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ビンさんの銀幕音楽堂・第889回(2019年3月9日放送分) 



20190309銀幕音楽堂














【放送日:2019年3月9日(土)PM9:00オンエア】
【再放送:2019年3月13日(水)PM6:00オンエア】

・イオンシネマ西大和 みてみて探訪記
奈良県は河合町にありますシネマコンプレックス、イオンシネマ西大和さんで上映される映画の情報、イベントの情報などなどを紹介。

『翔んで埼玉』ostより「さいたマーチ」(co:Face 2 fAKE)
『翔んで埼玉』より「埼玉県のうた」(vo:はなわ)

『家へ帰ろう』ostより「El último traje」(co:フェデリコ・フシド)

・銀幕音楽堂メールボックス
番組宛にいただいた、メール、FAXを紹介。

『マスターズ 超空の覇者』ostより「He-Man Victorious / End Titles」(co:ビル・コンティ)


以上のラインナップでお送りいたします。


奈良のコミュニティFM、FMハイホー(81.4MHz http://www.fm814.co.jp/)にて、お送りしております1時間の「映画音楽専門番組」です。

放送日:毎週土曜日 PM 9時~10時
再放送日:毎週水曜日 PM 6時~7時 (土曜日放送分の再放送です)

当番組はサイマル・ラジオでも発信しています。
ご自宅のPC、スマートフォンでお聴きいただけます。
上記、サイト内のバナーをクリックしてください。




【裏ばなし的なもの】

今回は月の2週目、ということで、「イオンシネマ西大和 みてみて探訪記!」を。

奈良県は河合町にありますシネマコンプレックス、イオンシネマ西大和さんで上映されてい映画の紹介、そしてこれから公開される映画の紹介を音楽交えてお送りいたします。

今回はヒット作、『翔んで埼玉』と、8日から期間限定上映となる『家へ帰ろう』をピックアップ。
音楽交えて紹介しています。

さてさて、今回の放送では放送始まって以来、初めてのことが起こりました!
それはうちの番組にもアシスタントにお手伝いしてもらうことになったのです(笑)

番組始めてかれこれ十数年、ずっと一匹狼でやってきた当番組に、アシスタントというのはこれは快挙なのか暴挙なのか。
なにはともあれ、お聴きいただいて判断していただきますよう、よろしくお願いいたします。

因みにアシスタントはやる気まんまんであります(笑)

ってなわけで、今回もご用とお急ぎでない方は、ぜひお聴きあれ!!


ビンさんの銀幕音楽堂・第854回(2018年7月7日放送分) 



20180707銀幕音楽堂














【放送日:2018年7月7日(土)PM9:00オンエア】
【再放送:2018年7月11日(水)PM6:00オンエア】

・ニューシネマ・サウンド

『ハン・ソロ スターウォーズ・ストーリー』ostより「ハン・ソロの冒険」(co:ジョン・ウィリアムズ)

『モリのいる場所』ostより「庭」(co:牛尾憲輔)

・銀幕音楽堂メールボックス
番組宛にいただいた、メール、FAXを紹介。

『エル・トポ』ostより「Bajo Tierra (Under The Earth) 」(co:アレハンドロ・ホドロフスキー)

『次郎物語』より「男は大きな河になれ 」(vo:さだまさし)

『青春の蹉跌』より「青春の蹉跌のテーマ」(co:井上堯之)


以上のラインナップでお送りいたします。


奈良のコミュニティFM、FMハイホー(81.4MHz http://www.fm814.co.jp/)にて、お送りしております1時間の「映画音楽専門番組」です。

放送日:毎週土曜日 PM 9時~10時
再放送日:毎週水曜日 PM 6時~7時 (土曜日放送分の再放送です)

当番組はサイマル・ラジオでも発信しています。
ご自宅のPC、スマートフォンでお聴きいただけます。
上記、サイト内のバナーをクリックしてください。




【裏ばなし的なもの】

あっという間に7月です。
7月というと夏です。
いやぁ・・・なかなか夏って感じがしないのはなんでだろう?

7月になった途端にどえらい雨が降りまして、各地に被害を巻き起こしています。
あなたのお住いの地域は大丈夫でしょうか?

