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■『PUSH 光と闇の能力者』■(映画) 


プッシュヒカリトヤミノノウリョクシャ
ダコタ・ファニング(以下、ダコたん)ファンの僕としては(注:ロリコンに非ず)、彼女の出演作となると妙に胸騒ぎ、もとい、ときめいてしまうわけですが、ええ歳こいてなにがダコたんだ! と傍から見れば「ちょ~~~きも~~い」と言われかねないので書きません(書いてるじゃん)。

それはともかく、そのダコたん(もう開き直りましたわ)ファンなのに今年公開された『リリィ、はちみつ色の秘密』(08)は残念ながら観逃がしてしまいまして、考えてみれば3年前の『シャーロットのおくりもの』(06)からスクリーンで彼女の姿を拝見してないよなぁ、と切歯扼腕していたところに、「え? いつの間にこんなの撮ってたの?」と思ったのが本作。

タイトルがタイトルだけに、ダコたんがいろんなところをプッシュされる映画なのかと、前作(ダコたんがご無体な目に遭ってしまうということで本国では物議を醸した『Hound dog』(07)は未だ日本での公開予定なし!)が前作なだけに、いよいよ彼女も大人の女優に脱皮を・・・と思ったら、違いました(当り前だ)。

でもねぇ、超能力者がゾロゾロ出てきて悪人と戦うって、いろいろ思い当たる作品もあるよなぁ、といささかパチもん臭が漂っているような感もありながらも、主演が『ファンタスティック・フォー』(05)のクリス・エヴァンスだし、ヒロインはカミーラ・ベル(あれ? ダコたんじゃないの?)だし、悪役はジャイモン・フンスーだし、まあツボをおさえたキャスティングに加え、監督が『ラッキーナンバー7』(05)のポール・マクギガンとくればこりゃぁ期待が高まるというもの。
なんせ『ラッキーナンバー7』は、まったく期待しないで観に行ったらば、あっぱれなドンデン返しに魅了されたじつに面白い作品でしたからねぇ。

第二次大戦時、ナチスは超能力者を兵器として使用する計画を推進しておりまして、それはディビジョンなる組織に形を変えながらも現在まで連綿と続いており、ヘンリー(ジャイモン・フンスー)をリーダーとして世界中の超能力者の子供を捕獲していたのでありました。
主人公ニック(クリス・エヴァンス)はムーバー(念動力の持ち主)。少年の頃、ディビジョンから脱走する際、父をヘンリーに殺害されます。以後、香港に身を潜めて細々と暮らしております。
そんな彼をキャシー(ダコたん)という13歳の少女が訪ねてきます。彼女はウォッチャー(未来を予知する力の持ち主)で母親はディヴィジョンに囚われの身。キャシーはディビジョンから逃走したある女性を探してほしいとニックに頼みます。その女性はプッシャー(相手に嘘の記憶を送り込む力の持ち主)で、ディビジョンから「ある物」を持ち出して逃亡している。で、その「ある物」はディビジョンにとって重要なものであり、当然彼等も彼女を追っている。
結局、その女性は行方不明になっていたニックの恋人キラ(カミーラ・ベル)だということがわかる、ということで、かくしてニックたちとディビジョンの戦いが繰り広げられるのでした。

プッシュ1
とにかくいろんな能力を持った超能力者が登場しまして、それぞれの能力を駆使してのおまけにSFXを駆使してのサイキック・ウォーズが展開!! されるんですが、これがなんともワクワクしないんですよ。なんちゅうか、テンポがおっそろしく悪くってねぇ・・・。

アメリカ映画でありながら舞台は香港から一歩も出ないのはSFとオリエンタル・ムードの融合からくるある種独特な雰囲気を出そうとしたのか、単に人件費が安かったからなのかは知りませんけど、すんごいスケールが狭いんです。
限定された舞台で単純な物語でありながら、ダラダラダラダラしたその映像はとにかく観ていて苦痛。テンポよく編集すれば1時間くらいで終っちゃう映画を、無駄にびろろ~~~んと伸ばしたようなそんな印象を受けました。
もっとも、ダコたんファンとしては、動いてる彼女を拝見できればそれでいいじゃん、ってなものですが、いくらなんでもそれでは済まされないくらい酷い。


そのダコたん、役の上では13歳ですが実際は15歳。
しばらく観ないうちに妙に大人びたなぁ、と思ったのはそのカラーリングされた髪や衣装だけではなく、内面からくるものであるのはご覧になった方ならお判りかと思います。まぁ、彼女もいろんな役柄で揉まれてますから(ヘンな意味じゃなくて)ねぇ、いつまでも動物相手の映画とか、人畜無害な作品ばかりっていうわけにはまいりませんからね。

とはいえ、たとえばクリス・エヴァンスとラヴ・シーンのひとつでもあるかってぇと、そんなものもなし(あくまでヒロインはカミーラ・ベルですから。無論、クリス・エヴァンスとカミーラ・ベルとのラヴ・シーンはあります)。
本作での彼女はいわゆる狂言回しのような存在であって、たしかに母親がディビジョンに囚われているとか、悪い方の中国人超能力者のおね~ちゃんとの対決、みたいなサイド・ストーリーめいたものもあるのですが、それが映画になにか奥行きを持たせているかっていうと特にそうでもない。
とはいえ、もともと天才子役と言われた彼女ですから、本作での演技もやっぱり上手いなぁと思わせるところも多々あります。
しかし、本編とはまったく関係のない、ダコたんメインのイメージ・ショット(夜の香港を歩き回る姿を延々写し出すとか)が何度か登場するという意味不明な演出もそこかしこに。
これがダラダラ感をさらに倍増させているという、『ラッキーナンバー7』のような完成度を本作にも期待した僕としては、大きな読み違いでありました。

そのダコたん、来週には新作『トワイライト・サーガ ニュー・ムーン』も公開され、そこではヴァンパイア役ということで、なんだかそっちのほうへ進んでいきつつあるのは、ジャンル・ファンとしては嬉しいと思う反面、ちょいと気がかりなのも事実。
果たして、彼女自身のウォッチャーとしての能力は上手く機能しているのでありましょうか?

(MOVIX橿原にて鑑賞)

【採点:100点中30点】


※ポール・マクギガン監督による『ラッキーナンバー7』。
これは面白かったんですけどねぇ・・・。



※こちらは上記DVDの通常盤





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