極私的、メーキング・オブ・『天使のいる図書館』 



いよいよ2016年も終わろうとしているなか、今年自分にとってもっとも大きかったニュースについて、すでにいろいろとオフィシャルな情報も解禁となっているので、現時点で書ける範囲で書き残しておきます。

公式サイトもけっこう美しいものが作られているのもご存じのとおり。
『天使のいる図書館』の公式サイトはこちら!

ちょっと長くなりますが、最後まで付き合ってやろうという奇特な方は、よろしくどうぞ!!(笑)


8月21日に公開オーディションに行った顛末については、ここで書いた通りです。
過去ブログ:「公開オーディションに行って来ました!」

オーディションの結果については9月末までに、個別にスタッフより連絡があるということでした。

その後、一週間ほどして映画の主演に小芝風花ちゃんが決定したという情報が発信されました。

先のオーディションに合格するしないはともかく、地元を舞台にした映画の主役には勿体ないくらいで、そのニュースを知っただけで感激!
なにしろ地方発の映画ですし、正直なところ、さほど知名度も高くない、コアな映画ファンなら知ってるような女優さんが主役なんだろうな・・・くらいにしか思ってなかったので、これはほんとに嬉しかったです。
ちょうどそのニュースが発信された頃でしたか、TBS系の「プレバト」や「林先生が驚く初耳学」に立て続けに出演されていて、特に前者で土井先生に料理の盛り付けについて辛辣な評価をされてらっしゃったのを見た時には、自分のことのように悲しかったものです(笑)←笑っとるがな。


そして、9月も半ばを過ぎても、いわゆるスタッフからの「個別の連絡」はありませんでした。

なにしろオーディションではガチガチに緊張していて、言いたいことの半分も言えなかったですからねぇ・・・。
自分のラジオ番組では、毎回あれだけ余計な事言うのに(笑)、あの場ではその度胸が出せませんでした。
というよりも、僕の他には学校で演劇部に所属してキチンとお芝居の勉強をしてらっしゃる方とか、実際に劇団に所属されている方とか、ドラマに出演した経験のある方とか、まぁそういう方々もオーディションに来られてまして、いわゆる舞台慣れしてらっしゃる方も多かったものですから、そういう方々が合格するんだろうな、と半ば諦めていたのでした。


さて、9月22日に大阪へ出かけ、なんばパークスシネマでスピルバーグの『BFG』を観て帰宅すると、パソコンに一通のメールが届いていました。

それは映画の制作会社より連絡を受けた、キャスティング・ディレクター氏からのもので、8月のオーディションを観た監督より、「ある役で出演願いたい」という趣旨の内容でした。

「へ? ってことは、オーディションに受かったってこと・・・?」

メールの内容をまじまじと眺め、ひょっとしたらこれは迷惑メールの類か? と、一瞬勘ぐってしまいましたが、いやいや、送り主は『天使のいる図書館』の制作会社の名前を掲げてらっしゃるし、こりゃホンモノだっ!! ってことで、おそるおそる連絡先に電話を。

そこで、キャスティング・ディレクター氏より、10月の4日間、撮影をするので予定を開けてほしい旨と、具体的にどんな役柄なのかの説明がありました。
その役柄なのですが、説明を聞いて思わず爆笑!
(電話の向こうのキャスティング・ディレクター氏も笑ってらっしゃいました。いわゆる図書館の利用者役なんですけどね)。

電話では、指定した日程の調整ができますか? ということと、役柄に必要な「ある衣装」が用意できますか? ということ、そして、当日は「ある髪型」をしてきてほしいということをお尋ねになり、その回答を後日、再度連絡していただきたい、ということでした。


数日後、4日間の日程の調整をつけ、「ある衣装」も用意できる(できない場合は、スタッフで用意できますが、できれば普段使ってらっしゃるものがいい、ということでした)という旨の連絡を再度させてもらいました。
「ある髪型」については、必ず当日は「ある髪型」で! と念を押されました(笑)
その際に、キャスティング・ディレクター氏は撮影までには台本をメールで送ります、とも。

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数日後、送られて来た台本のキャストのページを見てまたまた感動!!

