ビンさんの銀幕音楽堂(2010年12月25日放送分) 


【放送日:2010年12月25日 PM9:00オンエア】

・銀幕アラカルト:ビンさんが選ぶ2010年度映画ベスト10

そのほか、チケット提供いただいているMOVIX橿原さんの情報など

以上のラインナップでお送りいたします。

奈良のコミュニティFM、FMハイホー(81.4MHz http://www.fm814.co.jp/)にて、お送りしております1時間の「映画音楽専門番組」です。

放送日:毎週土曜日 PM 9時~10時

コミュニティFMですので、奈良県内だとカーラジオならたいてい聴取可能なのですが、自宅となると限られた地域しかクリアに聴けません。
もし、聴取可能だよ~、という地域にお住まいであれば聴いていただけるとありがたいです。
聴けない方には、雰囲気だけでもお伝えすべく、ここに放送内容をUPしておきます。

番組では、MOVIX橿原のペア・チケットをプレゼント中!
ご希望の方は、上のリンク先より当番組宛に番組の感想、リクエスト、映画に関連することならなんでもメール、FAX、受け付けております。
いただいた方には全国のMOVIXで使用できる(できれば地元、MOVIX橿原で使用していただきたい・・・)ペア・チケットをお送りいたします。



《裏ばなし》

本年最後の放送は、毎年恒例、「ビンさんが選ぶ2010年度映画ベスト10」をお送りいたします。

なお、内容については放送オンエア後にアップいたします。

とりあえず、10作品すべてのサントラを用意して番組収録させていただきました。
なかにはMCのBGMとしか流れないものもございますが・・・。


※※※ ってなわけで、今回もとうにオンエアも終りましたので、アップさせていただきます。 ※※※

ビンさんが選ぶ、2010年度映画ベスト10!!


第10位:『REDLINE』(10月公開)

3DやCGが主流になったアニメ界において、手描きにこだわりつつ、説教臭くかつ監督の妄想てんこ盛りな誰かさんの映画のようなものじゃなく、あくまでエンターテインメントに徹したその内容に共感しつつ大いに楽しめた快作。
キムタクは某SF大作よりもこちらのほうが断然いいし、蒼井優、浅野忠信も適材適所な起用。
かつての『ヘビー・メタル』を観ているかのような郷愁にも似た満足感もあったし、ジェイムズ下地の繰り出すスコアも映像との相性バッチリ!! 観終わって、すぐにもう一度観たくなりました。

オンエア曲:♪『REDLINE』ostより「彼のシフトはブンブンブン」(vo:SUPER BOINS)♪




第9位:『アバター』(2009年12月公開)

良くも悪くも3D映画を浸透させたという意味では、2010年度において避けて通れない作品。
2Dと3Dの両バージョン観ましたが、2Dで観たほうが鑑賞後の印象が良かった、ということは3D(この場合はX-Pand方式)がいかに自分に合ってないか、ということも実感した映画でもあります。
『タイタニック』以来の監督作ということで、ジェームズ・キャメロンという映像作家への疑心暗鬼もありました。しかし、過去の作品と通じるシチュエーションも見受けられたものの、基本的には娯楽作品としてはよく出来ていたと思います。
ジェームズ・ホーナーのスコアも、久しぶりに「聴かせる」スコアになっていたのが嬉しかったですねぇ。

オンエア曲:♪『アバター』ostより「アイ・シー・ユー」(vo:レオナ・ルイス)♪



Avatar (Music from the Motion Picture) [Deluxe Edition] - James Horner








第8位:『ヒックとドラゴン』(8月公開)

最初はまたファンタジー物かよ、とあまり期待してなかった本作ですが、あのラスト・シークエンスには素直に感動いたしました。
ハッピーエンドではあるものの、けっこうビターな要素も含ませているとこが巧いなぁ~~~と。
無論、本筋であるヴァイキングの青年とドラゴンとの友情物語もすこぶる心地好いし、クライマックスのアクション・シーンも映画ならではのスペクタクル感があって、こういう映画はやっぱりハリウッドの十八番だなぁ、と実感した次第。
スコアについては、ハンス・ヅィマー率いる作曲家集団リモートコントロールのメンバーのスコアは、正直どれを聴いても同じような出来ですが、ジョン・パウエルは他のメンバーよりオリジナリティという点で一歩抜きん出ていると思います。そんな彼の実力も十分発揮された好スコアでした。
ちなみに本作は2Dで観ました。はたして3Dで観ていたら、ベスト10に入っていたかどうか・・・。

