ビンさんの銀幕音楽堂・第627回(2014年2月1日放送分) 







【放送日:2014年2月1日 PM9:00オンエア】

・銀幕アラカルト:リズ・オルトラーニ追悼特集

『世界残酷物語』ostより「少女水難救助隊」(co:リズ・オルトラーニ)
『世界残酷物語』ostより「ワン公のナベ料理」(co:リズ・オルトラーニ)

『黄色いロールスロイス』ostより「Main Title: The Yellow Rolls-Royce」(co:リズ・オルトラーニ)
『黄色いロールスロイス』ostより「Forget Domani」(vo:カティーナ・ラニエリ)

『ヤコペッティの残酷大陸』ostより「残酷大陸のテーマ」(co:リズ・オルトラーニ)
『ヤコペッティの残酷大陸』ostより「オー・マイ・ラブ」(vo:カティーナ・ラニエリ)

『怒りの荒野』ostより「Una Sull' Altra」(co:リズ・オルトラーニ)

『女の秘めごと』ostより「Una Sull' Altra」(co:リズ・オルトラーニ)

『マッキラー』ostより「Quei giorni insieme a te」(vo:オルネラ・ヴァノーニ)

『アマゾネス』ostより「Le Amazzoni」(co:リズ・オルトラーニ)

『ブラザー・サン・シスター・ムーン』ostより「FRATELLO SOLE SORELLA LUNA」(vo:クラウディオ・バリオーニ)

『食人族』ostより「Cannibal Holocaust Main Theme」(co:リズ・オルトラーニ)

『世界残酷物語』ostより「モア~心の奥底に~」(co:リズ・オルトラーニ)


・銀幕音楽堂メールボックス

番組宛にいただいた、メール、FAXを紹介。


そのほか、番組にチケット提供していただいてます、MOVIX橿原さんの上映情報など。


以上のラインナップでお送りいたします。



奈良のコミュニティFM、FMハイホー(81.4MHz http://www.fm814.co.jp/)にて、お送りしております1時間の「映画音楽専門番組」です。

放送日:毎週土曜日 PM 9時~10時

コミュニティFMですので、奈良県内だとカーラジオならたいてい聴取可能なのですが、自宅となると限られた地域しかクリアに聴けません。
もし、聴取可能だよ~、という地域にお住まいであれば聴いていただけるとありがたいです。
聴けない方には、雰囲気だけでもお伝えすべく、ここに放送内容をUPしておきます。

番組では、MOVIX橿原のペア・チケットをプレゼント中!
ご希望の方は、上のリンク先より当番組宛に番組の感想、リクエスト、映画に関連することならなんでもメール、FAX、受け付けております。
いただいた方には全国のMOVIXで使用できる(できれば地元、MOVIX橿原で使用していただきたい・・・)ペア・チケットをお送りいたします。



《裏ばなし》

今週はいろいろと企画していたネタがあったのですが、それがすっかり吹っ飛んでしまうニュースが飛び込んできました。
イタリア映画音楽界の巨匠、リズ・オルトラーニが亡くなったのです。

享年87歳。

オルトラーニといえば『世界残酷物語』(62)が最も有名でしょう。
主題曲は「モア」と名付けられ、後に映画音楽を離れてスタンダード・ミュージックとして、いまでも親しまれています。
がもともと使われた映画は、世界中のグロテスクな習慣や風習を集めた、エログロ・ドキュメンタリー映画であることも、周知の事実。

このような作品から、格調高い文芸作品まで、とにかくオルトラーニの紡ぎだすスコアは、美しいメロディ・ラインに定評があります。

今回は、オルトラーニの訃報を受け、ささやかながら追悼特集とお送りいたします。
そもそも、オルトラーニ作品が好きだったので、番組ではこれまでもよく取り上げている作曲家ですが、あらためてその偉業を聴いていただくことにしました。

なお、特集で取り上げる作品がこれでもかなり割愛した結果ではありますが、時間の関係上、新作の音楽を取り上げられなかったのは、ちょっと残念ではありました。



セカイザンコクモノガタリ
『世界残酷物語』(62)のサントラ。
スコア担当はリズ・オルトラーニとニーノ・オリヴィエロ。

世界中の驚くべき風習・奇祭等々を記録したドキュメンタリー映画。
グアルティェロ・ヤコペッティ監督は、本作で一気に売れっ子監督に。
その後も同工異曲な作品を撮り続け、その傍にはいつもオルトラーニがいるというスタイルだった。

主題曲「モア」は、いまやスタンダード・ナンバー。
サントラでは、これが様々なバリエーションで流れてくる。
他にもイージー・リスニングとしても楽しめるスコアが収録されており、映画の内容さえ気にならなければ(笑)十分楽しめるスタンダード・サントラ。


