■『思い出のマーニー』■(映画) 







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予告編における頬を赤らめる少女同士の表情や、「あなたのことが大好き」なんて惹句が踊るスタジオジブリの最新作。
監督は『借り暮らしのアリエッティ』の米林宏昌。

中心人物であった宮崎某や高畑某の名前がそのクレジットに掲げられなくなった、いわば新生ジブリ作品、なんてことまで話題の一つになる本作は、しかしながら、宮崎某がその作品に屈折した性的要素を忍ばせていた、そんな珍奇な伝統までも受け継いだ作品なのかと思っていた。

いかにもジュヴナイルなキャラクターデザインとはいえ、そこで描かれているのは、『セーラー服百合族』の山本奈津子と小田かおる、あるいは『不良姐御伝 猪の鹿お蝶』の池玲子とクリスティーナ・リンドバーグのような物語だろうと。

すんません、自分がいかに汚れた大人になっちまったのかと、実際に本編を観て、己の心を戒めた夏の午後であった。


天涯孤独の孤児であるヒロイン杏奈は、心ある養母に引き取られるもなかなか心を開くことができない。
おまけに持病の喘息が彼女のすさんだ心にさらに輪をかける。
医師の勧めもあり、養母の縁者が暮らす海辺の町でひと夏を過ごすことになる杏奈。
彼女はそこで、金髪の少女マーニーと出会う。


物語は杏奈とマーニーの交流を中心にあくまでジュヴィナイルな印象を保ちながらも、ミステリー・タッチ、さらには幽霊譚の側面も含みつつ進んでいく。
その逢瀬の舞台となる入り江のほとりの洋館、かの種田陽平による美術デザインがじつに素晴らしい。


このマーニーという少女はいったい誰なのか?
杏奈とマーニーの関係については、かなり最初の方でわかる仕掛けもされており、本作のテーマは「ああ、そういうことなのか」と。
その印象は多少のひねりも加わりながらも、ブレることなく進む。
それゆえ、クライマックスにおける杏奈とマーニーのセリフには思わず涙してしまった。
無論、そこには当初抱いていた同性愛的な要素は皆無(無論だが)であり・・・いや、それ以上は書くまい。


最終的には瑞々しい印象をもって終幕となる本作、ひと夏の経験が、杏奈を精神的に成長させるわけだが、その後押しをするのはなにか、というところに注目してほしい。

始まったばかりの2014年の夏休み。
ぜひ家族揃って鑑賞することを強くお勧めする。
ファミリーピクチャーとは、まさにこういう作品のことを言うのだ。



オモイデノマーニー
スコアを担当したのはジブリ作品初参加となる村松崇継。
杏奈とマーニーの物語を、クラシカルな雰囲気を保ちつつドラマティックに盛り上げていく。
マーニーの主題はオリジナルの旋律もあるが、「アルハンブラの思い出」も彼女を表現する主題として取り入れられており、効果を上げている。




オモイデノマーニーシュダイカ
主題歌は韓国系アメリカ人シンガーソングライターのプリシラ・アーン9年前の既成曲「ファイン・オン・ザ・アウトサイド」が使われている。
彼女のナンバーを聴いた米林監督が本作にぜひ、とラブコールを送ったということ。
アーン自身、彼女の中学時代のことを唄ったということで、本作の世界観を締めくくるにはあまりにピッタリな選曲だといえる。


サントラCDは「サントラ音楽集」と題され、イメージ・スコアとサントラ・スコアの2枚組となっている。
プリシラ・アーンによる主題歌も収録。
ダウンロード版も内容は同じ。

主題歌のマキシシングルは、東京江戸博物館で開催される「思い出のマーニー×種田陽平展」のテーマソングとのカップリング。



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