主演は小芝風花(以下、敬称略)、そして共演には名女優、香川京子、そしてまだ『後妻業の女』を数日前に観たばかりだった森本レオ。
さらにヒロインの父役に吉本新喜劇の内場勝則(そんなんできるんですか!)、母役に『ごちそうさん』にも出てらっしゃった小牧芽美(「おはよう朝日土曜日です」にも出てらっしゃった)。
ヒロインの相手役にトッキュウジャーの横浜流星、そして弟役に森永悠希。

・・・え! 森永悠希!!

これには、主演に小芝風花ちゃんが決まったのと同じくらいに感激しました。
森永悠希くんといえば、今年公開された『ちはやふる』での演技がまだ印象深かったし、じつは彼のデビュー作である『しゃべれども しゃべれども』の演技にいたく感動し、以来ずっとファンなのでした(ええおっちゃん、もとい、おに~さんが!(笑))
今回の監督であるウエダアツシ氏のデビュー作『リュウグウノツカイ』にも出演していたので、まさか、とは思っていましたが、これにはほんとに嬉しかったですね。

そして、ヒロインの職場である図書館の上司役に飯島順子(『マッサン』で伊藤えん魔氏の奥さん役を演じてらっしゃった長屋のあの方です)、同僚に舞台中心に活躍してらっしゃる吉川莉早(むちゃくちゃ美人!)、図書館利用者には小芝風花ちゃんと同じ事務所の籠谷さくら(むちゃくちゃかわいかったですよ。監督の指示にも元気に「はいっ!」と返事してらっしゃったのが清々しかった!)等々。

で、僕の役はってぇと・・・。
ちゃんと、台本のキャストのところに、役名とともに名前が書かれており、さらに感動・・・。
ただ、その役名が・・・(笑)
いや、これはまだ映画公開までは黙っておきましょう。

撮影に参加する前日には助監督氏よりスケジュール表というのが送られてきて、どの役のどの方が何時にどこへいって、台本のどのシーンを撮影する、というのが事細かに書かれています。
こういうのも、いままで映画ファンをしてきて、初めて目にするもので、

「うわ、ほんとに映画に参加するんや・・・」

と実感・・・。

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そして、いよいよ撮影参加の初日、指定された時間に「ある衣装」を持参し、「ある髪型」で広陵町図書館へ。
(注:この衣装と髪型については、役名同様まだ明かさないでおきます。でも、「ある髪型」は、とりあえず現場までは車だったのでよかったのですが、外へ出ると明らかに「変な人」だったので、かなり恥ずかしかったです(笑))

僕が現場へ行く数時間前には、監督はじめ、小芝風花ちゃん、横浜流星くんたちがマスコミ向けにへの記者会見も行われていたのは、新聞等で報道されていたとおり。

で、現場に到着すると、図書館の玄関付近でいきなり小芝風花ちゃんが!!
すでにあるシーンを撮影しているところで、大勢のフタッフ、そして監督の前で演技をしている風花ちゃん、むちゃくちゃカワイイ!! & むちゃくちゃちっちゃい!!

それだけでテンション上がるってなもんですが、スタッフの方に指示があるまでとりあえず控室で待機しておいてください、ということで、図書館内の視聴覚室が臨時控室になっており、そこへ。

すると、いきなり飯島順子さんと吉川莉早さんが座って台本に目を通してらっしゃいます。
うわ!! ど素人の僕が女優さんたちと同じ部屋にいてええんかいな???

僕の他にもオーディションで合格されたと思しき方々(オーディションの際に印象深かった方もおられました!)が数名、その控室におられて待機してらっしゃいますが、まだ誰が誰なのかよくわからないので、どことなく重く緊張した空気が漂ってます。
僕が参加したその日が、全体の撮影そのものの初日、いわゆるクランク・インだったので、なおさらです。

このまま数日間、大丈夫なんやろか・・・。
不安というよりも恐怖感の方が勝っているような・・・。

しばらくして、名前を呼ばれて、

「米田さん、衣装合わせをします!」

ということで、着替え室へ。
そこで、持参していた「ある衣装」よりも、スタイリストさんがが用意してくださっていたものを試しに着てみると、

「ああ、バッチリですね!(笑)」

ってなことで、それを着て撮影することに。

さらに、「ある髪型」をより一層豪快にヘアメイクさんが、

「もっと思いっきりやっていいですか!(笑)」

ということで、

「もう存分にやっちゃってください!」

というやりとりがあって、それまでの緊張感は次第に和らぎました。

そうこうするうちに、控室に小芝風花ちゃん、横浜流星くんもやってきて一休み。
横浜流星くん、むちゃくちゃかっこええ!!
しかも、こっちはど素人なのに、挨拶までしていただいて、イケメンなうえにええ人や!(笑)


そんなこんなで、しばらくして、いよいよ撮影開始。
小芝風花ちゃんをはじめスタッフ、キャストの前で助監督から、出演者の紹介をしていただきました。

「~~~役の米田敏さんです!」

スタッフ、キャストの皆さんから拍手が!!

