ビンさんの銀幕音楽堂・第823回(2017年12月2日放送分) 



銀幕20171202














【放送日:2017年12月2日(土)PM9:00オンエア】
【再放送:2017年12月6日(水)PM6:00オンエア】

・ニューシネマ・サウンド

『ジャスティス・リーグ』ostより「Wonder Woman Rescue」(co:ダニー・エルフマン)
『ジャスティス・リーグ』ostより「Friends and Foes」(co:ダニー・エルフマン)
『ジャスティス・リーグ』ostより「The Final Battle」(co:ダニー・エルフマン)
『ジャスティス・リーグ』ostより「Hero's theme」(co:ダニー・エルフマン)


・ビンさんが選ぶ、2017年度肌に合わなかった映画ベスト5!!

※番組オンエア済みなのでアップいたします。

【第5位】:『トリガール!』 9月1日公開

日テレ主催の「鳥人間コンテスト」に出場する、大学の人力飛行サークルの奮闘を描いた異色スポ根ドラマ。
土屋太鳳、間宮祥太郎らの演技はけっこう見ものではあったが・・・。

サークルの先輩役で登場するナダル(コロコロチキチキペッパーズ)のキャラが、終始同じトーンでセリフを喋っているのだが、何を言ってるのかほとんど聞き取れず鬱陶しいことこのうえなし。
これは映画の編集が悪いのか、僕が観たシアターの音響設備が悪いのか(正直、このシアターは発色もあまりいいとはいえない。武士の情けで何処とは書かないけれど)、いずれにせよある程度の面白さのある作品をぶち壊しにしてくれるナダルであった。
また、贔屓にしている矢本悠馬の使い方も、あまりいいとは言えなかったし、轟二郎ネタなどどうでもいいような小ネタを挟み込むところも逐一癇に障る映画だった。

この映画の監督は、番組を聴いていただいている某氏の後輩さんなんだそうで、そういうこともあってけっこう楽しみにしていただけにその反動も大きかった。

『トリガール!』ostより「TORI GIRL END THEME」(co:遠藤浩二)


【第4位】:『いつまた、君と ~何日君再来~』 6月24日公開

俳優、向井理の祖父母の物語を、自身の原作、企画、主演で描いた感動巨編。
中国で暮らす夫婦が戦後の混乱の中、日本へ引き上げてきてそこでも数々の困難がふりかかるという物語。

深川監督の丁寧な演出はいいのだが、ストーリー自体はこの時代を暮らしてきた人なら、たいていぶち当たっている内容で、それをわざわざ映画にできたのは、向井理が企画ゆえのことなんだろうかとそこんところが気になった。
ハッキリ言って、この程度の内容ならば、僕の身内にはもっとドラマティックな出来事もあるぞぃ、なんて思ってしまったわけで、終始凡庸な印象がぬぐい切れず。

タイトルの「何日君再来」は有名な楽曲だが、それが物語に大きな意味を持つかというと、ただ当時の流行歌だったというだけで、あまり効果的だったとも言えず。
劇中には登場しない高畑充希がカヴァーしたナンバーがエンドクレジットに流れるのだが、それとて空虚な印象しかなかった。


【第3位】:『三度目の殺人』 9月9日公開

とある殺人事件を巡り、その事件を担当することになった検事、事件の犯人、被害者の娘の3人が織りなす人間ドラマ。
監督は是枝裕和。

是枝監督の作品は毎回楽しみで注目しているのだが、正直今回の作品は不発弾のような内容だった。
福山雅治、役所広司、広瀬すずのキャスティングは、これ以上ないというほど見事だったが、肝心の物語が中途半端。
監督としては「行間を読め」という姿勢だったのかもしれないし、それは作家性としては否定するものではないが、ことミステリー作品において、起承転結の転の状態で放り投げるのはいかがなものか(こういう作りは是枝監督の『そして父になる』もそうだったなぁ)。

とにかく、鑑賞後の悶々とした気持ちが相当に強烈(いわば『寸止めの殺人』ってところか)で、正直「気持ち悪い」映画だった。

広瀬すずのキャラは昨年の『怒り』に若干被るところもあったし、彼女の母役の斉藤由貴は実生活とオーバーラップするという、時期的にも不幸だった作品だともいえるのではないだろうか。