さて、今回のオンエア、オープニング・トークで、ほれ、世界中で話題のあのイベントについて、ぐっちゃらぐっちゃら喋ってます。
収録したのはまだクッキーの美味しいあの国との対決の前でありまして、それを含めてイタいことを抜かしとるなぁ・・・なんて思わないでくださいね(笑)

というご了承をいただいたところで、ニューシネマ・サウンドのコーナーでは、まずは『ハン・ソロ』のメインテーマ、ジョン・ウィリアムズ御大書き下ろしの1曲をお聴きあれ。
作品そのものについては、できるだけ感情を抑えて喋っております(笑)
タガが外れると、1時間では到底収まりきらないと思いますので、あくまで自主規制の結果ということで。

続いて、イオンシネマ西大和さんにて12日までの上映予定になってます『モリのいる場所』を。
じつは月の第2週目はイオンシネマ西大和さんのコーナーがあるのですが、その時には上映が終わっていますので、ここで取り上げてみました。

メールボックスのコーナーでは、いただいていたリクエストの宿題を。
個人的に魂の映画の一つであり『エル・トポ』についても、1時間では喋り切れないところですが、これもはやる気持ちを抑えての紹介(笑)
続く、『次郎物語』に『青春の蹉跌』は、日本映画の音楽を考えるうえでいいリクエストをいただいたなぁ・・と。

ってなわけで、大雨の後始末も大変ではありましょうが、7月最初のオンエア、ご用とお急ぎでない方は、ぜひお聴きあれ!!



■『最低。』■(映画) 



さいてい
【公式サイトはこちら!】

『8年越しの花嫁』が公開中の瀬々敬久監督作品。

『8年越し~』の1本前になるが、公開時期はほぼ同じ。
いずれにせよ、メジャーな作品から、本作のような小規模作品まで、じつに精力的な活動をされている。

瀬々監督といえば、知る人ぞ知る「ピンク四天王」と言われた一人。
でも、エロティックな部分が皆無だった昨年の『64』や、続く『8年越し~』といった作品を担当する中で、本作のような作品は監督の本領発揮なのではないかと思った。

原作はAV女優である紗倉まなが書いた小説。
高専出身者で在学中にAVに出演してそのままその世界に入っていったという経歴もさることながら、工業地帯をバックに撮った写真集が発売された頃には、僕も書店で見かけたことがあった。
ユニークな人が出てきたなぁなんて思ったものだが、いわゆる「工場萌え」なんて言葉をよく耳にした時期でもあったので、彼女がその火付け役なのかな?
あと、明〇家さ〇まとツーショット写真が撮られたこともあったっけ(笑)

小説は未読だし、いわゆる文学界ではどれくらいのレベルのなのかわからないけど、本業のかたわらに文筆業もこなすというのは凄いと思う。
AV女優って、けっこう本業とはギャップのある活動をしてたりする(かつての黒木香みたいな)印象があるが、彼女もその一人なんだろうか。


物語は3人の女性が登場する。
夫婦生活に満ち足りなさを感じ、AVの世界に足を踏み入れる人妻美保(森口彩乃)。
地方出身者で実家には内緒ながら、現役売れっ子AV嬢の彩乃(佐々木心音)。
母がAV嬢だったことが同級生たちに知られ、学校生活に馴染めない高校生あやこ(山口愛奈)。
いずれも、自身の生活にAVが介入してくる。

3人の女性の姿を描きながら、物語のテーマは「家族」というところが興味深い。
AVを非日常とするならば、日常に非日常が入り込んでくることで、逆にそれによって家族の絆が深まるという視点がユニークだし、時にストレートに胸を打つ。
映画の内容はまったく異なるし、描き方は違うけれど、これは続く『8年越し~』でも「家族」を描いていたこともあって、監督の作品に据えたテーマはまったくぶれていないのが面白いと思った。

原作は4つのストーリーが独立した形になっているそうだが、映画はその中から3編をピックアップし、それぞれが相互に関わりを持つように脚色されている(監督も脚色に参加)。
これは映画としてじつにドラマティックだし、具体的なことは挙げないけれど、まさに文芸作品を観ているような箇所もあってじつに見応えがあった。

もちろん、セクシャルな場面については、けっこう迫力のあるもので、やっぱりそこは最初に書いたように本領発揮というところなんだろう。
なんでも撮影時には監督と助監督が男同士でそういったシーンを演じてみせるとのこと。
そりゃあ、口で指示するよりも演じてみせる方が女優さんたちにも理解しやすいだろうし、女優さんの(男優もそうだろうけど)緊張感を緩和するということもあるんだろう。
つくづく、映画って面白いなぁと思う。

主演の3人の女優については、それぞれにあまり馴染みがないが、その分先入観なく映画と対峙できたのも僕としてはプラスだった。
それぞれの役柄を見事に演じきっており、さらに江口のりこ、渡辺真紀子、高岡早紀、根岸季衣といった実力派女優を脇に配してのキャスティングも映画に深みを持たせている。

