ビンさんの銀幕音楽堂・第648回(2014年6月28日放送分) 







【放送日:2014年6月28日 PM9:00オンエア】

・ニューシネマ・サウンド

『ゴジラ』ostより「Godzilla!」(co:アレクサンドル・デスプラ)


・銀幕音楽堂メールボックス

番組宛にいただいた、メール、FAXの紹介

『ヴィドック』ostより「Hope vol. 2」(vo:アポカリプティカ)

『マルホランド・ドライブ』ostより「Mulholland Drive/Love Theme」(co:アンジェロ・バダラメンティ)


このほか、番組にチケット提供していただいてます、MOVIX橿原さんの上映情報など。


以上のラインナップでお送りいたします。



奈良のコミュニティFM、FMハイホー(81.4MHz http://www.fm814.co.jp/)にて、お送りしております1時間の「映画音楽専門番組」です。

放送日:毎週土曜日 PM 9時~10時

コミュニティFMですので、奈良県内だとカーラジオならたいてい聴取可能なのですが、自宅となると限られた地域しかクリアに聴けません。
もし、聴取可能だよ~、という地域にお住まいであれば聴いていただけるとありがたいです。
聴けない方には、雰囲気だけでもお伝えすべく、ここに放送内容をUPしておきます。

番組では、MOVIX橿原のペア・チケットをプレゼント中!
ご希望の方は、上のリンク先より当番組宛に番組の感想、リクエスト、映画に関連することならなんでもメール、FAX、受け付けております。
いただいた方には全国のMOVIXで使用できる(できれば地元、MOVIX橿原で使用していただきたい・・・)ペア・チケットをお送りいたします。



《裏ばなし》

まずは、現在公開中の映画とその音楽を紹介する「ニューシネマ・サウンド」のコーナー。
実際、新作としては『超高速!参勤交代』、『300 帝国の進撃』の2作品を観ていたのですが、収録時に音源入手が間に合わず、どうしたものかと逡巡しておりました。

が、まだ公開されていない映画の音源をお送りするのも、これまたニューシネマ・サウンドじゃないか! ということで(笑)、この夏の注目作である『ゴジラ』の音源を一足早くお聴きいただこうということで、選曲しました。

すでにアメリカ本国では5月に公開され、大ヒットを記録しているのは既にマスコミ等の報道でご存知かと思います。
近年はアメリカと日本との公開日にはあまり期間を開けないのですが、本作は2ヵ月もブランクができてしまうというのは、こういったジャンル映画ファンとしては実に歯痒いものであります。

おそらく日本国内でも、公共の電波でこの『ゴジラ』のメインテーマが流れるのは、当番組が最初だと自負しております。
公開まであとしばらくありますが、一足早く、じっくりお聴きくださいませ。


続いて、メールボックスのコーナーでは、番組宛にいただいたメール、FAXを紹介するとともに、ここ最近取り上げております、当番組にチケット提供として協力してくださってますMOVIX橿原さんの思い出コーナーを今回も併設。

MOVIX橿原さんで上映された思い出深い作品を、音楽を交えてお送りしておりますが、今回は2002年初頭の頃に公開された『ヴィドック』(01)と『マルホランド・ドライブ』(01)を取り上げています。

前者は当時僕の番組とともに、FMハイホーで映画情報番組を担当してらっしゃった方との思い出も交えて取り上げていますし、後者は僕が最も敬愛する映画監督であるデイヴィッド・リンチのカンヌ映画祭監督賞受賞作でもあります。

最初は大阪のとあるミニ・シアター(武士の情けで名前は伏せます。あ、番組ではちゃんと名前出してます)で公開されたのを観に行ったのですが、その際の上映環境の悪さに辟易したものの、MOVIX橿原さんではスクリーンも音響も抜群の環境での上映だったので猛烈に感動したことを取り上げております。

いずれにせよ、今回も公開当時のことを思い出しては、つくづくMOVIX橿原さん閉館には寂しい思いでいっぱいになったのでありました・・・。



ゴジラ2014
『ゴジラ』(14)のサントラ。
スコア担当はアレクサンドル・デスプラ。

ギャレス・エドワーズ監督によるハリウッド版「ゴジラ」。
7月25日の公開まで、まだあと1ヶ月もあって、どうしてもやきもきしてしまう(笑)