【第2位】:『RANMARU 神の舌を持つ男』 12月3日公開

昨年、TBS系で放映された『神の舌を持つ男』の映画版。
監督は堤幸彦。

一度嘗めればその成分を一瞬にして分析できる特殊な能力を持つ主人公が、一人の女性を探して日本各地の温泉街を旅する、という内容だったが、ドラマは一応完結し、映画はその後の主人公たちの物語となる。
ちなみに製作はTBSではなく松竹単独によるもので、その理由は後で述べる通り。

メインは横溝正史ものをほうふつとさせるミステリーだが、そこに堤監督お得意の膨大なパロディと、ナンセンスなギャグを盛り込むというかつての『トリック』と同じ手法。
おまけにエンドクレジットの出演者によるダラダラ喋りまでが『トリック』劇場版と一緒でまったく進化がない。

ドラマ自体が低視聴率なうえ、映画版の製作にも乗り気じゃなかった(それがTBSが製作に関わってなかった理由。松竹は監督に対する義理で製作に踏み切ったようで)とパンフレットに堤監督が書いており、まぁ、それもひとつのいネタなんだろうが、そういう作り手が「やる気ない」を連呼するような作品を敢えて作る意味はいったいどこにあるのだろう?
まして、お金を払って映画を観に来る観客に対して、そういう姿勢を「冗談でも」とってしまう監督に強烈な抵抗を抱いてしまった。

じゃあ、そんな映画、観に行かなきゃいいじゃない、ってなものだが、ヒロインを演じる木村文乃が観たいがために劇場へ行った次第。
その木村文乃も実生活ではあっさり結婚してしまって、なんだか踏んだり蹴ったり(笑)な印象であった。


【第1位】:『ラ・ラ・ランド』 2月24日公開

デミアン・チャゼル監督による、今年けっこう話題になった1本。
監督の前の映画『セッション』がとても面白く、しかも今回はミュージカル。
公開前にサントラも聴き込んでいて、万全な体制で臨んだが、観終わって強烈な違和感が拭えなかった。
「何これ? 全然面白くない・・・」

でも、世間の評価は高く、初見の際の僕の体調が悪かったんだろうと思い、後日、再度劇場で鑑賞するも・・・やっぱりノレなかった。

まとめればこの映画、「未練たらたら男と尻軽女」というタイトルをつけてもいいんじゃないかと。
観た方ならおわかりだろうが、僕はあのラスト・シークエンスがまったく受け入れられず、強烈な拒否反応を起こしてしまった。

それまでは、けっこう楽しかったのに、最後の最後で頭の上から冷や水をぶっかけられたような、そんな気分。
まさに「肌に合わなかった映画」の最たる作品だった。

『ラ・ラ・ランド』ostより「アナザー・デイ・オブ・サン」(vo:ラ・ラ・ランド キャスト)


以上のラインナップでお送りいたします。


奈良のコミュニティFM、FMハイホー(81.4MHz http://www.fm814.co.jp/)にて、お送りしております1時間の「映画音楽専門番組」です。

放送日:毎週土曜日 PM 9時~10時
再放送日:毎週水曜日 PM 6時~7時 (土曜日放送分の再放送です)

当番組はサイマル・ラジオでも発信しています。
ご自宅のPC、スマートフォンでお聴きいただけます。
上記、サイト内のバナーをクリックしてください。




【裏ばなし的なもの】

ニューシネマ・サウンドのコーナーでは、先週末から公開が始まりました『ジャスティス・リーグ』を取り上げます。
DCコミックのヒーローたちが結集したこの映画、個人的にはガル・ガドット演じるワンダーウーマンの「新作」が年内に2本も観ることができたのはほんとに嬉しい限り。
それだけでもお腹いっぱいなのに、この映画はさらにお腹いっぱいにさせてくれる要素がてんこ盛りです。

ガル・ガドットと同じく嬉しかったのは、スコアをダニー・エルフマンが担当していること。
『マン・オブ・スティール』から始まったこのシリーズ、スコアはハンス・ヅィマー&ジャンキーXLが担当していたのを、ヅィマーが今後こういった作品のスコアは書かない、なんて言いだしたわけで。
でも、その代わりと言っちゃなんですが、エルフマンがスコアを担当したことで、音楽的な面白さも増えたわけで。