オンエア曲:♪『ヒックとドラゴン』ostより「バーク島」(co:ジョン・パウエル)♪







第7位:『インセプション』(7月公開)

とにかく、クリストファー・ノーランという映像作家の魅力が詰まった力作。
物語を文字で書くとじつにややこしいですが、それを映像で納得させてしまうのはほんとに凄い。
スケールの大きな世界感でありながら、本質は夫婦愛という実にドメスティックなテーマも、よいアクセントになっていました。
ディカプリオをはじめ、登場人物たちが最後に見せる笑顔。ハードSFというスタイルをとりつつ、これは究極のリラクゼーション・ムービーなんですよね。
ハンス・ヅィマーのスコアも映像を盛り上げていましたが、エディット・ピアフのあのナンバーが、いいところをさらっていったような感がありましたね。

オンエア曲:♪『インセプション』ostより「ドリーム・ウィズイン・ア・ドリーム」(co:ハンス・ヅィマー)♪



Inception (Music from the Motion Picture) - Hans Zimmer







第6位:『クロッシング』(4月公開)

この映画、2008年の作品ですが、もともとはシネカノンの配給で公開される予定だったのが、ご存知のとおりシネカノンが倒産してしまったために、日本での公開が2年遅れてしまったという経緯があります。
北朝鮮に暮らす一組の家族。病気になった妻の薬も変えない貧困のため、主人公は脱北しなんとか成功。しかし、家族との連絡がなかなか取れない。一方、病気が悪化し妻は死亡。残された幼い息子は、父を追って脱北するも軍に見つかり捕らえられてしまう。はたして、父と息子は再会できるのだろうか、というお話。
実際の脱北者に徹底的にリサーチを行い、かの地の実情をかなりリアルに描いたという本作は、いかに北朝鮮という国が非人道的な国であるかということを強烈に訴えかけるもので、一緒に論じるのは語弊があるかもしれないけど、『十三人の刺客』における暴君に対する、観客の怒りのベクトルの一体感のようなものを本作でも感じた次第。
ただ、映画は北朝鮮という国の酷い状況を描くとともに、そこで暮らす宿命である人々の生活、貧困のなかでも一縷の望みや温かさといった部分もきちんと描いているところが、とても深くて映画としての厚みがあります。
キム・テソンのスコアもエモーショナルなものから、温かみのあるスコアまで、じつに素晴らしい仕上がり。
驚いたのは、監督したキム・テギュンは、この作品の後に、山本耕史が全身白塗り&尻丸出しな吸血鬼を怪演する『彼岸島』を監督しているということ。韓国映画界のバイタリティを実感します。

オンエア曲:♪『クロッシング』ostより「メイン・テーマ」(co:キム・テソン)♪

※本作のサントラは、iTuneにてダウンロードのみ入手可能。


Crossing - Kim Tae Seong




第5位:『黒く濁る村』(11月公開)

一時期に比べ韓国映画が日本で公開される本数は少なくなりましたが、そんな中でも質の高い映画が公開されるのは嬉しい限り。
本作も「韓国の横溝正史」云々という謳い文句に、血縁や因習がもたらすドロドロしたものを期待していましたが、いい意味で期待を裏切られた次第。でも、けっこうドロドロしてますけどね。
登場人物が一癖も二癖もあって、主人公自体も観ているこちらとしてはなかなか心を許せないような、ある種の緊張感が漂っていつつ、ところどころに挿入されるコミカルな要素は、まさに韓国映画の真骨頂を目の当りにした気分。
ミステリー性については、特に「意外な結末が!」というほどではありませんでしたが、観終わっていろいろ後を引く映画。こういう作品に出会うのは、映画ファンの醍醐味でもありますね。
『オールド・ボーイ』、『親切なクムジャさん』などパク・チャヌク作品でおなじみのチョ・ヨンウクのスコアも、彼のトレード・マークともいえるワルツ曲をはじめ、全体にいい仕上がりになっていました。

