■『6才のボクが、大人になるまで。』■(映画) 







ロクサイノボクガオトナニナルマデ
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本年度アカデミー賞に作品賞をはじめ、数部門ノミネートされて、なにかと評判のいい本作。
まったく気にもしてなかったものだから、関西ではいつ公開されていたのかも掴んでなかったので、上映が終わらないうちにと大阪ステーションシネマへ急いで観に行った。

監督は秀作『スクール・オブ・ロック』(03)を撮ったリチャード・リンクレイター。
主人公のメイソン君(大抜擢のエラー・コルトレーン君)が6歳から18歳になるまでの12年間を、実際に12年かけて撮影し、3時間弱の上映時間に収めた、いわば実験映画的な内容が話題となっている。

一応は脚本は書かれてあるようだが、12年という歳月の中で、予期せぬ事態もあったことだろう。その都度、脚本も書き換えられたに違いない。
本編では大した事件も起こらず、たとえばメイソン君がなにか驚天動地なトラブルに巻き込まれるとか、そういうこともなく淡々と物事が進むのは、それが最も無難だったからだろう。


ただ、こういう作品って、主役を演じる子役(映画が終わる頃には髭面のに~ちゃんになってるわけだが)に、いかに感情移入できるか、もしくはその子役にどれだけ魅力があるかで興味が左右されてくるだろうし、好き嫌いが分かれてくると思う。


まず、僕自身、この映画からは何も響いてくるものはなかった。
ドキュメンタリー映画ならいざしらず、あくまで本作は劇映画。
たとえば、自分の子供とか、知り合いの子供とか、身内の成長を見守るというのならいい。しかし、別段かわいくもなく(極々個人的な好みだが)、次第に髭面のヒネたに~ちゃんになっていくメイソン君の何に感情移入できるというのか(笑)
それを延々3時間近く観ることの辛さよ・・・。

さらに、メイソン君と同じく12年の成長を見届けることになるのが、彼のお姉ちゃん。
なんと監督の娘さんなんだそうだ。
なんだ・・・、結局は映画にかこつけて自分の娘の成長を撮りたかっただけじゃないかよ~~~(笑)
それで一気に本作への興味が醒めてしまった。

この子がまた、幼い頃はそこそこ愛嬌があるが、ヒネてくるにつれてブッサイクに・・・これ以上は書くまい。


肝心の子供たちがそんなだから、観終わって印象に残ったのは、メイソン君のお母ちゃんの「やたらと男運の悪い物語」だった。
このお母ちゃんを演じるのが、パトリシア・アークエット。
かの『トゥルー・ロマンス』(93)のヒロインであり、『ロスト・ハイウェイ』(97)では主人公を翻弄するファム・ファタールを演じた彼女が、一見、「えっえぇっっっ~~~?」と驚愕するようなボディラインで登場する。
これじゃ、『ヒロインだったアタシが、ボンレスハムになるまで』だ。
げに、時の流れというものは残酷なものであることだなぁ・・・。


では、この映画の見どころは他にないのかと問われれば、最初はボンクラだったメイソン君のお父ちゃん(なので、お母ちゃんに愛想つかされて別居している)、イーサン・ホークが12年後に見まごうばかりにダンディな紳士になっていくのが、見どころと言えばみどころかも。
これじゃ、『ボンクラだったオイラが、本当の大人になるまで』だ。


あと、気になったのはメイソン君がガキンチョの頃に、お父ちゃんと同居しているホモダチ(?)(演じるはかのチャーリー・セクストン)が部屋でホラー映画を観ていて、お父ちゃんが「子供の前でそんなの観るな!」って言う場面がある。
映っていたのは、イーライ・ロスの『ホステル』(05)だ(いくらなんでも、子供の前であれはアカンやろ)。
メイソン君が6才の時に、すでにTVで『ホステル』を観てるってことは・・・あれれれれ???
一体この映画、いつ撮影したんだ???

資料を見れば、撮影は2000年から2013年にかけて行われたとのこと。
それで、納得。
12年かけてって言ったらねぇ、いまから12年前って思うじゃないか。
ま、そんなこたあ、重箱の隅をつつくようなことだけれども。



ロクサイノボクガオトナニナルマデ
音楽を担当したのはランドール・ポスター。
音楽担当とクレジットされているが、スコアを作曲している、というのではなく、いわゆる音楽プロデューサーという役割である。

つまり、本作ではスコアの類は流れず、映画が撮影された2000年から2013年の間に発表されたロックナンバー等が流れるという形。
コールドプレイからボブ・ディランまで、まぁ、これは監督がお気に入りのナンバーを網羅したということなんだろう。
サントラもそういったナンバーが収録されたロック・コンピレーション・アルバムとなっている。

ただ、映画のクライマックス近く、お父ちゃんのホモダチ(あ、そういう描写はないからね)であるチャーリー・セクストンが、成長したメイソン君に歌を贈るぜ、といって演奏する粋な場面があるのだが、その際のナンバーはサントラには収録されていないようだ。
それって、どうよ?

サントラは、当初は輸入盤のみだったが、本作の人気に伴い国内盤CDが2月25日にリリース予定。

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