ますは、ワンダーウーマンが登場する場面には、ヅィマー&ジャンキーXLによるテーマをアレンジしてスコアに取り入れている。
さらには、「あの人」が劇中で復活する場面では、ジョン・ウィリアムズによるテーマも取り込んでいる、そしてさらに極めつけがエルフマン自身が作曲した『バットマン』(89)のテーマをクライマックスのアクションシークエンスで豪快に鳴らすところは本作のスコアの真骨頂かと思います。

そして、新しくヒーローたちのスコアも書いているということで、エルフマン、けっこういい仕事してるんやないの~~~ということで、番組ではそのあたりのスコアをド~ンとお送りいたします。

そしてそして、年末恒例企画、早くも登場です。
「ビンさんが選ぶ、肌に合わなかった映画ベスト5!!」を。

昨年12月1日~今年の11月末日までに劇場で観た映画の中から、選りすぐりの肌に合わなかった(笑)作品を挙げるわけですが、本年度はどうも我慢ならなかった、という作品は5作品に留まりました。

1位は随分前から決まっていて、それを覆すような肌に合わない作品が、果たして登場するだろうか? と思っていましたが、最終的には1位は逃げ切った、という感じですかね。

ちなみにそのベスト5は、番組オンエア後にアップいたしますので、お楽しみに!
※上記にアップしました!

あ、それと毎回書いてるかもしれませんが、「肌に合わない~」の番組テーマ曲は、『アマゾンの腹裂き族』(80)の主題歌です。
この際、「腹を割って話しましょう」という意味で使ってるのですが、これを使ってもう何年になるでしょうかねぇ(笑)

あっという間に2017年も最後の月。
師匠も走るほどせわしない月ですが、それでもご用とお急ぎでなければ、ぜひぜひお聴きあれ!!


コメント

Re: スーパーマン万歳!

> ケフコタカハシさま

こんにちは!!

> ランキングの5作のうち5位のだけは私も観ました。
> 本当に「時間を返せ(金返せと言いたいけどお金は払ってなかった笑)」と言いたくなる作品でしたわ。

前に撮影しているところを横切って云々、って書いてらっしゃったような。
なんかねぇ、観ててむしゃくしゃしてしまったんですね、あの映画。

ナダルだけの問題じゃなかったかもしれないですねぇ・・・(笑)

> ところで「ジャスティス・リーグ」は本当に面白かったです。

でしょ!

> そういえば確かビンさんに勧められて「マン・オブ・スティール」を観たはず。
> ご助言ありがとうございました。
> いやマジでスーパーマンファンにはたまらない作品でしたね。
> スーパーマンファン止めなくてよかった、つくづくそう思いましたもの。笑

あの映画って、やっぱりスーパーマンの映画なんですねぇ。
最後に(最後でもなかったけど)真打登場!! みたいな感じで。

ロイスとお母さんとの交流の場面でも、思わず熱いものがこみあげてきました。

個人的には、ワンダーウーマンが年に2回も観れたので、そこんところもウホウホでしたけど(笑)

Re: サンテレビの正月映画大百科2018とか

> ナヨンさま こんばんは!(笑)

> 「お正月映画」と言う言葉が死語になるつつある昨今ですが、
> サンテレビの正月映画大百科2018、今年も有ります。(^^;

へぇ~~~!
そういえば盆と正月にはこういう番組、ありましたよね。
「正月映画、全部みせます!」みたいな。

今のようにネットのなかった時代、映画の予告編がTVで観れるってだけで、重宝したもんです。

「SYスクリーンアワー」とかね。
(成人映画だけタイトル読まないんだな、これが)

ちなみに、我が家はサンテレビ、映りません・・・(笑)

> それと、BS10chのスターチャンネル1プレミアムで映画情報番組
> 「映画をもっと」が12月から始まりました。

最近、映画観に行ったらやたらとスターチャンネルのCMやってますけど、映画は映画館で派なもんで、ああいうCMを映画館で流すのは矛盾してるんじゃございませんか、って思うんですが・・・ねぇ。

スーパーマン万歳!

