに見かける仕様なのだが、正直なところあまり印象の良いものではない。

しかも、こういう変形サイズは収納にかなり困るし、ジャケットとその帯をビニール袋に入れるわけだが、ダブルジャケットの装丁と仕様(の糊付け等)に無理(いわゆる製本上の遊びの余裕がない)があって、ジャケットそのものがいびつに湾曲しているのである。
そのために、ビニール袋にすんなり入らないという障害が生じている。

余談だが、僕の本業は印刷業なので、正直こういういびつな装丁は、ユーザー側に「クレーム」をつけらて、検品されて刷り直しされるべき欠陥品に選別されてしまうのだ。

実際には、こうして市場に出回っているし、リリースするメーカーも「これで良し」と判断したのは、「コレクターズ・アイテム」という観点からなのだろう。

ここにリリースする側と、それを購入するサントラ・ファンとの間に乖離が起こっている。

もちろん、こういう仕様でもOKだし、コレクターズ・アイテム、大いにいいじゃないか、という向きもおられるだろう。
だが、個人的にはまず見づらく、資料的にも疑問しか残らないポスター状のインレイじゃなく、冊子という形で、高木氏のコメントをじっくり読みたかった。
少なくとも、劇場パンフレットに掲載されているくらいの内容は掲載すべきだと思う。
さらにいえば、収録されている各スコアの演奏時間も明記されていないのは、どうしたことか。

そして、ディスクはせめて不織布のようなものに入れるべきである。
こういうディスクの扱いひとつとっても、本当にメーカーは音楽を愛しているのか、大いに疑問が残るところである。

ファンだったら多少扱いづらくても、そして価格が高くても買うでしょ、というメーカーの奢りのようなものが、ここに表れていないだろうか?

以上の件を踏まえて、これから本作をサントラを購入される方は、どちらをチョイスするか考慮していただきたい。
(通常盤は普通のプラケースにインレイとディスクが収納されたタイプ)

いずれの仕様でも、収録されているスコアに変わりはないし、高木氏のスコアは素晴らしいことに違いはない。

それだけに、メーカー側も、今後はそのあたりの気配りをしたリリースをしていただきたいのである。


【amazon】※初回限定盤(在庫無くなり次第、通常盤になる模様。amazonでは7/20時点ではまだ通常盤の扱いなし)
【タワーレコード】※通常盤(タワーレコードでは初回盤は品切れ。なお、店頭在庫については未確認)
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サルスベリミスホクサイ
『百日紅 〜Miss HOKUSAI〜』のサントラ。
スコア担当は富貴晴美、辻陽。

杉浦日向子原作の劇画を、原恵一監督がアニメ化。
葛飾北斎の娘、お栄(後の葛飾応為。新藤兼人監督の『北斎漫画』(81)では田中裕子が演じた)を取り巻く人々の姿を描く。

5月に公開された後、6月にフランスのアヌシー国際アニメーション映画祭にて長編部門審査員賞。
10月にスペインのシッチェス・カタロニア国際映画祭に出品される。

スコア担当は、原監督の前作『はじまりのみち』(13)に引き続き、富貴氏が担当。
監督の意向もあって、オープニング・テーマは江戸時代という設定ながら、ロック・スコアになっているところが意表を突く。
これは江戸時代に女性絵師として自立したヒロインを表現するという意味においてのアイデアだという。

また、ヒロインお栄とその妹の交流を描く場面では、富貴氏の持ち味ともいえる、流麗かつドラマティックなスコアで感動を呼ぶ。
(このスコアは東京で暮らした7年間を思い起こさせるもので、映画と離れて聴いても思わず涙腺を緩めずにはおれないものだ・・・というのは極々個人的な感想である(笑))

なお、富貴氏は本作のスコア作曲の途中に体調を壊され、最後まですべてのスコアを書くことができなかったのは残念である。
担当できなかった場面のスコアは、辻陽氏が担当することとなった。

面白いのは、主にエモーショナルな場面のスコアを富貴氏が担当し、物語の幻想的、怪奇的な場面を辻氏が担当する結果となり、それぞれの個性が発揮されたものになっているということ。

『TRICK』シリーズでも聴かれたタブラのような楽器(打ち込みか?)とエキゾティックなコーラスが、江戸の闇の部分を表現する辻氏のスコアもまた、興味深いところである。

当初、このスコア盤のリリースは予定されてなかったようだが、公開から数ヶ月を経て、こうしてリリースされたのは実に喜ぶべきこと。
ただ、先の『バケモノの子』でも触れたが、各スコアの演奏時間が明記されていないことと、富貴氏、辻氏がどちらがどのスコアを担当したか、という明記もCD盤のインレイに明記されていないのは、苦言を呈するところではある。
(ダウンロード版の画面にて確認はできるのだけれど)
作曲者、スタッフのコメントも併記されたインレイには満足なだけに、少し残念なところではあった。

なお、椎名林檎が歌う主題歌は未収録。


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アメノホウモンシャ
『雨の訪問者』(70)のサントラ。
スコア担当はフランシス・レイ。

ルネ・クレマンが監督したラブ・サスペンス。
主演はチャールズ・ブロンソン、マルレーヌ・ジョベール。
ブロンソンの奥さんだったジル・アイアランドも出演している。

フランス映画にブロンソンというのも意外な取り合わせだが、物語自体もどうもしまりのない作品だった。
ブロンソンとジョベールの顔合わせが見どころというべきか。
ちなみにジョベールの娘は、現在活躍中の女優エヴァ・グリーンである。

レイのスコアは、とりわけ「ワルツ」が日本公開時にシングル・カットもされ、映画音楽のスタンダードにもなっているポピュラーな1曲。
スコア以外には、セブリーヌが歌う主題歌も収録。
かつてはSLCレーベルから日本盤のサントラCDもリリースされていたが、現在はフランスのdreyfusレーベルのものが入手し易いか。
デジパック仕様のジャケットになっており、美麗である。


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