2011年ミナミの旅・夏(その5) 


千日前スバル座跡
角座の角を南下すれば、かつて千日前スバル座があったところ。
主に東宝系の洋画を上映してまして、ここもよく通いました。

キタにあったOS劇場と同じ興行主さんで、OS劇場と同じくわずかに左右が湾曲したスクリーンが独特の雰囲気を持っていて、けっこう好きな小屋でした。

じつは僕の両親が結婚前に、ここでデートしたという話もよく聞かされたものです。
ちなみに観た作品はローレンス・オリヴィエがトニー・カーチスにいらんことをする『スパルタカス』(60)。いいセレクト。

そうそう、昔の映画館ってロビーがやたらと広い小屋が多かったですが、ここの相当に広く、なにしろロビーにはゲーム機が数台設置されているという、晩年には映画館なのかゲーセンなのかよくわからん様相を呈していたものでした。

コンセッションでは、公開の終ったパンフや前売り券の半券なども販売しているという、映画ファンの心を掴むニクイことをしてらっしゃいましたが、これも晩年にはそういった販売はなくなっていたようですね。

こちらはTOHOシネマズなんばに吸収される形で、06年に閉館となりました。

千日前ズバル座跡2
地下にはなんばWALKがあり、そこから専用エレベータで一気にロビーまで上がることができました。
そのエレベータのあった地下も、滝が流れていたり、飲食店もあったのですが、閉館とともにビル自体も現在改装中に伴って、壁に仕切られてしまって味気のない光景になっております。

ほら、壁に仕切られて、どうやって地上に出たらいいんだ? と、どこかのおに~さんが茫然自失になってらっしゃるでしょ。




千日前をビッグカメラより1
千日前スバル座のあったところから、阪神高速15号線をくぐって南下すれば、2011年ミナミの旅・夏(その1)の、千日前の入り口に戻ります。

さらに南下して、千日前商店街を通り抜けると、なんばグランド花月があります。













なんばグランド花月
先述のとおり、ミナミでの吉本興業の寄席は、かつてはここから少し離れたところにあったなんば花月だったのですが、87年にここに移転、なんばグランド花月(通称:NGK)として再スタートしたのでした。

ここはいつ来てもかなり賑わっておりまして、週末には観光ツアーの団体客も続々やってきます。
かくいう僕は、ここは一度しか入ったことがないんですけどね。

NGKができるまでは、ここはたしかボウリング場で、それが閉鎖されると長い間、壁に覆われていました。
で、夜の戸張が降りるころには、

「ちょっとお兄さん、遊ばな~~~ぃ?」

なんて言い寄ってくるおねえさんが立ってたものです・・・。


NMP48劇場
その向かい側にはワッハ上方ジュンク堂書店のあるYES-NAMBAビル。

最近は地下にNMB48劇場ができて、訪れる客層がまた新しくなっているような感じ。

ここはかつて、baseよしもとがあったことでも知られてますね。

でも、その前はTSUTSYAが入っていて、なぜか輸入盤のCDなんかもけっこう置いてある、CDショップでした。
特に、レアなサントラCDなんかも置かれていて、サントラ・ファンとしては穴場でもあったんですけどね。

少女椿缶バッジ
ジュンク堂書店はけっこう立ち寄ります。
映画関係の書籍も充実してますし。

写真を撮った日には、コミックのコーナーで青林堂フェアが開催されていて、キャラクターグッズが販売されていました。

特に、缶バッジ、ストラップ、キーホルダーは一点ものということで、こりゃあ燃えましたわ。

で、丸尾末広の『少女椿』のキャラクター、みどりちゃんとワンダー正光の缶バッジ2種をゲット。いいでしょ、これ。
ストラップやキーホルダーは見当たらなかったのは、先に誰かが買っていったのかも。残念。

ほかにも、つげ義春の『ねじ式』のグッズなんかもありましたよ。


千日前セントラル跡1
ジュンク堂書店を出て南下すれば、外国人観光客を多く見かける道具屋筋
東京でいうところの河童橋のように、飲食店関係の道具を扱っている商店が軒を連ねており、いまでも外国人観光客の方には、食品サンプルなんかがよく売れるみたいですね。

その道具屋筋の中にあったのが千日前セントラルという映画館。
主に東宝洋画系の小屋で、近くにある南街会館、特に南街劇場でかかる作品とダブることが多かったです。
そんなこともあって、この小屋へは一度しか行ったことがありませんでした。

ここで観たのは、宇宙を舞台にカーク・ダグラス、ファラ・フォーセット、ハーベイ・カイテル、ロボットの四角関係がドロドロと展開する『スペース・サタン』(80)。

たまに、こういうここでしかやらない作品を封切ってくれたりもしたのですがね。

千日前セントラル跡3
その千日前セントラルも、先の千日前スバル座とともに06年にTOHOシネマズなんばに吸収される形で閉館。

現在は食料品を扱うスーパーマーケットになっていますが、道具屋筋入り口の上に掲げられた看板には、いまだに千日前セントラルの文字が残っています(昔は、この看板に公開中の映画のポスターが掲げられていたのです)。