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リズオルトラーニサクヒンシュウ
リズ・オルトラーニの作品集。

これ一枚あれば、オルトラーニの魅力が堪能できるというシロモノ。
なにしろ、いまだにCD化されていない作品も収録されているのが嬉しい。

番組で取り上げているのは、オルトラーニがイタリア以外の作品としては代表格の『黄色いロールスロイス』(64)。
一台の黄色いロールスロイスを巡って様々な登場人物が織りなすオムニバス・コメディ。
イングリット・バーグマン、シャーリー・マクレーン、ジャンヌ・モロー、レックス・ハリソン、ジョージ・C・スコット、オマー・シャリフ、アラン・ドロンと、オールスター総出演の贅沢な一本。

オルトラーニのスコアもいつもながら美しくてゴージャス。

挿入歌「Forget Domani」も親しみやすいナンバーで、唄っているのはオルトラーニ夫人である、カティーナ・ラニエリ。

この作品集CDは2枚組。伊BMG Italy/RCAよりリリース中。


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ヤコペッティノザンコクタイリク
『ヤコペッティの残酷大陸』(71)のサントラ。
スコア担当はリズ・オルトラーニ。

ヤコペッティ監督とのコラボレーションの到達点。
奴隷制度はびこる時代のアメリカでの黒人たちの受難を劇映画のスタイルで撮った一大巨編。

マーチ風のテーマ曲から、『ドライヴ』(11)でも効果的に使われた主題歌「オー・マイ・ラブ」(唄:カティーナ・ラニエリ)まで聴きどころの多い作品。


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イカリノコウヤ
『怒りの荒野』(67)のサントラ。
スコア担当はリズ・オルトラーニ。

リー・ヴァン・クリーフ、ジュリアーノ・ジェンマ主演のマカロニ・ウエスタン。

テーマ曲は『ジャンゴ 繋がれざる者』(12)でも効果的に使われた。




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オンナノヒメゴト
『女の秘めごと』(71)(※日本劇場未公開)のサントラ。
スコア担当はリズ・オルトラーニ。

イタリア映画界の奇才、ルチオ・フルチによるエロティック・サスペンス。

オルトラーニのスコアはジャズ色が濃厚で、メインテーマなどはじつにクールでカッコイイ。


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マッキラー
『マッキラー』(71)(※日本劇場未公開)のサントラ。
スコア担当はリズ・オルトラーニ。

こちらもルチオ・フルチ監督によるサスペンス・スリラー。
イタリアの片田舎で、少年たちが次々と殺される猟奇事件が発生。
犯人は意外なところに潜んでいた・・・。

フルチ作品中、もっともよくできた脚本だと、少なくとも僕はそう思う。
なにげにイレーネ・パパスも出演している。

オルトラーニのスコアがまた素晴らしく、オルネラ・ヴァノーニが高らかと歌い上げるメインテーマは絶品。


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アマゾネス
『アマゾネス』(73)のサントラ。
スコア担当はリズ・オルトラーニ。

あのテレンス・ヤングが放つ、肌もあらわなお姉さん方が取っ組み合いのケンカを披露する、一大歴史大作。

格調高いというよりも、どことなく長閑なオルトラーニのスコアがいい具合に効いている。

特に軽快なテーマ曲は、一度聴いたら耳について離れないくらいインパクトが大きい。

2011年にスペインのレーベルQuartet Recordsから完全盤CDが500枚限定でリリースされたが、既に廃盤。
現在、iTunesにてダウンロードで入手可能なのは通常盤の内容。


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ブラザーサンシスタームーン
『ブラザー・サン・シスター・ムーン』(72)のサントラ。
スコア担当はリズ・オルトラーニ。

聖フランチェスコの物語を格調高く描いた、フランコ・ゼフィレッリ監督による一大叙事詩。

キワモノ映画で培った美しいメロディ・ラインがいかんなく発揮されたオルトラーニの独壇場。

日本公開版はドノヴァンが唄ったテーマ曲が話題になったが、あれはアメリカ、日本で公開されたバージョンで、現在リリースされているサントラはイタリア本国盤なので未収録。
オリジナルはクラウディオ・バリオーニが唄っている。


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ショクジンゾクカンゼンバン
『食人族』(79)のサントラ。
スコア担当はリズ・オルトラーニ。

アマゾンの奥地で消息を絶った撮影隊を探しに行ったら、1本のフィルムが残っていた。
それを再生すると、トンでもない出来事が記録されていたという、キワモノ中のキワモノ。

そんな映画でもオルトラーニの書くテーマ曲のなんと美しいことよ。

どのような映画であっても、その姿勢がまったくブレなかったオルトラーニの悟りの境地ともいうべき作品。


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