うわ、ほんまに撮影の現場や・・・。


他に地元のエキストラの方も図書館内にはかなり多くおられて、みんなニコニコしてじつにいい雰囲気です。
これまでエキストラとして、映画撮影に参加したことは過去に河瀬直美監督の『沙羅双樹』で一度ありましたが、今回のように本格的に参加させてもらったのは初めてです。
現場ではじつに多くのスタッフが慌ただしく動いてらっしゃって、それぞれに重要な役割を担っておられます。
特に感動したのはカメラの移動用のレールの設置。
それまで何もなかったところに、あっという間にレールが設置されるその機敏な動きに圧倒されました。
レールが水平に保たれるように、かまぼこ板みたいな小さな板でパパパっと調整されるんですけど、まさに職人技やなぁ・・・と。
また照明、音声のスタッフさんも現場内を走り回ってらっしゃって、かなり活気がみなぎっています。

実際に1シーンの撮影にしても、まずリハーサルやカメラテストをして、場合によってはあらゆる角度から撮影することもあるので、短いシーンでもけっこう時間がかかります。
一度撮影しても、監督がもう一度やりましょう! ということも普通にありますし。
なので、スタッフの動きに無駄があると、どんどん時間がおしてしまうわけですね。

とにかく初日は、言われるままに自分なりに演技らしい(演技になってたかはともかく)こともさせてもらって、緊張と不安の中ではありましたが、とても楽しかったし、新鮮な気持ちでいっぱいでした。
また、撮影の合間には、エキストラのご婦人方に、

「どうしてあなたはそんな恰好をしてらっしゃるの?」
「あなたは、いったいどういう役なの?」


と質問の連打(笑)

そのたびに、これこれこういう役なんですよ、と説明させてもらいましたが、ってことはそれだけ注目されるってことか? これって、けっこうおいしい役なんやないの・・・と思ったりして(最終段階でバッサリ編集でカットされたら別ですけど。『沙羅双樹』の時は、まったくフレームの外で本編では映ってませんでしたからねぇ)。

また、シーンの合間にヘアスタイリストさんが、小芝風花ちゃんのところに駆け寄って、髪型を直してらっしゃるんですけど、僕の方にも駆け寄ってくださって、「特殊な髪型」を直してくださいます。

うわ、小芝風花ちゃんと同じ扱いやなんて、も、も、勿体ない・・・(笑)


結局、撮影は3日間の参加となりました。

2日目は1日目と同じような撮影でしたが、ここで森永悠希くんが図書館での撮影に参加。
現場に行くと、うわ、森永悠希くんや!! ってなもので。
できればサインのひとつなど・・・と思いましたが、横浜流星くんと話し込んでらっしゃって(『刑事ダンス』の打ち合わせだったのかな?)、なかなか入っていける状態じゃなく残念。
実際に僕の撮影の時には悠希くん、帰って行っちゃったみたいで、これまた残念。
まぁ、でも、こんなおっちゃん、もとい、おに~さんに、ファンなんですぅ~~~なんて言われても、気持ち悪い(誰がやねん!)だけでしょうけどね(笑)


そして3日目。
これは映画の撮影自体、最終日でありまして、その頃には僕を含めオーディション合格組も和気あいあいとした雰囲気になっておりました。
僕なんて、皆さんから役柄で呼ばれるくらいでしたし・・・(笑)
で、記念にみんなで写真を撮ったりして、この歳になってなんだかクラブの合宿に参加したような気分になったりして。

その日は、撮影最終日ですが、映画の冒頭の場面の撮影がありました。
なんと、ドローンによる空撮も!!
風花ちゃんが自転車を漕いで走る姿をドローンで追うという、これ、実際に本編でどのようなシーンになるのかとっても楽しみです。
その際も何度もリハーサルを行って、その度に風花ちゃんが自転車で何度も同じところを漕いでます。
その姿がまたむちゃくちゃカワイイんですよ!!