国名小劇1
この道具屋筋から程近くに、近鉄日本橋駅があります。
その駅の近くにあるのが国名小劇という映画館。

ここ、小劇という名のとおり、かなりキャパが小さい(30数席だったと思う)ことで有名で、ギネスに載ったとか載らなかったとか。

僕自身、ここへは2~3回映画を観に行ったことがあります。
けっこうマニアックな作品を上映してくれてたんですよ、ここ。

ジョニー・デップではなく、ベン・キングズレー主演の『スウィーニー・トッド』(97)とか、『怪人プチオの密かな愉しみ』(90)とか観ましたねぇ。

あ、どらもアルバトロスの映画だ。

で、ここを訪れた方の多くが経験するのは、映画の上映を待っている休憩時間、オーナー氏がつかつかとやってきて、近日上映のチラシの束を渡してくれること。

そこで、ちょこっと世間話なんぞをするという、なんともアットホームな小屋で、かつて僕もそんなオーナー氏の洗礼を受けました(笑)


国名小劇2
しかし、数年前にこの国名小劇も閉館になった、というニュースを聞き、「こだわりの映画館」としても知る人ぞ知る小屋だったのにな・・・と思っていたら、なんのことはない、成人映画専門館として、存続してらっしゃいました。

なんの映画を上映してるのか、ポスターを撮ろうとしたら、ちょうどお子様連れの一団がワイワイとやってきたので、けっきょく撮れずじまい・・・。



でも、上映する映画は変わっても、オーナー氏は変わっていないんだろうか、それを確認する勇気は僕にはございませんでした。

なんせ、このミナミの界隈で、シネコン以外の小屋って、こことテアトルA&Pの2軒だけ。
しかも、いずれも成人映画専門。
しかも、テアトルA&Pは、その気のある方のハッテン場。

ということは、ここも・・・。


そんな悶々としか気分を残して、2011年ミナミの旅・夏の一巻の終わりでございます。


コメント

>竜作さま

スバル座もよく通った小屋でした。
あの独特なスクリーンに遭いたくなって。
1階にあった中古CDショップ「大十」(いまも日本橋に店舗がありますけど)は、サントラCDもたまに掘り出し物があって映画の後によく行ったものです。

『2001年~』に始まり『2001年~』に終るというのも、奇遇かつ素敵なエピソードですね!!


千日前セントラルは竜作さんとまったく同じ理由で、同じ作品を観るなら南街だよなぁ・・・って。
あの前を通っても、いつもひっそりしてて老婆心ながら大丈夫なんだろうか? なんて思ったりしたものです。


国名小劇は写真のように、普通の映画を上映していた頃でもあまり派手な外装というか、そういうものはなかったので、意識しないと通り過ぎてしまうようなそんな場所です。

千日会館くらいの小さなスクリーンと、その両脇にパチンコ屋開店祝いみたいな花が飾られているという、独特な空間でした。

多分、いまもそうなんでしょうけどね。


また、今回のようなネタがあればアップさせていただきますので、いつでもお越しくださいませ!!

千日前スバル座、78年の『2001年宇宙の旅』がデビューでした。
『未知との遭遇』『スター・ウォーズ』の大ヒットで、
ちょうどSF映画ブームのような時でしたので、大盛況でしたね。
湾曲した大スクリーンと、赤を基調とした内装が、
この映画にマッチしていて、妙な臨場感がありました。
その後もジャッキー・チェンの映画など良く観ました。
入り口の売り場でも、1枚60円とかでチラシを買い漁りました。
晩年は、千日前OSスバル座という名称でしたね。
さよなら興行は、『2001年~』と『タイタニック』を観たのですが、
個人的には、『2001年~』に始まり、『2001年~』に終わった劇場でした。

千日前セントラル、お書きのように南街劇場と、
上映作品が良く被っていましたね。
そのせいで空いているから穴場だ、という人もいましたが、
南街派の私としましては、混んでいても南街劇場へ行きましたので、
セントラルは全く行く事がなく、
初めて入ったのは、93年の『新・ポリス・ストーリー』でした。
その後数えるほどは行きましたが、それ程馴染んだ劇場でないですね。
ココはさよなら興行もなく、あっさりと閉館しました。

国名小劇、その存在は知りながら、
場所すら知らず、1度も入った事のない劇場です。
国際劇場の閉館と共に、再オープンしましたし、
工事中の元・国際劇場にポスターが貼られたりしていますので、
オーナーは同じ方だと思われます。
今も残る、天六ユウラク座、タナベキネマもおなじ経営者ですね。


2011年ミナミの旅・夏、とても楽しく読ませて頂きましたので、
つい長々とコメントしてしまい、失礼しました。
機会があれば、また寄せて頂きます。
ではでは。

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