「阪急アワー スクリーン・グラフィティ」の思い出 

一昨日の夜にオンエアさせてもらった、「ビンさんの銀幕音楽堂」の中のお話を。


今回、番組宛に初めて送っていただく方からのメールがあった。

かいつまめば、

「以前、番組で「夜のスクリーン・ミュージック」のお話をされてましたが、FM大阪でも映画音楽の番組があったのをご存知ですか?」

というものだった。

80年代、多くの映画音楽ファンがバイブルと崇める(大袈裟ではなく)映画音楽番組がNHK-FMでオンエアされており、それが「夜のスクリーン・ミュージック」だった。

関光夫氏による簡潔で流暢なMCに乗って紹介される数々の映画音楽。

当時、中学生だった僕は英語の教材として学校から斡旋されたTDKの英会話テープを聴くために、ラジカセを買ってもらったが、肝心の英会話のテープなんて最初にちょろっと聴いただけで、あとはラジオから流れる映画音楽と上映情報ばかり、新聞のラジオ欄やFMステーションなどで探しまくっていたわけだ。


で、番組宛にいただいたメールの話に戻るが、同じ頃、FM大阪の金曜日夜10時(だったと思う)からの1時間(だったと思う)、オンエアされていたのが、件の「阪急アワー スクリーン・グラフィティ」である。

映画評論家の故河野基比古氏がパーソナリティで、アシスタントとしてFM大阪の女性アナウンサー(これは確かではない)と二人三脚で、新作の映画音楽からスタンダードなものまでを網羅するというスタイル。

足元にも及ばないが、いま、僕がやっているような内容に近い番組だった。


河野氏の判りやすいMCと詳細な解説で、映画ファン&映画音楽ファンの僕としては重宝していたものだが、いかんせん、我が家でのFM東京の電波の入りが悪く、たとえば我が家の上空を飛行機が通ろうものなら、爆音のような雑音で、何度もエアチェックを断念せざるをえなくなった。

結果、この番組からは情報のみ収集するに留まって、エアチェックはもっぱら「夜のスクリーン・ミュージック」に頼っていた。


で、「阪急アワー スクリーン・グラフィティ」だが、タイトル通りスポンサーは阪急電車であり、15分おきに入るCMもけっこうお気に入りで、なかでも、

「京都河原町へは阪急電車で・・・」

なんて京都の観光案内のようなCMは情緒があったものだ。


ところで、この「スクリーン・グラフィティ」で強烈に印象に残っているのは、『スター・ウォーズ ジェダイの復讐』の内容もまだ詳しく伝わってなかった83年の初夏、一足早くサントラがアメリカでリリースされた頃に、早速番組で音源を流してくれた時のこと。

河野氏の紹介では、

「では、サントラから「砂漠の蛮族タスケン・レイダース」と「最後の戦い」をお送りしましょう」

とおっしゃったので、

「え! 『~ジェダイの復讐』にはタスケン・レイダースが出るのか!」

と意外に思いつつ、当時の噂どおり物語は惑星タトウィーンから始まるんだな、とワクワクドキドキしたものである。


しかし、おなじみの「スターウォーズのテーマ」から始まるスコアでありながら、タイトルが「砂漠の蛮族タスケン・レイダース」というのも奇異に感じたもので、それよりも、そのタイトルって『スターウォーズ』(エピソード4ね)のサントラの中のスコアのタイトルじゃないか・・・、とさらに奇異に思ったものである。


実際、しばらくして国内盤のサントラがリリースされた際に確認すると、どこにも「砂漠の蛮族~」なんてスコアもないし、「最後の戦い」なんてタイトルもない。
(映画本編にもタスケン・レイダースは出てなかったと思う。冒頭はタトウィーンが舞台だったけど)


結局、実際のサントラにおける「スターウォーズのテーマ」(エピソード6のね)と「森林の戦い」のことを、番組スタッフが間違えたのか、はたまた勘違いしたのか、いまとなっては真相は定かではないが、番組ではその後もその件に関するフォローはまったくなかったと思う。

以上、よけいな話。


さて、「スクリーン・グラフィティ」にはもちろんテーマ曲があって、ジョン・ウィリアムズが作曲した『未知との遭遇』のディスコ・バージョンがそれ。

アレンジしたのは、当時ジョン・ウィリアムズのディスコ・アレンジといえばこの人、ミーコことミーコ・モナード

かつて、米varese sarabandeからリリースされた『未知との遭遇』のサントラにも、なぜかテーマ曲のディスコ・バージョンが収録されていたが、これはミーコが手がけたものとは別物。
断然、ミーコによるアレンジのほうが出来が良かったし、小ネタも挟んでの完成度もかなり高かったものだ。


好事家の間で重宝されている、子門真人が唄った「スター・ウォーズ」の元ネタ(というかアレンジの音源)も、このミーコによるディスコ・アレンジ・バージョンだった。

ミーコはその後、「イウォーク・セレブレイション」のディスコ・バージョンなんても発表していた(おそらく未CD化だと思う)し、律儀(?)にも、『レイダース 失われた聖櫃』公開時においても、「レイダース・マーチ」をディスコ・アレンジしていたが、「レイダース・マーチ」になるとかつてのスタミナも失せてしまった(笑)のか、あまり面白い仕上がりではなかった。


あ、また話が脱線・・・。

「スクリーン・グラフィティ」だが、アシスタントの女性アナウンサーが、番組の冒頭で、

「(ブザーの音)阪急アワー スクリーン・グラフティが間もなく始まります。ロビーにおいでの方は席にお着きくださいますよう」

みたいな洒落たMCを入れて、その直後にテーマ曲が流れるというスタイルだった。


「夜のスクリーン・ミュージック」同様、最終回は聴いたはずなのに、いまとなっては思い出せない。

でも、2つのバイブル的な番組が無くなったことは、当時の僕にとってかなりの喪失感だったはずなのに・・・。



一昨日の夜の僕の番組を聴きつつ、高校生だった頃の自分のことを、あれやこれや思い返してみた夏の夜。



※『未知との遭遇』ディスコ・バージョンを含む、映画音楽(主にSF)のディスコサウンド・カヴァーアルバム。
もちろん、ミーコによる『スターウォーズ』も収録。
ジョルジオ・モロダーのアレンジによる『宇宙空母ギャラクティカ』は、なんと16分を超える大曲!


Movie Themes Go Disco! (Jazz Club)


コメント

Re: タイトルなし

> MCのアシスタントはFM大阪のアナウンサーではなく、当時フリーのアナと映画評論をしていた増井孝子さんです。
> 現在は西宮のミニFM局のさくらFMでプロデューサーをされています。

3年も前のブログにお返事ありがとうございます!!

そうでした、増井孝子さんでしたね!
思い出しました!!

で、そうですか、いまは御同業(僕の場合は、ボランティアスタッフですが)なんて書くとおこがましいですが、さくらFMにおいでなのですね。

いろいろと情報をありがとうございました!!

MCのアシスタントはFM大阪のアナウンサーではなく、当時フリーのアナと映画評論をしていた増井孝子さんです。
現在は西宮のミニFM局のさくらFMでプロデューサーをされています。
  • [2017/01/05 17:23]
  • URL |
  • 阪急アワー元担当者
  • [ 編集 ]
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どうもはじめまして、rasuichと申します。阪急アワースクリーングラフティの中でオンエアされたラジオCMですが、その中の一部をユーチュブにアップさせて頂いております。もしよろしければ、rasuich25で検索して聴いてやって下さい。

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