オンエア曲:♪『黒く濁る村』ostより「苔の瞳」(co:チョ・ヨンウク)♪




第4位:『カラフル』(8月公開)

『河童のクゥと夏休み』で、僕の涙腺を搾り取った原恵一監督の最新作。
自殺や母親の不倫、いじめといった、かなりヘヴィなテーマを扱いつつ、全編をつつむ爽快感&清涼感。しかし、けっしてきれいごとでは片付けない真摯な姿勢に好感と共感を持ちました。
また、映画の中盤、本筋とはまったく関係のない、主人公と友人が現在は廃線となった鉄道跡を巡るシチュエーション、本来ならば企画段階で削除されてしまってもおかしくない部分でありながら、それを残す監督以下、スタッフの心意気と、結果的にその場面を残すことで映画としてのまとまり、そしてラスト・シークエンスが生きてくるという、映画の奇跡みたいなものも実感した秀作でした。
はしだのりひことシューベルツの名曲「風」を流すセンスや、1曲1曲の演奏時間は比較的短いながらも、ポイントをおさえた大谷幸のスコアも秀逸。

オンエア曲:♪『カラフル』ostより「風」(arr:大谷幸)♪
       ♪『カラフル』ostより「ただいま、サヨナラした世界」(co:大谷幸)♪









第3位:『十三人の刺客』(9月公開)

『クロッシング』で書いたように、観客の怒りのベクトルの一体感のようなものを実感した稀有な逸品。
無論、監督した三池崇史の手腕もさることながら、脚本を担当した天願大介の実力も大いに発揮されたのではないかと思います。
役所広司をはじめ、演じるほうも楽しんでやってるんだろうなぁ、という気分も伝わってくる快作。
極悪な敵役を好演した稲垣吾郎の演技力は、SMAPの他のメンバーもよくよく参考にしていただきたいと思いますねぇ。特に猿とか漫画の主人公といった役ばっかりやってるあの人とかね。
三池監督と名コンビの遠藤浩二のスコアは、ストリングスを中心とした音的にも興味深いもので、サントラには具体的なタイトルが付けられておらず、数字の壱から拾参というシンプルなタイトル。しかも13曲。凝ってます(笑)

オンエア曲:♪『十三人の刺客』ostより「拾」(co:遠藤浩二)♪




第2位:『悪人』(9月公開)

いかに人間は負の力の前に無力であることか。
負の力はさらに負の力を呼ぶ、負の連鎖が延々と描かれますが、そのなかにも人間的な暖かみも忘れずに描かれています。いやぁ、『フラガール』でも感銘を受けましたが、李相日監督、またいい仕事をしましたねぇ。
妻夫木聡、深津絵里、満島ひかり、岡田将生、樹木希林、柄本明などなど、出演者はどれをとっても適材適所で無駄のまったくない完璧な映画だったと思います。
久石譲のスコアも出しゃばらず、しかし、しっかりと存在感のある仕上がり。名人芸だと思いました。

オンエア曲:♪『悪人』ostより「Your Story」(vo:福原美穂)♪








第1位:『第9地区』(4月公開)

『悪人』とどちらを1位にしようか、かなり悩んだのですが、いくらバックにピージャクがついているとはいえ、長編デビュー作でこれだけの映画を撮ることができる、という意味でもニール・ブロンカンプという人物の秘めている実力の未知数に賭けるつもりでベスト1とさせていただきました。
とにかく理屈なしに楽しめたエンターテイメント大作。
ドキュメンタリー調の導入部から、まさかのクライマックスのバトルシーン。
そこに、エイリアン親子の物語や主人公の悲哀など、描かれるテーマはてんこ盛り。
しかし、それらがまったく破綻しておらず、相乗効果を挙げているのを目の当りにしての高揚感を味わいました。
カナダの作曲家クリントン・シューターのスコアも、物語の舞台を考慮してのアフリカン・ヴォイスを取り入れるなど面白い試みもありましたが、もう少し華があればもっと良かったんですけどね。

オンエア曲:♪『第9地区』ostより「Exosuit」(co:クリントン・シューター)♪

※本作のサントラは、iTuneにてダウンロードのみ入手可能。


District 9 (Original Motion Picture Soundtrack) - Clinton Shorter




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