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■『ソルト』■(映画) 


ソルト
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「剃ると」、ったって、アンジェリーナ・ジョリーがパーシス・カンバータみたいなスキンヘッドになっちゃう映画じゃなく、ましてや赤穂の塩田で働く出稼ぎ外国人女性の映画でもない。
んなことたぁ、わかっとるわい! と怒鳴られる前にストーリーのさわりだけでも書いておこう。

イヴリン・ソルト(アンジェリーナ・ジョリー)はCIA秘密工作員。
彼女の同僚は、カツシンの若い頃にクリソツなテッド(リーヴ・シュレイバー)。
ある日、ソルトたちのもとへロシアの密告者オルロフ(ダニエル・オブリフスキー。『ブリキの太鼓』(79)のあの人)という男がやってくる。
ロシア語に長けているソルトは、オルロフを尋問することになる。
折りしも米副大統領が亡くなり、その友人でもあったロシアの大統領が葬式にやってくるというので、CIAの周りではピリピリした状況だった。
オルロフが言うには、ロシア大統領を暗殺すべく、ロシアのスパイがすでにアメリカに潜入している。しかも、そのスパイの名はイヴリン・ソルトだというのだ。
突如、あらぬ嫌疑をかけられ、身の危険を悟ったソルトは、テッドたちの追跡を交わしつつ逃亡を図る。

はたして、彼女は本当にロシアのスパイなのだろうか???
ってなお話。


そこからラストまでの1時間40分、息をもつかせぬアクションのつるべ打ちで最後まで一気に見せる。
とにかく、主人公であるソルトというキャラ、これがコロコロと立ち位置が変わるので、観ているほうもいったい彼女の正体はなんなのだろう???と、疑心暗鬼になってくる。
でも、そこが作り手の狙いなわけで、ここはあれやこれや考えずに物語に身を任せるのが一番かと思う。
っていうのも、これ以上なんやかんや書いてしまうと、それがことごとくネタバレにつながっちゃうので、ここでは下手なことが書けないのだ。

ソルト1
もともと本作の主人公は男性(トム・クルーズが出演する予定だった)だったそうな。

しかし、以前からアンジーがスパイ映画に出演することを熱望していたことを思い出した製作者が、急遽主人公を男性から女性に変更し、彼女をその主役に起用したとのこと。
本作を観て思うのは、これが男性を主人公にしたら、かなり様子の違った映画になっていただろうし、そもそも映画のテーマ自体も変わってくる。

・・・あまり深いことは書けないけど、本作は主人公が女性ゆえに成り立つ物語だし、女性ゆえ映画に奥行きを持たせている。

仮に男性が主役だったならば、かの「ジェイソン・ボーン」シリーズの二番煎じになっていた可能性が大きく、ゆえに製作サイドはいい選択をしたなぁ、と実感した次第。


ま、とにかく本作ではアメリカを転覆させようという、旧ソ連のタカ派たちによる「Xデー」というのがテーマとして扱われているけれど、このあたりの信憑性については本作をご覧になる皆々様の判断に委ねる。
ただ、スパイ映画の大御所「007シリーズ」でも最近では扱わないようなテーマでもあり、荒唐無稽を通り越して正直呆気にとられる部分も無きにしも非ず。

そもそも、クライマックスに登場する「あの施設」が、いとも簡単に「あんなこと」になってしまうというのは、ちょいと考えられないし、たとえそれが映画の物語上の設定であっても、あれでは米大統領閣下とその側近がオマヌケ過ぎやしないか?

ソルト2
まぁ、そんな重箱の隅を突き出したらキリがないので、このあたりで置いておくけれど、とにかくアンジー自身が身体を張ったアクション・シーンが堪能できるというだけでも一見の価値はある。
ただ、お色気な部分を期待する向きには、あらあら残念でした・・・とだけ書いておこう。
あくまで本作はストイックなアンジーを堪能する映画のようだ。

とはいえ、駆け出し中だったニコール・キッドマンを起用し、彼女を思いっきりエロティックに描いた『デッド・カーム/戦慄の航海』(88)フィリップ・ノイスが監督だから、やっぱりねぇ、そっちのほうも期待してしまうじゃないか、と思うのは決して僕だけじゃないと思うのだが、いかが?(もっとも、身体中にいろんなお絵描きしているアンジーゆえ、その手のシチュエーションも限られてくるのかもしれないけど)


最後に、スコアを担当したのは奇しくも同時期に公開中の『エアベンダー』も担当している、ジェームズ・ニュートン・ハワード。

本作ではオーケストラとシンセの打ち込みによる、典型的なアクション・スコアに徹するというスタイル。
JNHはメロディの立つスコアを書くと、けっこういい仕上がりになる(『エアベンダー』でもそう)のだが、今回のようなアクション・シーンのBGM(というか、効果音的な使い方というべきか)のような仕事となると、正直面白くないスコアになる。

たとえば、本作だったらヒロインであるソルトのための主題のようなものを用意して、要所要所で流すようなことをしてくれればスコアとしてもまとまりのあるものになっていただろうものを、主題ともとれる旋律もわずかではあるが確認することはできるものの、やっぱり面白くない仕上がりになっていたのは残念だった。
こういうところが、JNHという作曲家自身の評価につながっているんだと思う。

(MOVIX橿原にて鑑賞)

【採点:100点中60点】


※本作のサントラ。
iTuneにてダウンロードのみの販売。


Salt (Original Motion Picture Soundtrack)


※なかなかリーズナブルで、よさそう・・・。
この猛暑には最適かもしれませぬ。



※『デッドカーム/戦慄の航海』のDVD。
ニコール・キッドマンのお尻が丸見えになる場面は、いまもドキドキしますな。



※こちらはブルーレイ。
やっぱり、ニコール・キッドマンのお尻も鮮明に・・・。





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