こんにちは。
ランキングの5作のうち5位のだけは私も観ました。
本当に「時間を返せ(金返せと言いたいけどお金は払ってなかった笑)」と言いたくなる作品でしたわ。

ところで「ジャスティス・リーグ」は本当に面白かったです。
そういえば確かビンさんに勧められて「マン・オブ・スティール」を観たはず。
ご助言ありがとうございました。
いやマジでスーパーマンファンにはたまらない作品でしたね。
スーパーマンファン止めなくてよかった、つくづくそう思いましたもの。笑

サンテレビの正月映画大百科2018とか

ビンさん、こんばんは。

「お正月映画」と言う言葉が死語になるつつある昨今ですが、
サンテレビの正月映画大百科2018、今年も有ります。(^^;

12/17(日)19:00~20:25放送です。
※再放送は12/24(日)16:30~17:25放送。

司会はキャイ~ンの天野ひろゆきと森川みどり、
MCは榎木麻衣(サンテレビアナウンサー)、
リポーターは元AKB48の中村麻里子(サンテレビアナウンサー)です。

それと、BS10chのスターチャンネル1プレミアムで映画情報番組
「映画をもっと」が12月から始まりました。

こちらは無料放送なので契約していなくても見られます。

【放送時間】
連日21時~23時(2時間)/連日深夜1時~3時(2時間)

Re: 2017年ビンさんの肌に合わなかった映画ベスト5

> ナヨンさま

> 1位が「ラ・ラ・ランド」だったのは意外でしたね。
> そうですか、『デミアン・チャゼル、お前嫌味ったらしくて女々しいぞ。』と思いましたか(笑)。

ははは、意外でしたか!
デミアン・チャゼルが女々しいんじゃなく、上で書いてますように登場人物が未練たらたらなのと尻軽だったというわけで。

2回観に行って、2回とも肌に合わなかったので、これはダントツ1位だなと。

映画未見の方もおられるので詳細はここでは書きませんが、やはりあのラスト・シークエンスには
「お前らそれでええんかぃ!」
と強烈な拒否反応を起こしてしまったわけで・・・。

その他の作品についても、番組で喋り切れてないことは上で書いているとおりです。

他にもどうかな・・・と思った作品はありましたが、とにかく生理的に受け付けなかったのは上の5本でした。


あと、『パーティーで~』の感想も番組宛にいただきありがとうございます!

ただ、僕もあの作品は観る予定でありますので、敢えて感想には目を通しておりません。
(あ、まだ見たらあかん内容や! ってなもので)

実際に映画観たら、目を通させていただきますね。

2017年ビンさんの肌に合わなかった映画ベスト5

ビンさん、こんばんは。

1位が「ラ・ラ・ランド」だったのは意外でしたね。

そうですか、『デミアン・チャゼル、お前嫌味ったらしくて女々しいぞ。』と思いましたか(笑)。

まあ実際、日本の有名女性タレントや女優さんも婚活でセレブ婚する人めっちゃ多いですからね。

あれって旦那さん可哀想だなって私は思っちゃうんですよ。

そこに《愛》は有るのかな?って考えちゃうんです。
(まあ旦那さん側も有名女性タレントや女優さんと結婚する事によって、
それが一つのステータスの証だと計算するのかも?しれませんが、、、)

そう言う意味ではセブが遠回りしながらも本来の夢だった、
小さいながらも自分のジャズバー店を持ったのは良かったのではないかと思います。

「いつまた、君と 何日君再来(ホーリージュンザイライ)」の酷評は
他局の映画紹介番組ならありえないですね(色んな意味で)。(^^;

私ももし以下の作品を観ていたら、どれかワーストに入れていたかも?しれないです(笑)。

本能寺ホテル
素晴らしきかな、人生
無限の住人
光(河瀬直美監督)
君のまなざし
たたら侍
ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女
フィフティ・シェイズ・ダーカー
レイルロード・タイガー
コンビニ・ウォーズ バイトJK VS ミニナチ軍団
関ヶ原
打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?
亜人
奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール
三度目の殺人
ナラタージュ
ガールズ&パンツァー 最終章 第一話
沈黙 立ち上がる慰安婦
破裏拳ポリマー

「パーティで女の子に話しかけるには」、神戸三宮はお客さん少なかったですね。

20年前に公開してたら渋谷系(死語)の若者がミニシアターに押しかけて、
単館興行収入ベスト1になってる様な映画なのに。。。

遠藤浩二作曲の「TORI GIRL END THEME」がかかったのは嬉しかったですよ。(^^)

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