で、僕らはエキストラの方々と一緒に、飯島順子さんの号令とともに図書館前でラジオ体操をするというシーン。
ラジオ体操参加者は図書館カードに吉川莉早さんにスタンプを押してもらうという流れ。
けっこう朝早い時間でしたが、みごとな秋晴れで気分も爽快でした。
その後、図書館内で数シーンの撮影があって、3日間のスケジュールが終わりました。

撮影のたびにエキストラの方が変わるので、毎回、

「どうしてあなたはそんな恰好をしてらっしゃるの?」

と質問攻めにあいます。
それにも慣れてしまいましたね・・・(笑)
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そして、その日の撮影の合間になんと、風花ちゃんが僕のところにツカツカツカと歩み寄ってこられました。

うわ、最終日に強烈なダメ出しを食らうんだろうか・・・。

「あなた! 映画のことなめてんじゃないの?」

と、頬を2~3発張り倒されるのかと思いきや・・・

「撮影、どうもありがとうございましたっ!!」

と、手書きの書状を添えて差し入れを!

これにはほんと感激しました!!

「い・え・い・え、こちらこそ!!」

と、もっと気の利いたことを言えばよかったのに、あぅあぅあぅとそんな感じで・・・。
でも、ほんの数センチ先で間近で見る風花ちゃん、もう最高でしたよ!!(笑)


撮影が終わった際にも、また初日と同じように、助監督さんから、多くのスタッフの前で役柄と名前ととともに紹介してもらって、大感動のうちに3日間の撮影が終了しました。


ほんの興味からオーディションに参加し、まさかの合格で実際に映画の撮影に参加が叶うという、昨年の今頃じゃまったく予想もしなかったことを体験させてもらいました。
これまでは、映画を観ては好き勝手なことばかりラジオで話したり、またブログに書いたりしましたが、スクリーンの向こう側を覗くことで、今後映画に対する視線もまた違ったものになると思います。
思います、というのは、まだ、今回の作品の完成した状態を観ていないからで、実際に本編を観た時に、自分自身のプロジェクトも完結を迎えます。

物心ついた頃から映画好きになり、いつか地元が舞台の作品ができたらなぁ、というのは常に思い描いていた夢でした。
今回は図書館でのシーンのみの撮影参加でしたが、映画自体は葛城地区のあらゆる場所でロケが行われました。
僕の住む香芝市では、どんづる峯だけでなくJR香芝駅(自宅からすぐ近くじゃないか!)でも撮影が行われたようです。
きっと、葛城地区在住の映画ファン、いや映画ファンならずとも、あ、あの場所が! というような嬉しい発見も多くできる作品になっていることでしょう。
具体的な内容にはまだ触れることはできませんが、小芝風花ちゃん演じるヒロインもけっこうユニークなキャラクター設定がなされています。
その彼女が、物語の中でいろんな経験を経て、精神的に成長していく姿が、笑いとペーソスの中で描かれているというお話しになりそうです。
それはまだ台本を読んで感じたことで、ここに演技や音、音楽が加わって1本の映画に仕上がると、また違った印象を受けることになるのでしょう。それがとても楽しみです。

そして、この作品に関わらせてもらえる機会を与えていただいた、プロデューサー、監督はじめスタッフの皆様には、この場を借りてお礼申し上げます。

ほんとに、ありがとうございました!!


小芝風花ちゃんは年明け早々に、TBS系金曜ドラマ『下剋上受験』のレギュラーで放映が開始。
横浜流星くんは本作より一足先に出演作『キセキ あの日のソビト』が公開。
森永悠希くんはNHKの朝ドラ『べっぴんさん』へのレギュラー出演も決定。
と、それぞれに飛躍を迎えるということで、これは本当に嬉しいかぎりです。

本作は2月11日(土)より、イオンシネマ西大和、TOHOシネマズ橿原にて奈良県先行上映。
18日(土)より、関西では大阪シテーションシティシネマ、シネマート心斎橋での上映が決定しています。
これを書いている段階では、まだ予告編は発信されていませんが、年明け早々にはそれも解禁となるでしょう。

まだまだ楽しみは尽きません!!