■『バーレスク』■(映画) 


バーレスク
【公式サイトはコチラ!】

シェールクリスティーナ・アギレラという、新旧2大ディーヴァの演技合戦ということで、けっこう華やかな映画でありました。

そもそも、洋楽に疎い僕にしてみれば、シェールという「女優」の実力はよく判っていても、彼女の持ち歌は何でしょう? と問われてもまったく判らないわけで、ましてやクリスティーナ・アギレラにいたっては、ディズニーのアニメーション『ムーラン』(98)の主題歌しか知らない状態。

それでも、ミュージカル映画好きな僕にとっては、年間数本しか作られない現状では貴重なものであり、作品自体はとても楽しみにしておりまして、概ね期待に叶った仕上がりになっていたのは嬉しい限りでした。


田舎のバーでウェイトレスをしているアリ(クリスティーナ・アギレラ)は、いつまでもこんなところにくすぶってはいられないと、歌手になる夢を叶えるため単身ロサンゼルスへやってきます。

しかし、なかなかその夢の入り口が見つからず、途方にくれていた彼女の前に現れたのは、夜な夜なゴージャスなショーを見せる「バーレスク」という名のショー・パブでありました。

彼女はそこへ半ば押しかける形でウェイトレスとして働きますが、その美声と度胸に店のオーナーであるテス(シェール)は、彼女の可能性を見出し、アリは念願だった店の舞台へ立つことになります。

見事、「バーレスク」の看板ダンサーとなったアリ。

しかし、店の経営状態は悪く、「バーレスク」乗っ取りの話も持ち上がってくる。
はたして店の運命や如何に・・・というお話。




バーレスク2
この映画に登場するショー・パブ「バーレスク」ですが、バーレスクという名前自体がいわゆるダンスを見せるショー・パブのことであり、つまりは映画のタイトルはそんなエンターテインメントの代名詞的な位置づけとなっています。
まぁ、考えようによっちゃ、相当に自信満々なタイトルつけてますやんか~~~ということになります。

で、そのバーレスクで演じられるダンスというのが、エロティックな要素が濃厚なものであり、しばしばストリップ小屋と混同されることも多かったりするのですが、実際にバーレスク・ダンサーという職業の方もおられるわけで(ストリップを見せるのではなく、あくまでダンスを見せる)その区切りというのはけっこう難しかったりします。

日本でも、かつての日劇ミュージック・ホールなどがバーレスクといわれるので、大体のイメージはそれでつかめると思います。
今回の映画でも見事バーレスク・ダンサーとして花開く、クリスティーナ・アギレラ演じるアリのダンスも、けっこうエロティックなものが多くて、なるほどタイトルに掲げているだけのことはあるよねぇ、という印象を受けました。

ただし、エロティックとはいえ、力強く躍動的で、どちらかといえば爽やかな印象が強く、けっして下品ではないのが、バーレスク・ダンスといえるのかもしれません。
まぁ、もともとはクリスティーナ・アギレラのアイドル映画的な位置づけの作品でもありますし、名女優シェールも出演となれば、はなっから下品な映画になるはずもないのでしょうけれど。


バーレスク3
そのかわりといっちゃなんですが、劇中に登場する幕間芸のほうが相当に下品(笑)で、それをアラン・カミングが、舞台演出家役をスタンリー・トゥッチ(ゲイという設定)がそれぞれに好演していて、ツボおさえたいいキャスティングやなぁ~~~と感心してしまいました。

ただねぇ・・・単にショー・ビジネスの世界を描くだけではなく、物語の後半は「バーレスク」乗っ取りのエピソードが描かれるということで、ちょっとしたひねりも加えてあるのですが、このあたりがもうちょっと巧く絡んでくると、さらに面白くなったのになぁ・・・と、いささか消化不良な印象もなきにしもあらず。
また、定番のヒロインの恋愛ドラマだったり、ライバルとの確執というようなエピソードも盛り込んではいるものの、それとてやっぱり消化不良なんですよね。

さらには、ミュージカル映画としての楽曲についても、もちろんクリスティーナ・アギレラもシェールも見事なヴォーカルを聴かせてはくれるのですが、特に印象に残るものであったか、となると、そのあたりでの満足感も正直薄かったといわざるを得ません。

いや、観ている間はとっても楽しいんですけどね・・・。

ただ、ミュージカル映画といえば、そのほとんどがブロードウェイ、あるいはオフ・ブロードウェイの作品の映画化というパターンのなかで、映画オリジナルに挑戦したというだけでも、作り手の意気込みは買いたいところです。


バーレスク
で、そのサントラですが、映画同様クリスティーナ・アギレラとシェールの歌合戦という様相。

それぞれに個性的なナンバーを披露しているので、オリジナル・アルバムとしても楽しめる一枚になっています。

ただ、劇中に流れたナンバーすべてを収録しているわけではなく、たとえばクリスティーナが歌うマドンナやマリリン・モンローのナンバーが収録されていなかったりして、やはりミュージカル映画のサントラとなれば、劇中使用曲完全収録の形でリリースするのが本来の形ではないのかな・・・と思った次第。

ちなみに、劇中に流れるクリストフ・ベックによるスコアは、まったく収録されておりません・・・。

(MOVIX橿原にて鑑賞)

【採点:100点中50点】


※『バーレスク』のサントラ。
けっこう楽しい内容ではありますが、いまいち印象に欠けるといいますか・・・。
それって贅沢?



Burlesque (Original Motion Picture Soundtrack) - Various Artists


コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://binsan67.jp/tb.php/152-2c27bb74