ビンさんの銀幕音楽堂・第579回(2013年3月2日放送分) 







【放送日:2013年3月2日 PM9:00オンエア】

・銀幕アラカルト:モーリス・ジャールでおジャール

『アラビアのロレンス』ostより「序曲」(co:モーリス・ジャール、指揮:ニック・レイン、演奏:シティ・オブ・プラハ・フィルハーモニック・オーケストラ)

『クライシス2050』ostより「エンド・クレジット」(co:モーリス・ジャール、指揮:ニック・レイン、演奏:シティ・オブ・プラハ・フィルハーモニック・オーケストラ)

『ファイヤーフォックス』ostより「エンド・クレジット」(co:モーリス・ジャール、指揮:ニック・レイン、演奏:シティ・オブ・プラハ・フィルハーモニック・オーケストラ)


・ニューシネマ・サウンド

『横道世之介』ostより「横道世之介のテーマ」(co:高田漣)
『横道世之介』ostより「雪の日」(co:高田漣)


そのほか、番組にチケット提供していただいてます、MOVIX橿原さんの上映情報など。


以上のラインナップでお送りいたします。



奈良のコミュニティFM、FMハイホー(81.4MHz http://www.fm814.co.jp/)にて、お送りしております1時間の「映画音楽専門番組」です。

放送日:毎週土曜日 PM 9時~10時

コミュニティFMですので、奈良県内だとカーラジオならたいてい聴取可能なのですが、自宅となると限られた地域しかクリアに聴けません。
もし、聴取可能だよ~、という地域にお住まいであれば聴いていただけるとありがたいです。
聴けない方には、雰囲気だけでもお伝えすべく、ここに放送内容をUPしておきます。

番組では、MOVIX橿原のペア・チケットをプレゼント中!
ご希望の方は、上のリンク先より当番組宛に番組の感想、リクエスト、映画に関連することならなんでもメール、FAX、受け付けております。
いただいた方には全国のMOVIXで使用できる(できれば地元、MOVIX橿原で使用していただきたい・・・)ペア・チケットをお送りいたします。



《裏ばなし》

すでに巷では第85回アカデミー賞の話題でもちきりですが、番組収録の関係上、結果発表ができないのがもどかしゅうございます。
ってな話を、冒頭で延々としている今回のオンエア。

「銀幕アラカルト」では、4年前の3月に亡くなったモーリス・ジャールの作品を。
といっても、今回はサントラではなく再演奏盤です。

どちらかといえば、サントラ音源を重視する僕としては、いかに演奏の技術が高かろうと、録音状態がクリアであろうと、再演奏盤にはあまり食指が動かなかったのです。
再演奏のなかでも、ニック・レイン指揮、シティ・オブ・プラハ響の演奏は、オリジナル重視のそのスタイルもさることながら、演奏技術も高くて映画音楽ファン、とりわけサントラ・ファンにも定評があります。

今回、番組で取り上げるのは2010年にリリースされた、シティ・オブ・プラハ響による『アラビアのロレンス』(62)のスコアを完全収録するのもさることながら、いまだにCD化もされていないジャールの作品までカヴァーした、ファン垂涎のディスク。

ということは知っていたのですけど、前述のとおり二の足を踏んでいたのも事実。
それが先日、大阪は日本橋の中古ショップでお求めやすい価格で店頭で並んでいるのを見つけ、買ってきて聴いてみたらば・・・やっぱり定評のあるオケということもあり相当に満足のいく仕上がりになっていたのでした。

まずは、『アラビアのロレンス』の「序曲」を。
サントラの「音」に慣れている身としては、この再演奏盤はたしかにいいんだけど、僅かに違和感を覚えたのもたしか。
ま、そこは実際に聴いていただいて判断してもらいましょう。

それよりも、未CD化音源の2曲!! これには興奮しました。
日米合作のSF巨編『クライシス2050』(90)からは荘厳なコーラスの「エンド・クレジット」を。
オルフの「カルミナ・ブラーナ」にそっくりだとも言われましたが、もうなんというか、迫力で押し切りました! といったナンバーです。

続いて、『ファイヤーフォックス』(82)。
クリント・イーストウッド監督、主演のスパイ・アクション巨編で、とにかくこのマーチ風のテーマ曲がすこぶるカッコよく、まさにジャールの真骨頂!!
いまだにサントラが出ないのが不思議。


続いて、公開中の映画とその音楽を紹介する「ニューシネマ・サウンド」。
2月23日より公開されった『横道世之介』のサントラから。
テーマ曲と、劇中の印象的な場面に流れるスコアの2曲をお送りいたします。



アラビアノロレンスサイエンソウ
ニック・レイン指揮、シティ・オブ・プラハ・フィルハーモニック・オーケストラによる、モーリス・ジャール作品の再演奏盤。

2枚組になっており、1枚目には『アラビアのロレンス』(62)のスコアを完全収録。
そして2枚目には未サントラ音源の再演奏を含む、ジャールの作品集といった内容になっている。
『クライシス2050』、『ファイヤーフォックス』の他に、『パラドールにかかる月』、『いまを生きる』、『ナザレのイエス』などを収録。

英TADLOWレーベルよりリリース。


【amazon】
【タワーレコード】






ヨコミチヨノスケ
『横道世之介』のサントラ。
スコア担当は高田漣。

じつにほのぼの、そしてユーモラス、さらに心の琴線をくすぐるスコアの数々。
といっても、2時間40分という長尺な映画のわりには、スコアは計7曲ですべて合わせても20分足らず。
その分、要所要所をきっちりサポートする好スコアになっている。

スコアを担当した高田漣は、すでに業界では大活躍しているミュージシャン(「マルチ弦楽奏者」という肩書き)だが、映画音楽はおそらく今回が初めてではないだろうか。
初めてにしては、じつに見事なスコアになっていて、今後もこのジャンルでの活躍も大いに期待したいところ。
ちなみに父親はフォークシンガー、高田渡。

サントラは先週紹介した『きいろいゾウ』同様、iTunesによるダウンロード販売のみ。
なお、ASIAN KUNG-FU GENERATIONによる主題歌は未収録。
これまた『きいろいゾウ』と同じく、ソング・ナンバー自体はともかくとして、映画音楽という観点からすれば悪く言えばとってつけたような主題歌であり、音楽的にはこの素晴らしいスコアがあればそれで十分。

映画自体が素晴らしいだけに、昨今の日本映画界の悪しき習慣がまたしても、ここにもあるのは遺憾である。


【iTunes】