スコアを担当したアレクサンドル・デスプラは、これまでアクション映画もなくはなかったが、どちらかといえば人間ドラマや文芸作品のスコアを得意とする方、というイメージが強かった。
なので、今回のスコア担当抜擢のニュースを聞き、当初は「どうなんだろう・・・。ゴジラが暴れるBGMのピアノなどで静かなスコアが流れるようなことになるのでは・・・」なんて、思ったものだ。
個人的には好きな作曲家であり、今年公開された『あなたを抱きしめるまで』のスコアも絶品だった。

いろいろ不安材料もあるなかで、アメリカ本国での公開に合わせ、5月にいよいよサントラがリリースされ、早速入手して聴いてみたわけだが・・・。

今回、番組でお送りするのはディスクの1曲目に収録されている、おそらくはメインテーマだろう。
これを聴いただけで、今回の映画の成功を確信した。

どことなく伊福部昭によるあのテーマ曲を想起させるようなリズムの刻み方も感じられるが、それはデスプラなりのオマージュともとれる。
が、そこには強いオリジナリティがあるし、このスコアが鳴り響きつつ、映像、とりわけゴジラの造形・容姿も予告編を観る限りでは満足いくものなので、不安材料はかなり消えたといっていいだろう。

実際に本編を観るまでは、手放しで喜ぶにはまだ早い。
公開後、あらためて番組で取り上げるつもりだ。


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ヴィドック
『ヴィドック』(01)のサントラ。
スコア担当はブリューノ・クーレ。

コマーシャル映像などを手掛けていたピトフによる、19世紀のフランスを舞台にした虚実取り混ぜた伝奇ミステリー。
主演はジェラール・ドパルデュー、ギョーム・カネなど。
監督したピトフは、その後、ハル・ベリー主演の『キャットウーマン』(04)などを手掛けたが、ご存知のように評判が芳しくなく、ここ数年は新作を撮ったという話は聞いていない。

ブリューノ・クーレのスコアはゴシック・ロマンを彩るには申し分ないが、メインとなる旋律が弱いのと1曲1曲のスコアが短く、CDとして聴くにはいまひとつ高揚感がないのが残念。
この作品以降は、数々の秀作を書いているので個人的にもお気に入りの作曲家ではある。

エンドクレジットに流れる壮大なソング・ナンバーはフィンランドのへヴィメタバンドであるアポカリプティカが手掛けている。
3人のチェリストと1人のドラマーから構成されているというのがなかなか異色であり、ハードロックななかにもアコースティックな響きを併せ持つという稀有なユニット。

サントラにはクーレのスコアと共に収録されている。


【amazon】 ※廃盤になっており、相当なプレミアがついている。



マルホランドドライブ
『マルホランド・ドライブ』(01)のサントラ。
スコア担当はアンジェロ・バダラメンティ。

奇才、デイヴィッド・リンチによる摩訶不思議なミステリー巨編。
簡単に書けば、田舎から女優になる夢をもってハリウッドにやってきたヒロインが、夢破れて悲しい結末を迎えるというもの。
ここにリンチなりの時間の湾曲、主人公の湾曲、登場人物の精神の具現化などが混じり合い、一筋縄ではいかない内容となっている。

ヒロインを演じたナオミ・ワッツはこの映画に出演当時は、さほど出演作はなかったが、本作をきっかけに女優として開花したといっても過言ではないだろう。

リンチ作品には切っても切れない、アンジェロ・バダラメンティがスコアを担当。
メインテーマはヒロインの心情を表現したかのような哀愁漂う(むしろ、悲壮感漂うといったほうがいいか)旋律で、独特の美しさがある。これぞ、バダラメンティ節といったところ。

ここに50年代ポップスをリンチ自らが手がけたナンバーやノイジーなスコアなどが交錯し、音楽面もまた一筋縄ではいかない。
でも、それがたまらない魅力でもあるのだ。


【amazon】