どうしても偏見の目にさらされる(本作でもそういう描写はある)AV女優だが、その世界に入ったいきさつはそれぞれあるにしても、一つの職業として誇りを持っているのは本作の登場人物の言動でも理解できる。
そこは原作者の慟哭とも捉えられる。
どうしてもセクシャルな部分のみがクローズアップ(まあ、それが本来の目的なんだけど)されて、それに出演する女優の人間性が無視されてしまいがちなAVの世界。
いや、AV観る人はそんなことまでいちいち考えてらんないよ、というところなんだろうが、現場にいる者から生の声を発信するという意味でも、原作も含めて本作はとてもいい機会だったんじゃないだろうか。
仕事に携わる者には、それぞれにプロ意識がある。
それはどのような仕事であれ変わりないものなのだ。
それはじつに尊いものだと思う。

この映画はAVの内幕ものというわけではなく、たまたま自身の生活にAVが関わったということ。
今置かれている立場から、次のステップへと踏み出していく3人の女性の姿をみつめる、瀬々監督のまなざしは慈愛に満ちたものに見えた。



📖パンフレット📖

・縦257㎜×横182㎜
・18ページ 無線綴じ製本
・株式会社マージネット
・定価:800円(税込み)
表紙、中身ともにマット調の原紙(厚みはすべて同じ)を使用。
オールカラー。
3人のヒロイン、監督、原作者それぞれのロング・インタビューを掲載。
監督補によるプロダクションノートなど、読みどころ多し。



♬音楽♬
さいていふちどり
スコア担当は入江陽。

瀬々監督とは『マリアの乳房』のスコアも担当。

予告編でも流れている、ピアノとエレキギターによる静謐なスコアが印象深い。
全編にわたってスコアが流れる、というスタイルではなく、ヒロインたちの心の機微を音楽で表現するというスタイル。
なので、劇中、ここぞ、というところで静かにスコアが流れてくるといった感じ。

サントラはリリースされていない。

エンドクレジットに流れてくるのは、泉まくらのヴォーカルによる「ふちどり」。
いわゆるラップ調のナンバーで、歌詞の内容がわかれば映画としても効果的なんだろうけど、正直エンドクレジットで初めて聴く身にしては、なにを歌っているのかよくわからない。
独特なヴォーカルで、それをひっくるめて「音」として捉えればよいのだろうか。

因みに先に挙げたパンフレットの最後のページには、「ふちどり」の歌詞が掲載されている。

楽曲自体は泉まくらのベスト盤「5 Years」に収録されている。
【amazon】
【amazon MP-3】
【タワーレコード】
【iTunes】





■『勝手にふるえてろ』■(映画) 



かってにふるえてろ
【公式サイトはこちら!】

意外にも本作は松岡茉優映画初主演作なんだそうだ。

本作を観た前日は彼女が主演していた『コウノドリ』が最終回だったので、なんだか松岡茉優デーのような感じだったな(「探偵!ナイトスクープ」では本作の宣伝でゲスト出演も)。

彼女がメジャーになったのはやはりNHKの『あまちゃん』なんだろうけど、僕はあのドラマ、半分以上観てなくって、その観てなかった部分で彼女が登場していたのだった。

実際にこの女優を初めて観たのは同じくNHKのドラマ『銀二貫』だった。
高田郁による原作(江戸時代の大阪を舞台にした人情劇)はドラマになる前に読んでおり、ドラマ化されると聞き、主人公はもとより(主人公松吉を演じたのは林遣都、見事だった)ヒロインを誰が演じるのか興味深かった。
火事に遭い、顔に大きな火傷を負ってしまうが、主人公松吉の大きな心のよりどころとなる、大事な役柄である。
結局、少女時代を芦田真菜が演じ、大人になったヒロインを松岡茉優が演じるという。
誰? それ? と思いつつ、ドラマを観たわけだが、原作のイメージ通りの役柄(火傷は顔ではなく首筋に変更されていたけれど。事務所からの要請?)を演じきったその女優に大きく惹かれた。

以後、同じくNHKでは水族館のイルカショーのトレーナーを瑞々しく演じた『水族館ガール』、そしてTBSの『コウノドリ』と、着々とキャリアを積んでいく。
そんな印象があったので、映画初主演作というのはほんとに意外(映画では『ちはやふる』にも出てたしね)だった。


綿矢りさの原作小説を、大九明子が映画化。
綿矢りさといえば、過去に映画化された『インストール』(監督は片岡K。最近まったく名前を見かけなくなったね)は観たけれど、大九監督の作品は初めて観ることとなる。

恋愛経験のないヒロインが、中学生時代からの片思いの相手(北村匠海。彼女の中で勝手にイチ(1)と呼んでいる)を理想の恋人と夢想する中で、突然告白された会社の同僚(渡辺大知。彼女の中では二(2)と呼んでいる)との間で揺れる姿を描く。
理想と現実の中で、いろんな価値観が自身の中でグルグル回るところを映画はコミカルに描き、松岡茉優はこれを多少オーバーアクト気味に演じる。
特に思い込みの激しいヒロインは、周囲を巻き込んで相当にエキセントリックなキャラである。

ただ、あることがきっかけでヒロインの価値観がもろくも崩れ去ってしまうのだが、映画はこれを境にテンションがガラッと変わる。
これには多少戸惑ってしまったけれど、あくまでヒロインの心情に沿った映画と考えれば至極当然な演出であり、松岡茉優最後までヒロインを演じ切るのだ。

最後に放つヒロインのセリフが、じつに重みを持って響いてくる。
それは一体誰に向かって放たれた言葉なのか。
なんでもそこは、原作小説とは違ったニュアンスで表現されているそうだが、いろんな解釈ができるということで、映画的な奥行きを監督は持たせているんだと思った。


自分の価値観が、なにかのきっかけで崩れてしまうことは、生活している中で多かれ少なかれあること。
程度の差はあれども、思わずうろたえてしまったりするわけだが、それを表面に出さないことで、自分を含む社会の均衡は保たれている。
でも、この映画のヒロインはそれを思いっきり表にさらけ出すのだ。
それは人間本来の姿であるものの、理性が働いて抑制することもまた人間の姿。
ただ、本作で描かれるようなテーマはもとより、あらゆることで抑制された気持ちを、この映画のヒロインの姿に投影し、少しでも発散できることを考えれば、本作は一服のストレス解消剤なのではないかと僕は感じた。


最後に一つ。
まったく恋愛経験のないヒロインを、松岡茉優が演じるのは、説得力に欠けやしないかぃ?(笑)
これは昨今の異常ともいえる恋愛映画ラッシュの、大きな欠点の一つでもある。
恋愛経験がないだの、恋人にふられるだの、人気美人女優がこぞってそういった映画に出演しているけど、普通に考えりゃありえないわな。
そういう意味では、この作品も例外ではなかったな。



📖パンフレット📖

・縦170㎜×横257㎜
・14ページ 無線綴じ製本
・アベ印刷
・定価:720円(税込み)
表紙はPP貼り。中身はオールカラー。
キャスト、スタッフの詳細以外に、幾人かの漫画家、イラストレーターによる「応援イラスト」が面白い。



♬音楽♬
かってにふるえてろべいびーゆー
スコア担当は高野正樹。

CM、ドラマなどで活躍されているそうで、大九監督とも過去にコラボを組んでいる由。
最近では『劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き』のスコアも担当。

正直、映画を観ている間は印象に残るスコアではなかったのだが、本作で最大の功労はヒロインの価値観が崩壊する場面。
あのいきなりのミュージカル仕立てな演出は本作最大の見せ場であり、松岡茉優の歌手ぶりが発揮される稀有なシーンである。

そこで歌われるソング・ナンバー「アンモナイト」の作詞は大九監督、作曲を高野氏が担当。
残念なことに本作のサントラはリリースされておらず、松岡茉優の歌声も映画を観ないと聴けないという状態。
どんな形でもいいから、音源、リースしてくれないだろうか。

なお、エンディング・テーマは劇中、二(2)を演じる渡辺大知がヴォーカルを担当するユニット、黒猫チェルシーによる「ベイビーユー」。
【amazon 初回生産限定盤(DVD付)】
【amzon 通常盤】
【amazon MP-3】
【タワーレコード 初回生産限定盤(DVD付)】
【タワーレコード 通常盤】
【iTunes】





■『8年越しの花嫁 奇跡の実話』■(映画) 



はちねんごしのはなよめ
【公式サイトはこちら!】

コンスタントに映画を監督している、瀬々敬久監督の最新作。
昨年は『64』を発表し、今年は本作と同時に『最低』も公開中ということで、ほんとうに精力的だ。

岡山在住のカップルに起こった実話を、自身たちが手記として発表し、TVで取り上げられたことで話題となった。
いわゆる難病もの(同じ病気を扱ったクロエ・グレース・モレッツ主演の『彼女が目覚めるその日まで』が公開されているのは、単なる偶然?)一つだが、創作ではなく実話ということで、奇をてらったつくりではないところがまず好感のもてるところ。
ここは瀬々監督と脚本を書いた岡田恵和のタッグが功をなしたというところだろう。

映画は二人の苦難の日々を淡々と描いていくのだが、時間の経過をスプリットなどを駆使して表現するなど、わずかに映画的な表現を盛り込んでいる。
しかし、それさえも映画の本質をさえぎるものではなく、極力「創作」というイメージを持ち込まないところに作り手側の良心を感じる。
映像的な処理よりも、小道具の使い方に長けていたが、それは敢えてここで書くことではなく、実際に映画を観て確認していただきたい。

カップルを演じる佐藤健、土屋太凰の演技も素晴らしく、前者は完治する保証のない恋人の回復を待ち続ける、これまでになく(と書くと失礼か)ストイックなキャラを瑞々しく演じ、後者は普段は活発な印象のある女優(某自動車CMのキレッキレなダンスに顕著)だが、徹底したリサーチの下、重い病を患ったヒロインを演じきった。
さらに、ヒロインの両親を演じた薬師丸ひろ子、杉本哲太も素晴らしく、映画に説得力をもたらすいいキャスティングだったと思う。
特筆すべきは中村ゆり。
薄幸な女性を演じれば日本映画界ダントツの印象がある彼女が、珍しく今回は幸をもらたす人物を好演している。
じつに「わかった」キャスティングだ(笑)

岡山を中心にロケが敢行され、さらに重要な舞台として小豆島が登場するのは、関西人の僕としては嬉しいところ。
物語の本筋とは少し離れるものの、ともすれば暗く重くなりがちな物語に、小豆島の農村歌舞伎を持ち込むことで、ある種の風穴を開けるのは効果的だったと思う。

人の関わりの大切さ、とりわけ本作では「家族」をテーマに人間を描く瀬々監督の視線は今回も揺るがない。
単に物語のアクセントとして難病ものを取り込む他の映画とは一線を画している。
そういう真摯な姿勢が、ラストの感動を呼び起こすのだ。
心して鑑賞されたし。




📖パンフレット📖

・縦181㎜×横227㎜
・18ページ 無線綴じ製本
・株式会社久栄社
・定価:720円(税込み)

全ページマット調の原紙を使用で落ち着いた印象。
表紙はマーメイドを使用か、手触りのよいファインペーパーが使われている。
内容は主要登場人物のプロフィール、監督、脚本家をはじめとするスタッフのプロフィールに加え、ヒロインが罹る病である抗NMDA受容体脳炎の解説、ロケ地マップなど。
最後の2ページは関連グッズと松竹2018年カレンダーの広告ページ。



♬音楽♬
はちねんごしのはなよめ
スコア担当は、『64』でも瀬々監督と組んだ村松崇継。

こういったテーマの作品は、まずメインテーマのメロディが成功の鍵を握ると思うのだが、そういう意味では今回も素晴らしいスコアで魅了してくれる。
とはいえ、その使い方は極々控えめ。
しかし、クライマックスでは怒涛のように、コーラスを伴いながら盛り上げてくれる。
その匙加減が絶妙である。

またドノヴァンの名曲、「キャッチ・ザ・ウィンド」をマーク・マイルズなるシンガー(詳細判らず)がカヴァーしたナンバーが流れたり、女性シンガーによる英語のナンバーが流れてくる。
この女性シンガーはシャンティ・スナイダー。
かのゴダイゴのメンバー、トミー・スナイダーの娘さんなのだそうだ。
本作でソング・ナンバーといえばエンディング流れてくるバックナンバーのヴォーカル曲がキャッチーだが、劇中の要所要所で流れるシャンティ・スナイダーのヴォーカルが一つの清涼感をもたらしてくれる。

なお、サントラにはシャンティ・スナイダーのヴォーカル曲は村松崇継のスコアと共に収録されている(インレイにはマーク・マイルズ、シャンティ・スナイダーの紹介がまったくないのはどういうこと?)が、バックナンバーによるエンディング曲は未収録。
【amazon】
【amzon MP-3】
【タワーレコード】

はちねんごしのはなよめまばたき

で、そのエンディングに流れてくるバックナンバーによる主題歌「瞬き」。
昨年の『僕は明日、昨日の君とデートする』に続き、毎年この時期定番アーティストのような印象があるが、本作も物語に沿った歌詞とともに溜飲を下げてくれる。

初回限定盤やら特典がついてるやら、お好きなのをチョイスしていただきたい。
【amazon 初回限定盤(DVD付) 特典:ICカードステッカー】
【amazon 初回限定盤(DVD付)】
【amazon 通常盤 特典:ICカードステッカー】
【amazon 通常盤】
【amazon MP-3】
【タワーレコード 初回限定盤(DVD付)】
【タワーレコード 通常盤】